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# Vol.13『[実践] 理念経営Labo』（2025 SPRING 4-6）

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人と組織の可能性を発見する研究誌理念経営実践Vol.13Labo2025SPRING4-6［特集］自己観照が人を育て会社を変えるリブランディングで固有の価値を自問自答する東横イン代表執行役社長黒田麻衣子リーダーが学びたい「メタ認知」「自己観照」DAncingEinstein代表青砥瑞人［道をひらくヒントを学ぶ、親しむ］今日、松下幸之助の著作を読む意義大阪大学名誉教授宮本又郎×神戸大学名誉教授加護野忠男ゲームで幸之助の意思決定を追体験エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役土井英司ボードゲームソムリエ、ボードゲームデザイナー松永直樹［松下幸之助経営塾志の実践］ALLAGI谷上元朗／谷上富彦［経営学で読み解く人と組織］金沢大学専任講師鈴木智気

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『［実践］理念経営Labo』刊行にあたって現代の企業や組織において、経営理念を経営の軸に据えることの重要性はますます高まっています。一つには、資本主義社会のあり方が問い直され、企業の果たすべき責任がよりいっそう重視されつつあることが挙げられます。たとえば、行きすぎた株主重視の反省から、企業には社会的な課題解決が一段と強く求められるようになりました。ESG（環境、社会、ガバナンス）投資やSDGs（持続可能な開発目標）への関心の高まりからも、その傾向は明らかです。また、従来の経営理念に加えて新たに「パーパス」（存在意義）を掲げる企業も数多く出てきました。一方で、政府による働き方改革の推進、雇用慣行の変化、特に最近は新型コロナ感染症拡大をきっかけとしたリモートワーク導入促進の流れの中で、働く人々の価値観においても多様化が進み、組織を統合するための経営理念の役割も見直されています。私どもPHP理念経営研究センターは、複雑化する環境においても企業や組織が活力を持って高品質な商品やサービスを創出し、持続的な発展を遂げてゆくために、新たな理念経営のあり方を追求することを年に設立いたしました。この使命はパナソニックグループ創業者で弊社PHP研究所創設者でもある松下幸之助の「思い」から発しています。松下は、昭和7（1932）年5月5日、「人々の日常生活の必需品を充実豊富にして、その生こんしん活内容を改善拡充する。松下電器製作所はこの使命の達成を究極の目的とし、今後一層渾身の力を振るまいしんい、一路邁進せんことを期す」という趣旨の自社の「真使命」を宣言し、パナソニックグループを世界へと飛翔させました。また終戦後の世の乱れ、人心の荒廃を思い知らされたところから、「繁栄を通じて、平和と幸福を実現する」（PeaceandHappinessthroughProsperity）との思いに立ち、昭和21（1946）年11月3日にPHP研究所を設立いたしました。「初めに思いありき」の言葉通り、松下のいずれの事業活動もすべて「思い」を原点とした理念経営にほかなりません。こうした考えに立ち、PHP理念経営研究センターの情報発信の場として『［実践］理念経営Labo』をこのたび刊行いたします。誌名に「Labo」（ラボ）とつけたのは、本誌を生きた「理念経営の研究室」とし、より先端的な課題への取り組みに挑みたいとの思いがあってのことです。理念経営に挑戦している経営の現場を現代的見地にもとづいて取材し、理念実践の新たな指針を創出することを目指して誌面づくりに尽力していきたいと考えています。読者の皆様には、ぜひとも「Labo」の共同研究者として情報、ご感想を賜り、明日の「理念経営」のあり方に一石を投じるべくご支援、ご指導をお願いいたしたく存じます。2022年4月PHP理念経営研究センター代表渡邊祐介

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Contents──2025SPRING4-6（Vol.13）特集自己観照が人を育て会社を変える【Report】リブランディングで固有の価値を自問自答する内観で身につけた深く考えるクセと感謝の心が会社を変える【Interview】リーダーが学びたい「メタ認知」「自己観照」神経科学で自分と組織の成長を促す力を読み解く東横イン代表執行役社長黒田麻衣子DAncingEinstein代表青砥瑞人610道をひらくヒントを学ぶ、親しむ【『松下幸之助選集』刊行記念対談】今日、松下幸之助の著作を読む意義「あれっ？」と思うことを自分なりに考えてみる【ボードゲーム第2弾開発トーク】ゲームで幸之助の意思決定を追体験家族でも遊べ研修にも使える！お世辞抜きに面白い！大阪大学名誉教授／神戸大学名誉教授宮本又郎／加護野忠男エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役／ボードゲームソムリエ、ボードゲームデザイナー土井英司／松永直樹1418松下幸之助経営塾【志の実践】会社の目的は人づくり経営難の下請け工務店から成長企業に躍進する【塾生通信】日に新たALLAGI谷上元朗／谷上富彦2226Series【経営学で読み解く人と組織】サーバント・リーダーシップリーダー自身に及ぼす「諸刃の効果」とは【プロ・ファシリテーターが斬る!!組織づくり・人づくりのヒント】リーダーに必要な「素直な心」【特別動画案内】MOVIEGALLERY金沢大学専任講師鈴木智気PHP研究所経営共創事業本部本部長的場正晃283234誌面内容がよりよくわかる特別動画を右のQRコードからご視聴いただけます。動画は随時追加予定。メルマガにてご案内します。（メルマガ登録はP35下をご参照ください）

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［特集］自己観照が人を育て会社を変える「お互いが充実した人生を送るために忘れてはならないことの一つとして、自分自身をよく知るというか、自分がもっている特質や適性、力などを正しくつかむ、ということがあると思います。自分を正しくつかめば、うぬぼれることも、卑屈になることもなく、自分の持ち味や力をそのまま発揮することがしやすくなる。そこから人間として好ましい成功の姿といったものも生まれてくると思うのです」（松下幸之助『人生心得帖』）

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パナソニックグループ創業者の松下幸之助は、会社経営を進めるうえでも、また人生を送るにおいても、自己観照を行なうことの大切さを常々話していた。自己観照とは、自分自身を客観的に観察して、自己の適性や力を正しくつかむことであり、自分をより深く知ることこそ、誤らない判断につながると考えられている。話題のマインドフルネスのように、自己観照に通じる実践を推奨する企業が増えていると言われる。本特集では、社員研修にも取り入れられているという「内観」や、神経科学分野における「メタ認知」にもふれながら、自己観照について考えていきたい。

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Reportリブランディングで固有の価値を自問自答する内観で身につけた深く考えるクセと感謝の心が会社を変える株式会社東横イン代表執行役社長黒田麻衣子くろだ・まいこ＊1976年、東京都生まれ。聖心女子大学を卒業後、立教大学大学院でドイツ近代史を専攻。父、西田憲正氏が創業した株式会社東横インに2002年入社。出産・育児のため退社後、’08年に副社長として復帰し、’12年に社長に就任。’22年には、「全国ネットワークの基地ホテル」を掲げ、ブランド再構築を推進。「東横INN体験を感動レベルへ」を合言葉に、「おもてなし規格認証『紺認証』」に挑戦、’24年6月、一企業最多333店舗で取得に至る。’20年、毎日新聞社主催「第40回毎日経済人賞」受賞。株式会社東横イン本社：東京都大田区／設立：1986年／事業内容：ビジネスホテルの運営海外を含め357店を展開、客室数78,455（2025年4月1日現在）と、日本一の客室数を展開するビジネスホテルチェーン「東横INN」を運営する東横イン。創業当初から、各ホテルの支配人に人事権など大きな権限を渡す、支配人に女性を登用する、など斬新な経営で注目を集めてきた。そのトップを務める黒田麻衣子氏は2022年7月、創業以来初のリブランディングを敢行し、様々な改革を推し進めてきた。「自身は思考の整理に、また社員教育にも『内観』が役立っている」と黒田氏は言う。内観とは、自己を観照して自らを知るための一つの手法だが、経営理念や企業使命の再構築にどんな影響を及ぼしたのか、黒田氏にうかがった。取材・文：鈴木裕子写真・資料提供：東横イン全国の支配人と個人面談現場から学ぶ東横インは、創業者・西田憲正氏が電気設備工事業の副業として始めた事業だ。創業時、黒田氏は10歳。幼い頃から父が電話で社員を叱る姿をしばしば目にし、自身も父に叱られた記憶は多い。「『世界中に1045（トウヨコ）万室を作る』というのが父の目標でした。自分たちのような安価で便利なホテルがあれば、世界中の人たちを動かすことができる。それが、ひいては世界平和につながると考えていたのです。ただ、その思いが強いがゆえに社員も家族も父に振り回されていました。それが嫌で、子供の頃から『会社は絶対に継がない』と決めていました。父からも会社を継げと言われたことは一度もないのです」憧れていた教員になるべく大学院に進み、大学院在籍中に母校の非常勤講師として教壇に立った。しかし、「この仕事は自分には向いていない」と断念。突然の進路変更ゆえ就職活動もままならず、父に「入れてください」と頭を下げて東横インに入社した。2002年のことである。新規店舗の立ち上げに携わるなど、仕事は新鮮で楽しかったが2005年、出産を機に退社。夫の仕事の都合でドイツに渡り、2人の娘を育てる専業主婦として毎日を送っ6［実践］理念経営Labo2025SPRING

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特集自己観照が人を育て会社を変えるていた。そんな黒田氏が、東横インに戻っ年のこと。グループ会社の廃棄物処理法違反が発覚、父がその責任を取ってすべての役職を降りることになったからだ。「『これまで父についてきてくれた社員を私が守らなくちゃ』と本能的に思い、後を継ぐことを決意。副社長として会社に復帰しました」ある日突然、跡取り娘がやってきて、社内からはさぞ反発の声が上がったのではと思いきや、実際はその逆だった。西田氏は社内では絶対的な存在で、そういう人に物申すことができるのは、娘の黒田氏しかいない、と皆が期待していたのだ。しかし、3年間で約80店舗もの開業ラッシュやリーマン・ショックの影響を受け、東横インは創業以来の不況に陥ってしまった。「会社を去っていく人がいた一方で、人員を補充しませんでしたし、コストの徹底した削減もあり、現場は疲弊してしまいました」そして、2011年3月に東日本大震災が起こる。倒壊は免れたものの修繕が必要となった店舗は少なくなく、その費用を考えると途方に暮れたという。ところが、この震災で復興需要が高まったことで、売上はV字回復。父親に「今だ。お前が社長になりなさい」と言われ、2012年6月、黒田氏は社長に就任した。社長になって、すぐに始めたのが全国200店舗以上（当時）の支配人との個人面談だった。父親には常々「現場の声を聞け」「彼らをサポートするのが本社の仕事」と言われていたからだ。「苦しい時期を一緒に乗り越えてくれたという感謝の気持ちがありましたし、だからこそ彼らの本音が知りたかった。そこで『なぜ、今日まで続けてこられたのですか？』と質問しました。すると、ほぼ全員が『やりがいがあるから』と言ってくれたのです。ホテル1棟丸ごと任せてもらえるのがうれしい、スタッフの成長する姿を見るのがうれしいなど、やりがいを感じているところは人それぞれですし、もちろん不満を口にする人もいましたが、それでも『やりがいがあるので、辞めなかった』と。それを聞いて私は、父のやり方でいいんだ、それを継承しなければいけないと思ったんです」以来、1年に1回、全店舗の支配人と1対1で20分程度の個人面談を実施している。場合によっては1時間近く話をすることもあるが、だからこそ大切な時間。現場の支配人から学んでいるのだ。それから、順調に売上を伸ばし、2015年5月には全店全室（249店舗、48,831室）を同一日に満室にし、100％の稼働率を達成。ギネス世界記録に公式認定された。その後も、インバウンド需要もあり高稼働で、好調が続いていた。「DNAを残しながら新しくなろう」リブランディングを決意だが、またもや試練に見舞われる。2020年1月からの新型コロナウイルス感染症の拡大によって、3月には稼働率がそれまでの半分にまで落ち込んだ。そして翌2021年、35周年を迎えたその年に、創業以来初の赤字決算となった。「このまま、どうなってしまうのか」と思っ東横インの考え方や社員の行動指針などを盛り込んだ『東横インHEROESみんなの物語』。日本語版に加えて、英語版、ハングル版もあるたが、国が宿泊療養施設として借り上げてくれたことや全国旅行支援の実施、雇用調整助成金などで生き延びた。「実はコロナ禍の前から、京都・大阪の落ち込みを見て競争力の低下を感じていましたが、会社全体の業績は良かったので目を背けていたのです。コロナ禍で業績が落ち込んではじめて問題に向き合い、東横インはお客様にとって果たしてファーストチョイスなのだろうかと考えるようになりました。創業以来の『駅前旅館の鉄筋版』『清潔・安心・値ごろ感』というコンセプトに自信を持ってきましたが、果たしてそれが固有の価値といえるのか。本当にお客様のニーズに応えることができているのだろうかと、自問自答の日々が続きました」さらに、雇用市場でもファーストチョイスではないと気づく。「業績悪化に伴って辞めていく人が出て、現場スタッフが減っていたところへ全国旅行支援の実施でホテきゅうきょルの稼働率が上がり、急遽募集をかけたんです。ところが、人が集まらない。ホテルは新型コロナウイルスの最前線にいるようなところもあるので、それも致し方ないと思いながらも、頭を抱えました」お客様からも社員からも、一番に選ばれる会社にならなければいけな［実践］理念経営Labo2025SPRING7

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東横インHEROESの信条、志い。そのためには、自分たちが変わらなければ……。迷いながら、でもいくつかの新しい取り組みを始めた。社内で議論を重ねるうちに「DNAを残しながら新しくなろう」とリブランディングを決意する。ロゴ、経営理念や社員の行動指針を見直した。コーポレートパーパス（東横イングループの企業使命）あらゆる人の移動を応援する基地となる商売を楽しみ働きがいを追求する経営理念お客さまに安心と進化を提供する100年続く会社になる「行動指針は、社員たちと一緒に考えたいと思いました。そこで広報を中心に、フロントをはじめ現場スタッフからも声を集める中、ある社員から『東横インのDNAって、何ですか？』との質問を受けたのです。はっ、としました。DNAを残すといっても、それが何なのか明文化されていなければ、残しようがない。そこで、東横インで働いてくれているすべての人たちのためにハンドブックを作ることにしました」残すべきDNAは、「お客様思い、仲間思い、地元思い」、そして「挑戦を続ける」。前者は常に意識していたとはいえ、後者はもともとのベンチャー精神を忘れ、いつしか「守り」に入ってしまっていた。まずは、「挑戦し、進化し続ける」という原点に戻ろうと考えた。ハンド社会から尊敬される会社になるブックは、経営方針やマニュアルのようなものではなく、誰にもわかりやすく、東横インのスタッフ一人ひとりが自分事として共感できるものにしたいと思った。そうしてできあがったのが、『東横インHEROESみんなの物語』だ。東横インの考え方、社員の行動指針などが、楽しいイラストを交えてまとめられている。入社時に読んで東横インの考え方や姿勢を理解するのに役立つのはもちろん、仕事をするうえで迷ったり疑問を持ったりした際に見返せば、改めて東横インが大切にしているもの、自分がすべきことを確認できるというのが、このハンドブックの狙いだ。制服を一新、更衣室の増設「目に見える変化」を打ち出す一方で、会社としては「目に見える変化」も打ち出していた。「社員たちにとっては、制服を変えたことが大きな変化だったかもしれません。黄色とピンクの制服だったのですが、都市伝説のように『東横インの制服は絶対に変わらない』と思われていました。実は、コロナ禍の前から制服を変えてほしいという声は耳に入っていました。ただ、父のこだわりが詰まった制服だったので、私も手をつけられなかったのです。でも、特にフロントの制服はホテルの看板です。それを思い切って一新したことで、社員たちは『本当に変わるんだ』『変えていいんだ』と思ってくれたようです」もう一つ、現場を驚かせたのが更衣室の増設だ。「店舗のバックヤードが狭い、特に更衣室が足りずスタッフが不自由を感じていることは私も知っていました。ただ、父はとにかく1045万室作ることにこだわってきましたから、客室は潰さないというのが東横インの方針だったのです。それを、『必要であれば客室を潰して更衣室を作ってください』と言ったものですから、『え、本当に、いいんですか？』と」更衣室のほかにも、店舗の設備で変えたいものはないか支配人たちに聞いた。会社が本気で変わろうとしていることを実感した現場社員たちは、自らも、変えるべきことはないか、変わるためにはどうすればいいのかを考えるようになり、それをすすんで発言するようになった。リブランディングでは、お客様に選ばれ続けるために、提供する価値について見直しをした。設備や予約サイトは刷新していくが、自分たちの接客はどうか。接客には感動がなければならない。感動は期待を超えるもの、「あり得ない、有り難い」から「ありがとう」と言っていただけるのだ。そこで、感動レベルのおもてなしを目指し、それができているか確認するためにも、おもてなし規格認証「紺認証」に挑戦することにしたのだ。この挑戦では、現場も本社も全員が一丸となって目標に向かって取り組み、見事国内333（挑戦時の国内店舗数）の店舗でおもてなし規格認証「紺認証」を取得するに至った。8［実践］理念経営Labo2025SPRING

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特集自己観照が人を育て会社を変える「内観」で感謝の気持ちを思い出す頭も心も整える不安を感じたり、心の整理ができなかったりするようなとき、「『内観』をすると感謝の気持ちを思い出すとともに、頭も心もすっきりとする」と黒田氏は言う。内観とは、自己認識の方法の一つ。実業家として財を成した後、その普及に全生涯を捧げた吉本伊信氏が開発した、自分自身の心の状態を観察する方法だ。内観ができる施設に7泊8日で入びょうぶ所し、屏風で仕切られた空間で思索をする。思索の方法は決まっていて、最初は母親に対する自分を「調べる」ことから始まる。調べるといっても、辞書などで調べるのではなく、母親に「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」の3つについて幼少期から現在まで順に思い出すのだ。母親が終われば、父親、配偶者、子供……と、これまでの人生において自分にかかわりの深かった人について、一人ずつ調べていく。それによって、自分自身の心の底を突き詰めることができ、その結果、精神的な安定や成長が得られると言われている。東横インでは、創業者の西田氏が「内観と出会ったことで人生に光を見出すことができた」という体験から、社員研修に取り入れるようになった。「父はよく『内観は気づきのトレーニングだ』と言っていました。内観によって、自分は本来、何がしたいのかがわかるだけでなく、相手の感情にも気づくことができる。だから、お客様の『こうしてほしい』に気づけるはずだ、と」黒田氏が初めて内観をしたのは、中学1年生のとき。その後、「社会人になる前に一度やりなさい」と父に言われ、大学卒業時に内観をした。「そのときは、内観が自分にとってどんな効果があるのかよくわからなかったのですが、自分は何を考えているのか深く考えるクセがついた気がします。たとえば、何か不愉快なことがあったとき、漠然と『嫌だな』ですませず、何が嫌なのか、それのどういうところがどういうふうに嫌なのかと、すごく細かく考えるんです。それが、何か問題が起きた際に最適な解決策を見つける助けになっているように思います」リブランディングの際も、自分自身を問い直した。創業当時は、東横INNのような安価できれいなホテルがなかったので、ホテルを建てること自体が社会貢献だっただろう。しかし現在のようにビジネスホテルが増えてくれば、ただ単に増やすことではなく、「どんなホテルが選ばれるのか」を改めて考えることが重要なのではないか。大半を占めていたビジネスユースの男性だけでなく、観光・レジャーでの宿泊客も増えてきていた。そこで、コーポレートパーパスを「あらゆる人の移動を応援する基地となる」とし、新たな時代にふさわしいビジネスホテルを目指して試行錯誤している。「『自分に気づくと幸せになる』が、内観の教えだと思っています。自分を見つめて自分を知るトレーニングが相手のニーズに気づくことにつながり、喜んでもらえるようになれば商売も人生も上手くいく。だから幸せになる、というのが父の言う内観の効果です」現在も東横インでは、社員は入社後半年以内を目途に研修所で内観をすることになっている。そして、前出のハンドブックにも、おもてなしを極めるヒントとして「気づける習慣を身につけよう！」というページを設け、具体的なエピソードを提示しながら「よく気づける人」になるための秘訣を紹介している。「父は内観のおかげで良い接客ができると言いますが、正直なところ確証があるわけではありません。一方、私は、会社全体のチームワークが良いのは、全員が内観を経験し、感謝の習慣がついているからではないかと思っていますが、これもまた確証があるわけではありません」松下幸之助の言う自己観照は、自分の心をいったん外に出し、その出した心で自分を見直してみることだ。一方、内観は自分の中へ中へと、どんどん掘り下げて自分自身を見つめ直す。両者は正反対の動きのようだが、「結果としては『己を知る』で、同じことなのかもしれません」と黒田氏は言う。コロナ禍をきっかけに黒田氏自身、そして社員各々も自分を見つめ直すこととなったリブランディングは次のステージへ、さらなる進化を目指す。改めて、経営理念は「お客さまに安心と進化を提供する」「商売を楽しみ働きがいを追求する」「社会から尊敬される会社になる」。そして「100年続く会社になる」だ。コロナ禍で中断していた海外展開にも再挑戦。10年後に売上を倍増、30年後に売上1兆円と、具体的な数字目標を掲げ、100年先を見据えて確実に邁進している。L［実践］理念経営Labo2025SPRING9

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Interviewリーダーが学びたい「メタ認知」「自己観照」神経科学で自分と組織の成長を促す力を読み解く株式会社DAncingEinstein代表青砥瑞人あおと・みずと＊日本の高校を中退後、米国大学UCLA（カリフォルニア大学ロサンゼルス校）の神経科学学部を飛び級卒業。脳の知見を、医学だけでなく人の成長に応用し、かつAIの技術も活用する、NeuroEdTech®とNeuroHRTech®という新しい分野を開拓。同分野において、いくつもの特許を取得する脳神経発明家。新技術も活用し、ドーパミン（DA）があふれてワクワクが止まらない新しい学び体験と教育・共育をデザインすべく、株式会社DAncingEinsteinを2014年に創設。学校、企業、社会人などの垣根を越えた人の成長とウェルビーイングのデザインに携わっている。著書に『BRAINDRIVEN』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）など。松下幸之助は自己観照の重要性を繰り返し説いてきたが、はたしてビジネスリーダーにとって、自己観照、そして似た概念でもあるメタ認知が、どういう意味を持つのだろうか。神経科学の分野で、脳と人の成長の研究に携Einstein代表の青砥瑞人氏に、話をうかがった。取材・構成：林加愛写真・資料提供：DAncingEinstein「メタ認知」は脳に自分の情報を書き込むことから松下幸之助氏は生前、自らを客観的に観察し、能力や適性を正しくつかむ「自己観照」の重要性を、折に触れて説きました。私が研究対象としている「メタ認知」も、一般的な意味合いで言うと「自己と向き合い、客観的に評価すること」ですから、少なからず共通性が見られます。これをさらに、神経科学上の観点から、私が幸之助氏の言葉をひもといて感じるところも踏まえつつ、両者の関係性を考えて論じてみたいと思います。科学的な定義としてのメタ認知は、単なる自己客観視にはとどまりません。客観視したうえで、自分自身の情報を「脳に書き込んでいくこと」を指します。これを繰り返して、「記憶痕跡」を脳に刻んで、初めてメタ認知といえるのです。なぜ、書き込むことが必要なのか。それは、記憶というものが非常に消えやすいからです。英単語一つとっても、人は何度も書いたり、読み上げたりしなくては10［実践］理念経営Labo2025SPRING

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特集自己観照が人を育て会社を変える覚えられませんね。まして、自分自身となると情報量は膨大です。それを意識的に書き込んでいる人はめったにいないでしょう。真の意味でのメタ認知をしている人は、そう多くはないといえます。さて、このように科学的にとらえ直したメタ認知を自己観照と比較すると、新たな共通性や差異が見えてきます。幸之助氏は、自己観照を「書き込む」ことだとは語っていませんが、解釈によっては重なるところがあります。著書『素直な心になるために』（ＰＨＰ研究所）には、自己の思想や価値観を人に伝えることの大事さが語られています。それは「衆知」、つまり互いの知を高めるという目的もさることながら、語ることによって自分の記憶に残すという作用も確実にあるでしょう。違いを挙げるとしたら、自己観照の対象は、メタ認知よりもさらに広範囲だと感じます。多様な角度からふかん自己を、そして世界を俯瞰し、会社・社会・世の中全体に対してどうあるべきか考えをめぐらせるのです。メタ認知も、極めればこの領域に達するでしょう。両者はいずれも、リーダー層の方々にとって不可欠です。自己を知らない人、すなわち脳に自分の情報を書き込めていない人は、周囲の情報や事情に流される危険があります。逆にいえば、自己を知ると、明確な判断と意思決定の基準が形成されます。外界にどう働きかけるか、ひいては「どう生きるか」の指針もできます。つまりは、自分自身と組織の成長を促す力が備わるのです。「立志」――意図的に注意の方向性をマネジメントするメタ認知ないし自己観照をするとき、脳では何が起こっているのでしょうか。これについては、自己認識の2つの種類についてお話しする必要があります。1つ目は、自分について「なんとなく」考えをめぐらせる状態です。不快な出来事や、興味のある情報など、何らかの刺激を受けたときに「自分はこうだ」という考えが脳内に展開されます。このとき脳内で主に使われるのが「デフォルトモードネットワーク（ＤＭＮ）」です。ネットワークとは、脳の部位の連動的な働きのこと。ＤＭＮでは、脳の中で自然に「重要」と感じたものに注意が向きます。これは生物として欠かせない機能です。快にせよ不快にせよ、そこに注意を払うことなしに人は生存できません。しかし、不快への注意が集中するのは問題です。もともと脳には「ネガティビティバイアス」といって、負の情報に注意が向きやすい傾向があるのです。そこに拍車をかけるのが、今の世の中のありようです。メディアは悲劇的なニュースやゴシップを連日発信し、ネット上では無数の人々が誰かの至らなさを指弾しています。働き手としても、人は絶えず評価や比較にさらされます。そうした中で負の情報ばかりを「なんとなく」脳内にめぐらせていると、脳も負の状態になってきます。そこで活用すべきなのが、2つ目の自己認識。メタ認知や自己観照による、「意図的な」注意の向け方です。人は、注意の方向性を自らマネジメントできます。外界のことであれ自分のことであれ「これに注意を向けよう」と思えば、それができます。この意図を幸之助氏の言葉に当てはめると、「立志」となります。個人的な目標、理想とする自分像、会社が目指す姿など、何であれ「こうありたい」と決めたことは、すべて立志です。立志を伴って自己と向き合うときに脳で使用されるのは、「セントラルエグゼクティブネットワーク（ＣＥＮ）」です。これは刺激に対して受動的に働くＤＭＮとは違う、能動的な営みです。意図的な方向づけをし、ＣＥＮを働かせることで、自らの内側に、ありたい自分をつくることができるのです。つかみづらい「感」がパフォーマンスを高める当然のことながら、「ありたい自分」像は人によって違います。メタ認知や自己観照において、何に目を向けるかも千差万別です。そこも各自、立志してディレクティングしていくわけですが、その糸口は2つあります。1つ目は「フィルター（Filter）」です。内側で記憶しているこれまでの経験に加え、外側の情報、すなわち書籍等のメディアや世の事象から、重要だと思うものを取捨選択することです。2つ目は「反応（Rxn）」です。反応には、言語的反応性と非言語的反応性があります。前者は、ある情報に対して「こう考えた・こう行動［実践］理念経営Labo2025SPRING11

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した」と言葉で説明できるもの。対して後者は、言語化できないものです。たとえば、自転車の乗り方を言葉で説明するのは至難ですね。運動は総じて、非言語的反応性に該当します。ちなみに、メタ認知の達人であるイチローさんは、「自分自身がどう感じて、どのように打てているかを認識できたとき、超一流の仲間入りができた」と語っています。「どのように打てているか」のみならず「どう感じたか」と言及しているのがポイントです。この「感」も非言語的反応であり、メタ認知・自己観照においては、「感」をつぶさに観察していくことが欠かせません。ビジネスではえてして、感情は非合理的で排すべきもの、と見なされやすいです。裏を返すと、言語や数字などの合理的なものは把握しやすく、処理しやすいということです。ところがこちらは近い将来、AIに取って代わられる可能性のある領域です。言語情報をロジカルに体系立てる力も、持てる情報量も、機械のほうがはるかに上です。しかし、機械には「感」はありません。このつかみづらい領域こそが、人間の強みです。「感」は人間の思考や行動の動機になります。世の営みの奥にも無数の「感」がうごめいています。自らの感じ方を知り、世を動かす感情を読む力は、ビジネスにおけるパフォーマンスを大いに高めるでしょう。脳に繰り返し書き込んで「記憶痕跡」をつくる際も、「感」は大きな役割を果たします。感情が動くときにこそ、記憶は強くなります。時間が経っても思い出せる印象的な事柄とは、イコール感情が動いた事柄です。「どう感じたか」に意識的に思いをめぐらせることで、脳に記憶が蓄積されやすくなります。ただし前述の通り、ＤＭＮモードで受け取る感情は負に傾きやすく、これが蓄積された場合はかえってパフォーマンスが下がる恐れがあります。ですからＣＥＮモードを働かせるときは、意図してプラスの感情に目を向けることが大切です。自分が何にワクワクするのか、どんなことに好奇心が刺激されるのか。そこに思いをめぐらすとき、脳内では高い集中力が生じ、記憶痕跡化を促すでしょう。できると信じる脳の形成には「とらわれない」ことが大切記憶痕跡化は、脳内の細胞や分子レベルで起こる構造変化です。メタ認知も自己観照も、一度や二度繰り返したところで、脳は簡単には書き換わりません。ですから、とにかく続けることが肝要です。いわば筋トレに近いイメージです。何度も繰り返すことでより太い筋肉がつくられるように、神経細胞も、継続によって厚みを増していきます。一方で、自己観照は筋トレなどより「うまくできているか否か」がつかみづらくもあります。本当に客観視できているか、不安なこともあるでしょう。先に答えを言いますと、できていません（笑）。そもそも人間という「主体」が完全な客観視をすることが不可能です。その不可能性をも認識したうえで、いかに客観性を高められるか。メタ認知はその練習であり、完成形のない挑戦です。他方、客観性の不足はスタート地点の追い風にもなります。何かを始める前に「できるような気がする」と感じることがありますね。この根拠なき自信があるからこそ、人は「やってみよう」と思えるのです。その勢いで、まずは始めてしまいましょう。自分と向き合い、こうありたいと思う自己自身の思考や感覚に従って、行動をしましょう。すると次は十中八九、自信を否定される段階が来ます。行動しても良い結果が出なかったり、自己認識とは違う面を他者から指摘されたりと、現実世界のフィードバックは手加減なしです。多くの人がここで自信喪失し、継続を放棄します。この局面を越える秘訣は何か。幸之助氏は、それも教えてくれています。幸之助氏は自己観照を語る際、しばしば「とらわれない」ことの大事さを説きました。それは客観視を保つための知恵であり、科学的観点でいうと、ネガティビティバイアスに引きずられないことです。自信喪失時は、注意がネガティブ要素に傾きます。その結果「失敗だ、自分には無理だ」と思ってしまうわけですが、この「成功か失敗か」という着目点こそが「とらわれ」です。注意を向けるべきは、一回一回の成功失敗ではなく、「前より」どれだけ変化できたかです。時間軸を俯瞰して、成長の跡に目を向けることが大事なのです。そしてもう一つ、コツがあります。変化や成長に気づいたら喜ぶだけで済まさず、「できなかったと12［実践］理念経営Labo2025SPRING

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特集自己観照が人を育て会社を変えるき」のことを思い出すのです。「できなかった」記憶と「できた」記憶は、脳内の保存場所が違うため、喜びを感じているときも、できなかった記憶は手つかずで残されます。しかし、喜びながら同時にできなかった記憶を引き出すと、異なる場所にある神経細胞が同時に発火します。神経科学には、「Neuronsthatfiretogether,wiretogether（同時に発火した神経細胞どうしは結びつく）」という原理があります。この結びつけを、変化を感じるたびに行ないましょう。繰り返していれば、やがて「できないことも、できるようになるはず」と信じる脳が形成されていきます。これはスタンフォード大学のＣ・ドゥエック教授が提唱する「グロースマインドセット」にあたるものです。教授の定義では、「自分自身の能力や知能が変化することの理解」。この理解が脳に刻まれたとき、人は挑戦への意欲のみならず、簡単に投げ出さない継続力をも獲得するでしょう。チームに共有の価値を提供するのがリーダーの役割最後に、メタ認知・自己観照が、リーダーとして組織を動かしていく際にどう作用するか、させていくべきかをお話ししましょう。前提として持つべき心得は、メタ認知や自己観照をしてもなお、完全な客観視はできないということです。自分をどう認識するかも、自分の何を観照するかも、ありたい自己像も、仕事における信念や理念や判脳情報処理の大枠からみる重要な能力己観照フィルター自断軸も、最終的には自分の価値観に依拠する、一つのバイアスです。その事実をも客観視したうえで、自分の意思決定や行動をすることが大切です。Filterリーダーが自己観照をして導き出した信念や理念や判断軸を周囲に言葉で伝えるかどうかはそれぞれの判断ですが、欠かせないのは、それを行動で表すことです。仕事の中で実践し、やってみせることです。立志CENRxn反応SN（サリエンスネットワーク：感知力）言うまでもなく、チームのメンバーは一人ひとり違った個性や強みを持っています。みんな一緒である必要はありません。チームの生産性を上げるという意味では、一人ひとりが自己と向き合っていくことが重要になります。そのためにリーダーは、メンバーそれぞれが自己と向き合う手助けをすることも役割になってくるでしょう。そして、リーダーもそれぞれの個を理解できているほうが、チームの生産性は高まります。それぞれが自己を知り、強みを認識できるチームだと、足りないところを補完し合ったりすることができます。中国の思想で、「共好（ゴンハオ）」という考え方があります。個々の違いにストレスを溜めるのではなく、共有できる価値を見つけていこう、という意味です。その価値を提供するのがリーダーよどころの役割です。拠り所となる共通の方針があれば、違いがありつつも、チームとして成果を出すにはどうするか、どう補い合うかに注意が向きます。リーダーはもちろんのこと、メンバー一人ひとりの中にも同じ意識が生まれます。これは、チームにおける「立志」ともとらえられるでしょう。多様な個性を結びつけ、ともに成長していく……。リーダーの自己観照は、組織を強化し繁栄させる礎えるのです。Memory記憶DMN自在いしずえにもなりL［実践］理念経営Labo2025SPRING13

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道をひらくヒントを学ぶ、親しむ今日、松下幸之助の著作を読む意義「あれっ？」と思うことを自分なりに考えてみる※2024年12月中旬に行なわれた本対談後、同月28日に加護野忠男先生がご逝去されました。そのため、原稿に目を通していただくことはできませんでしたが、ご遺族と宮本又郎先生の許可を得て掲載させていただきました。生前のご厚情に深く感謝するとともに、心からご冥福をお祈りいたします。司会：渡邊祐介（PHP理念経営研究センター代表）大阪大学名誉教授宮本又郎みやもと・またお＊1943年、福岡県生まれ。神戸大学大学院経済学研究科修士課程修了。’88年より大阪大学大学院経済学研究科教授。2006年に退官し名誉教授となる。大阪商工会議所大阪企業家ミュージアム館長を務める。専門は日本経済史・経営史で、とりわけ経営者の歴史を研究する企業者史学に造詣が深い。著書に『企業家たちの挑戦（日本の近代11）』（共著、中央公論新社）、『渋沢栄一日本近代の扉を開いた財界リーダー（PHP経営叢書・日本の企業家1）』（編著、PHP研究所）ほか多数。神戸大学名誉教授加護野忠男かごの・ただお＊1947年、大阪府生まれ。神戸大学大学院経営学研究科修士課程を修了後、同研究科博士課程に学ぶ。’88年に神戸大学経営学部教授、’99年より同大学院経営学研究科教授。2011年に退官し名誉教授となる。日本の経営学界を牽引してきた一人であり、専門は経営戦略論・組織論。著書に『松下幸之助理念を語り続けた戦略的経営者（PHP経営叢書・日本の企業家2）』（編著、PHP研究所）ほか多数。2024年12月、逝去。『松下幸之助選集』（全9巻）の刊行が2025年1月よりスタートし、4月には第3巻、第4巻が刊行される。同選集のシリーズ推薦者である宮本又郎氏と加護野忠男氏に、時代を超えて支持される背景と、その著作を読む意義を語り合っていただいた。取材・構成：PHP理念経営研究センター写真撮影：桂伸也幸之助の最大の特徴は卓越した「総合的経営力」――まずは、松下幸之助をどのような経営者と位置づけているか、お聞かせください。加護野ホンダの本田宗一郎さんはエンジニア、ソニーの盛田昭夫さんは営業やマーケティングに特徴がありますが、幸之助さんにはわかりやすい特徴がありません。ものづくりから営業、宣伝、販売、経理、人材育成まで幅広くやられました。その卓越した「総合的経営力」こそが、幸之助さんの最大の特徴といえるか14［実践］理念経営Labo2025SPRING

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『松下幸之助選集』刊行記念対談もしれません。宮本日本経営史の立場から、戦後の高度経済成長の立役者を挙げるとすると、政治は池田勇人、学者は下村治、実業として松下幸之助、この3人と考えています。この3人が戦後の日本の国民生活に大きく影響を与えました。なかでも幸之助さんは、貧乏・病弱・無学歴と、ないないづくしの身から世界的に成功しました。経済が停滞している今、こういう「『立志伝中の人』のような人」の出現を期待したいですね。加護野幸之助さんのようなカリススマ性のある経営者は減りました。宮本幸之助さんのすごいところは、自分の会社のことだけでなく、人間と企業と社会を一体として考えていた。そんなスケールの大きな経営者はなかなかいません。渋沢栄一のように自利と公益をともに考えた人でした。――どんな点に、そうしたスケールの大きさがみられますか。宮本戦後の日本人のほとんどすべてが疑わなかった目標、価値が3つあったと思います。「民主主義」「平等」「アメリカ的な豊かなライフスタイル」です。戦前に財をなしたのは財閥など、主に国家のインフラにかかわる重厚長大産業で活躍した人が多かった。一方、幸之助さんは私たちに身近な商品をつくり、日本人のライフスタイルを大きく変えた。単なる一経営者というよりも日本の社会、文化・文明に大きな影響を与えた人物であり、戦後日本のシンボル的存在だと思います。加護野幸之助さんは、早くも1950年代初めに2度、アメリカに視察旅行に行っています。単なる視察ではなく、アメリカ人がどのような生活をしているのか、家庭の中を見に行くことまでやりました。――アメリカ人の豊かな生活を目の当たりにして衝撃を受けたようです。宮本欧米にキャッチアップすることに力点を置いていたことは間違いありません。そして、すべてをキャッチアップし終え、世界のトップに日本が立つ。しかし、そこから大きく後退してしまった今、日本は再び世界にキャッチアップしようとする謙虚さが必要です。加護野その際、単なるハウツーのキャッチアップでは意味がありません。幸之助さんは、欧米人の行動や思考の背景にある哲学や思想まで探って学ぼうとしました。今一度、欧米の思想を基本から学ぶ必要があると思っています。宮本人間の本質についても探究し、独自の見方・考え方を確立した人でもあります。これも特別なことです。場をつくることが上手な演出家の側面を持つ――幸之助の特徴である「総合的経営力」は、教育で身につけることができるのでしょうか。加護野「ビジネスポリシー」と呼んでいる大学が多いですが、一つの科目として教えられています。ただ、「総合的経営力」は教えたくても、十分に教えられる人がいません。教えるための教材も少ない。――幸之助は、物をつくるところから売るところまで自ら経験して、総合性を身につけていきました。宮本最初から経営哲学や経営理念があるのでなく、経営をやっているうちに築き上げた感じがします。そして最後には、「自然の理法」や「素直な心」に到達しました。そこに到達したことが、幸之助さんの特別なところかもしれません。それにしても、小学校すら出ていないのに、どうしてこれだけの思索ができたのか。勉強していたんでしょうね。加護野耳学問に優れていたのでしょう。宮本1932年に天理教を見学に訪れた際、8時間も話を聞いたそうですね。加護野「思考のジャンプ力」があることは、優れた経営者の共通点だと考えています。幸之助さんの場合、皆が5年、10年というスパンで物事を考えているときに、100年、200年というスパンで考えることができる。天理教訪問後に「産業人の真の使命」を発表し、これを達成するための「250年計画」まで掲げました。宮本日本人は、永続性の概念はあると思うのですよね。幸之助さんが会社の永続性を大切にしたのは、実家が潰れてしまったことも背景にあるかもしれないです。――1932年の第1回創業記念式において、「産業人の真の使命」や「250年計画」を聞いた従業員がみな感激し、熱狂したといいます。宮本場づくりが上手ですよね。運動会を（大阪の）天王寺公園で行なうのもそうですし、幸之助さんは良い意味で演出家でした。伝説になっている「熱海会談」も、販売店や代理店の不満の声が多く、それらをしっかり聞くために、2日の予定をきゅうきょ急遽3日に延長したと言われていますが、ホテルは最初から3日間予約されていたそうです。［実践］理念経営Labo2025SPRING15

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また、幸之助さんには先進的な面もありました。（第1回創業記念式後に策定し）今でもパナソニックグループの経営基本方針である「七精神（遵奉すべき精神）」を見ると、社内の従業員に向けたものであると同時に、社外へのメッセージが多く込められています。戦前では、経営理念などは従業員向けにつくるのが一般的で、社外に向けた内容は必ずしも多くありませんでした。つくった当時は昭和恐慌などを背景に財閥批判や実業家批判があり、その中で松下電器は儲かっていたので、批判に応えるよう、社会性を考えたという背景があったのではないかと思います。自分だったらどうするか、どう考えるかという読み方を――『松下幸之助選集』を、現代の経営者・ビジネスパーソンにどのように読んでほしいですか。加護野幸之助さんの本は、日常の平易な言葉で語られた経営学の本です。読んでいると「あれっ？」と思うことがあるはずです。そうした違和感、常識とは違うなと思った部分を、自分なりに考えてほしいですね。宮本読んだ内容から何をどう連想するか、読み手の応用力が問われると思います。幸之助さんがどうしたか、どう考えていたかを知って終わりではなく、自分だったらどうするか、どう考えるかという読み方ができると、得られるものがより多くなるはずです。――大和ハウス工業創業者の石橋信夫さんや、イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さんから、「幸之助さんの本は同じ本を読んでも、その受け取り方は人によって全然違う。君たちはそのことがわかっているのか」と読み手の応用力が問われています。んだ内容から何をどう連想するか、――若い人が育たない、日本の会社読指摘されたことがあります。加護野ある講演会で幸之助さんが（資金に余裕を持つ）「ダム経営」の大切さについて話したとき、会場から「どうすればそのダム経営ができるようになるのでしょうか」と質問がありました。「まず願うことですな。願わないとできませんな」と幸之助さんが答えると、「なんだ、そんなことか」と失笑する経営者が大半でした。しかしそんな中で、強い感銘を受けた一人の経営者がいました。それが京セラ創業者の稲盛和夫さんです。稲盛さんは、「すべては自分が本気でダムをつくろうと思うかどうかなのだ」と気づいたのでしょう。宮本幸之助さんの本は、経営者・幸之助から学ぶ側面と、人間・幸之助から学ぶ側面の両方があります。人として学ぶことは普遍的だと思いますが、ビジネスとして学ぶ場合は、先ほど述べたように連想することが大切ではないでしょうか。たとえば、先ほどの「ダム経営」はいかがでしょう。加護野もともと日本の経営者には「ダム経営」の考え方はあると思います。自己資本をどれだけ増やすのかが経営者の鍵と思いますが、今は株主のために経営するのが良いことだ、という風潮がありますよね。宮本余分な資産を持つなとか、人材を持つなとか……幸之助さんはそれを否定したと思いますが、今の経営者がそれをどう読み解いて実践するか、非常に興味深いですね。「君ともあろうものが」叱り方に特徴があった16［実践］理念経営Labo2025SPRING

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『松下幸之助選集』刊行記念対談が弱くなっていると言われています。加護野今は少しでも叱ると、やれパワハラだと騒がれてしまい、叱ることのできる人がいなくなりました。それが、若い人が育たなくなっている一つの原因ではないでしょうか。幸之助さんは叱り方が上手かったですね。宮本確かに「叱り方」に特徴があると思います。特に、「君ともあろうものが」と言って叱るのは、本当に上手いやり方だと感心します。加護野幸之助さんに叱られた人は多いですが、何を叱ったかというと、小さなことが多い。叱られる人は最初、なぜこんな細かなことで叱られるのかと思います。それが次第に、この細かなことが大事なのだとわかってくる。まさに「小事は大事」です。逆に学歴の高い人は小さなことを軽視しがちで、幸之助さんは賢い人たちの限界をよく知っていました。また、私が好きで印象に残っている幸之助さんの言葉が、「任せて任せず」。今は任せっぱなしか、まったく任せないか、両極端。幸之助さんは、仕事を任せて事細かに指示を出さず、それでいて肝心なところはきちんとチェックする。理想のマネジメントです。自分の言葉で経営を語ってほしい――これから幸之助のような経営者が出てくるでしょうか。宮本文化やライフスタイル、考え方にまで影響を及ぼすような経営者はなかなか出てこないのではないでしょうか。その遠因として、日本ではビジネスヒーローの社会的評価が低いことがあります。日本でなぜ経営者の社会的評価が低いのかといえば、「自分のためだけに金儲けをしている人」という認識が多いからです。自分なりに考えてほしいですね。幸之助さんは利益を上げることの正当性を公然と主張したうえで、正当なビジネスは人々の生活の向上に貢献するだけでなく、社会課題の解決など社会的貢献もすると主張、実践することでビジネスヒーローのプレステージを引き上げたと思います。このように経営者の社会的役割について認識が改まらない限り、経営者になろうとする若者は増えないのではないでしょうか。加護野単一事業では厳しい。つんでいて「あれっ？」と思うことを、ご参照ください読くって売る人でないと、いい経営とまではいかない。ただ、経済が停滞して、ビジネスヒーローの出現が期待されている今、ビジネススクールで何を学んでもらうか、もう少し真剣に考えるべきかもしれません。――「経営は生きた総合芸術」と幸之助は言っており、その人独自の経営を一人ひとりが追究するのが大切なのでしょうね。宮本現実には日本の大企業のトッ、5年で交代しています。その中で独自の経営をするのは難しい。時間を長くしたほうがいい。加護野最低、10年はやらないといけないでしょうね。創業経営者は定年なしです。今の経営者・リーダーには幸之助さんの本を読んでいただいて、マスコミや学者の言葉や概念で経営を語るのではなく、自分の言葉で経営を語ってほしいと思います。――本日はありがとうございました。L※『松下幸之助選集』の詳細は表紙裏を［実践］理念経営Labo2025SPRING17

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道をひらくヒントを学ぶ、親しむゲームで幸之助の意思決定を追体験家族でも遊べ研修にも使える！お世辞抜きに面白い！エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役土井英司どい・えいじ＊1974年生まれ。ビジネス書評家。メールマガジン「ビジネスブックマラソン」編集長。慶應義塾大学卒業後、ゲーム会社、編集者・取材記者・ライターを経て、Amazon.co.jp立ち上げに参画。27歳で同社の社長賞にあたる「CompanyAward」を受賞。数々のベストセラーをしかけ、「アマゾンのカリスマバイヤー」と呼ばれる。2004年、30歳で独立。世界累計1100万部を突破した『人生がときめく片づけの魔法』（近藤麻理恵著、サンマーク出版）など、多くの著者の出版プロデュースに携わる。著書に『人生で読んでおいた方がいいビジネス書75冊』（エムディエヌコーポレーション）などがある。ボードゲームソムリエ、ボードゲームデザイナー松永直樹まつなが・なおき＊1990年生まれ。6歳で『人生ゲーム®』に出合い、以後ボードゲームの世界にのめり込む。大学3年生のときに世界最大のボードゲームの祭典に参加した体験から、ボードゲームの魅力を提供する「ボードゲームソムリエ」として活動を開始。2015年、「7つの習慣®」のボードゲーム制作にてデザインを担当。その後、大手企業のボードゲームなど、様々な作品の開発や監修を行なう。人気TV番組『マツコの知らない世界』をはじめとしたメディア出演や、『戦略と情熱で仕事をつくる』（ダイヤモンド社）を著すなど、その活動の幅を広げている。2022年8月発売の『松下幸之助〈理念経営〉実践ゲーム』に次ぐ“幸之助ボードゲーム”第2弾が現在開発中だ。どちらかというとビジネスパーソン向きだった前作に対し、今作は家族でも楽しめる内容となっている。そんな開発中のゲームを、著名なビジネス書評家・土井英司氏にテストプレイしてもらい、前作に続き開発を手がけるボードゲームソムリエの松永直樹氏とともに魅力を語っていただいた。取材・構成：長尾梓写真提供：土井英司氏、松永直樹氏（各P18）2度は価値観が変化する衝撃の展開――土井さん、ゲームをプレイされてみていかがでしたか。土井もうお世辞抜きに面白かった18［実践］理念経営Labo2025SPRING

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ボードゲーム第2弾開発トークですね。経営に必要な意思決定や勘所がゲームにちゃんと盛り込まれていて感動しました。ネタバレになるのであまり詳しくは言えませんが、展開が大きく変わる場面は衝撃でした。状況が変わると意思決定の常識も変わってしまう、そういったところまでが体感できて、すごく深いゲームだと思いましたね。松永今作は松下幸之助さんの経営者人生を辿るすごろくのようなつくりとなっているので、松下さんがしたであろう意思決定を追体験できるところがポイントとなっています。松下さんの時代の価値観や歴史的事情を現代の人たちにリアルに感じてもらえるよう、当時の資料を忠実にゲームに反映させました。土井回は価値観が変わる場面がありました。1回はやっぱり展開が大きく変わるところ。もう1回は、ゲームのセオリーとしてお金を増やすとか、組織を大きくすればいいと思っていたのが実は違ったことです。それだけでは結果的に社会的価値がないとみなされてしまうんですね。昨今、なるべく人を減らして利益を増やしたほうがいいという、何というか小賢しいビジネスが多いと思うんです。そんな中でこのゲームは「生産するのは人間」という本質に立ち返らせてくれる。機械がどれだけ進化しようが、結局は人間がいなければそれを動かせないわけで、あらゆる資源のバランスが取れてこそ大きな生産ができ、その先にあるお客様や社会への貢献もできるということを、ゲームを通じて痛感させられました。だから、個人事業主のようなスモールビジネスをやっている回と言わず3回は価値観が変わる瞬間があるでしょうね。――松永さん、開発にあたってどのあたりが苦労されましたか。松永ゲームというのは、前半はルールを理解するための練習、後半が本番という流れにしつつ、ドラマのように緩急をつけながら徐々に盛り上げる必要があります。このバランスが崩れちゃうと、序盤が面白くなかったり、ピークを変なところで迎えて後がダラダラしてしまう。それに加えて今回はインフレなどの経済的な変動も反映させなければならないので、これまでつくったどのゲームよりも作業が大変でした。土井コロナ禍を経てわれわれもようやく経験しましたけど、ここ30年ほどインフレがほとんど起きておらず、今の世代は相場の変動を理解しづらいので、ゲームで学べるというのはとてもいいと思いました。今のインフレだってせいぜい「お米が高くなったな」ぐらいで、昔には全然及ばないわけですよ。こういう変化が普通に起こりうるとわかれば、ビジネスにせよ投資にせよ、備えるべきことが見えてくると思うんです。そういう意味でもすごくいい。松永ありがとうございます。幸之助の生き方や思考を体感しながら学ぶ――このゲームの「強み」はどこにあると感じますか。松永それこそ「松下幸之助」でしょう。ただよくあるゲームと違うのは、コンテンツをしっかりと理解したうえで、それが最も効果的に響くところにフォーカスしてつくっているところですね。たとえばすごろくのようなゲームでありがちなのは、マスに停まって、書かれている歴史的な出来事を読んで終わり、というもの。表面的なんですよ。でも私が心がけているのは、そのマスで起こるイベントによって体感的にわかることです。細かいデータも、無理を言って調べてもらったパナソニックさんの内部資料をもとにしていますので、ほかでは真似できないゲームになっていると思います。土井ゲームって大体、攻略法があるじゃないですか。このゲームもないわけじゃないとは思うんですけど、いろんな価値観が絡んでいて簡単には攻略できない面がある。たとえば、真面目にコツコツ取り組む経営者だったらスポーツカーなどの贅沢品は買っちゃダメという価値観もあるでしょう。でも、ただお金を貯め込むよりはスポーツカーを買って経済を回したほうがよっぽど社会貢献になるという考え方もある。お金の使い方って一律じゃなくて、みんなが投資だけをしていたら繁栄しないセクターも出てくるので、そこのバランスがこのゲームは絶妙なんですね。それがまた“幸之助チック”だなと。――幸之助らしさが出ていると！土井昨年、NHKのテレビ番組「100分de名著」の取材（2024年3月11日放送『道をひらく』の回で土井氏が指南役を務める）でPHP研究所を訪ねたときに、松下さんがかつて、のちに巨匠となる画家の作品を購入したと聞きました。要するに、まだ芽が出る前から支援していたんですよ。後々価値が上がると考えて買ったわけじゃないと思うんです。文化芸術の振興だったり、見る［実践］理念経営Labo2025SPRING19

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人の心を養ったりと、一見ムダなようだけど社会にとって意味があることって世の中には存在していて、私も相応に歳を重ねてそのあたりがわかるようになってきました。最近、ビル・パーキンスの『DIEWITHZERO』（ダイヤモンド社）という本が売れているじゃないですか。自分の資産をちゃんと「ゼロ」にしてから死ぬ、というような内容ですが、ここには松下さんの「社会の公器」のような大きな視点ってあんまり入ってないんですよね。でもやっぱりわれわれって、自分が亡くなった後の世界に対しても責任があると思うんです。松下さんはそこをすごく意識していたんだろうなと。バランスのいい人生を歩むには、フェーズによってやるべきことが変わってくる。それをゲームから学べるので、人生の後半戦をどう生きればいいか悩んでいる人にもお薦めです。負けた人が面白いと思えるかどうかがカギ土井松永さんの考える“良いゲーム”の条件はありますか。松永私の中で一つの基準としているのは、負けた人が「面白かった」と言うかどうかですね。本当に面白いゲームでないと、負けて面白いとは思えない。一方で、大して面白くないゲームでも、勝てば面白いと感じることは割とある。勝った嬉しさとゲームの評価を混同してしまうんですね。だから私は負けても面白いと感じることが“良いゲーム”の証明だと思っていて、ゲームをつくるときにもそれを意識しています。――土井さんもテストプレイでは最下位でしたが「面白い」とおっしゃっていました。土井そうですね。それはたぶん、負けて初めてゲームの本質がわかったからだと思います。次はもっとう回やりたい」につながる。なんで負け回」とはならないですが、わかるとなんだかちょっと楽しくなるんでしょうね。あと、一緒にプレイする人に対して「この人は大胆なところがあるな」とか「ここは意外と保守的だな」などが垣間見えるのも面白かったですね。よくビジネスパーソン同士でゴルフコースを回ると相手の人間性や思考の癖がわかると言いますが、そういう要素がこのゲームにもありました。経営者同士でやれば相当面白いと思いますよ。部下を昇進させる前に一度プレイしてもらったほうがいいかもしれない（笑）。松永確かに経営者に向いているかどうかはわかるでしょうね。向いてない人を向かせることまでは難しいですが、現状の適性を測るツールにはなりえます。土井新入社員研修に組み込んでもよさそうですね。活用の仕方はいろいろとありそうです。――大人の方でも学べることが豊富にあるゲームということですね。松永私はむしろ、大人の方にこそプレイしてもらいたいと思っています。日本はゲームや娯楽って子供かヒマ人がやるものというイメージがあって、“遊ぶ＝悪”ととらえられがちなんですが、海外はそうじゃなくて、週末や休日に友人と楽しくゲームをするために仕事を頑張る人も多いんですよ。だから海外のほうが市場規模は大きいのかもしれませんね。こうした日本人によく見られる考え方でボードゲームをしないという選択はもったいないと思っています。ですので私は、たとえそのような考えを持つ人であっても、「この（松下幸之助の）ゲームなら遊んでみようかな」とか、「ゲームって楽しいだけじゃなく深く考えさせられる部分もあるんだな」と思ってもらえるきっかけをつくりたくて、この活動をしています。土井家族で遊んだときに面白い点は、子供から疑問が出てきて親子の会話が生まれるところでしょうね。歴史的な話などは子供からするとよくわからないでしょうし。ただ、そのあたりの説明を親がちゃんとできるかどうかが問われますが（笑）。松永大丈夫です、解説書をつけますから（笑）。偉大な起業家は高みを追求し人を「感化」させる――子供にお金やリーダー教育はできるでしょうか。土井できると思います。教育にはいくつかポイントがあって、一番いいのはそれをやっている人に会うこと。「感化」されるというんでしょうか。吉田松陰にしても、維新の志士たちはノウハウを教えられたわけじゃなく、松陰の美学に惹かれて「自分もやってみたい」と感化されたんじゃないかと思うんです。松永なるほど。土井松永さんの著書『戦略と情熱で仕事をつくる』（ダイヤモンド20［実践］理念経営Labo2025SPRING

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ボードゲーム第2弾開発トーク社）もとてもワクワクしました。みんな好きでやっている人に巻き込まれて感化されるんですね。松永ありがとうございます。土井昨年、PHP研究所さんとパナソニックさんで「松下幸之助」再現AIを披露されていましたが、やっぱりリアルにその人の話を聞けることには強い力があります。声というのはインストールされますから。だから、まずは直接会う。それができなければ声を聞く。自伝や評伝を読む。そして感化されていって、そこから先はノウハウを勉強するとどんどん面白くなっていくと思います。――感化されるお薦めの本はありますか。土井幸之助本であれば『私の行き方考え方』（PHP研究所）ですね。何が素晴らしいかというと、松下さんって人生を振り返ってちゃんと反省するんですよ。このやり方がまずかったとか、自分だけ得してちゃいけないとか、当時の自分の目線に立ってコメントができている。これがなかなかできないんです、大人になると。特に松下さんのように成功した人だと、成功した上からの目線で語ってしまいがちなんですが、そのときの目線で反省するからめちゃくちゃ刺さるんです。起業家本としては、ナイキの創業者、フィル・ナイトの『SHOEDOG』（東洋経済新報社）。これは松永さんのゲームと一緒で、とにかく靴が大好きな男が靴を商売にしようとする話です。感化される本には決まって情緒的な表現があるんですよ。たとえば「幸せのカギは、美や真実の本質は、あるいは私たちが知るべきあらゆることは、ボールが宙に舞う瞬間にあるのではないかと以前から思っていた」とか、単なるビジネスの成功談ではなく、文面からその人の思想が伝わってくる。起業家マインドの話にしても、お金の話にしても、靴の話にしても、巧みなたとえ話で語るので、靴をつくりたくなってくるんですね。松永なるほど、読んでみたくなりますね。ほかにもありますか。土井『グッド・フライト、グッド・ナイト』（マーク・ヴァンホーナッカー、早川書房）というパイロットの話。これを読むと、何気ない飛行機の旅がものすごく楽しくなります。著者は子供の頃から飛行機が大好きだったものの、それを商売にできるとは思ってなくて経営コンサルタントになるんです。でもあるとき夢を叶える決断をする。感動したのは、長時間コックピットにいても飽きたことがないと言うんですね。飛行機や空に憧れていた幼い頃とまったく同じ新鮮な気持ちで今日も飛行機に乗るんだと。また、空には空の領域があるとも書かれていました。次にご紹介する『かもめのジョナサン』（リチャード・バック、新潮社）もこの点は同じで、高い理想を持った人間にしか見えない景色があるということを教えてくれます。多くのかもめが飛ぶことよりも食べることを優先する中、主人公のジョナサンは飛ぶこと自体に重きを置き、より速く高く飛ぼうとするんですね。つまり、食べるために仕事をするんじゃなくて、仕事そのものに尊い価値があると信じて打ち込み、奇跡を起こすわけです。白熱する展開となったテストプレイこの4冊はどれも「こういうことをやってみたい」「こんな景色を見てみたい」というワクワクを味わえるので、ぜひ読んでいただきたいですね。松永4冊も出てくるとは驚きでした。土井結局のところ、高みを追い求め、それを本などを通じて人と共有しようと思う人が偉大な起業家になるのかもしれません。文章を書くときは人に伝えたいという気持ちがあるからで、その背景には自分と同じように感じてほしいという欲求があります。松下さんも身寄りがなく貧しくて辛い状況の中、豊かになりたいと願い、豊かになったらそれを人と分かち合いたいと思った。だから富を独り占めしなかったし、晩年まで社会に役立つことを考えたのだと思います。繁学、平和、幸福を目指研究所をつくった理由もここにつながっているのでしょう。人間にとっての伝えたい気持ちってすごく強いもので、それが人間を社会的動物にしているのだと思います。――本の面白さ、ゲームの面白さを追求し、伝えようとされる土井さん、松永さんがまさしく体現されていることですね。学びの多いお話をありがとうございました。L［実践］理念経営Labo2025SPRING21

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【志の実践】会社の目的は人づくり経営難の下請け工務店から成長企業に躍進するALLAGI株式会社谷上元朗（左）たにうえ・もとあき＊1972年生まれ。1996年4月、薮内工務店入社。2001年4月、谷上工務店（現ALLAGI）入社。’10年4月、取締役就任。’13年4月、代表取締役就任。「松下幸之助経営塾」第5期卒塾。先代の創業から54年。大阪の梅田に本社を置き、注文住宅や分譲、中古リノベーションから不動産売買や介護事業まで10に及ぶ事業を展開するALLAGI（アレジ）株式会社。ギリシャ語で「変化」を意味するその社名のごとく、20年前には数名だった社員数が今や300名を超え、関西住宅業界の注目企業に発展を遂げた。その発展の根幹にあるのは、業績を上げるために人材育成をするのではなく、「人を育てることそのものが会社の目的である」という強い信念。小さな工務店だった頃から二人三脚で苦難を越えてきたという、兄の谷上元朗・弟の富彦両氏に話を聞いた。谷上富彦（右）たにうえ・とみひこ＊1973年生まれ。1992年年3月、谷上工務店（現ALLAGI）入社。’10年4月、取締役就任。「松下幸之助経営塾」第12期卒塾。ALLAGI株式会社本社：大阪府大阪市／創業：1971年、設立：1986年／事業内容：注文住宅事業、中古リノベ事業、介護事業、桧家住宅事業、分譲事業、不動産売買仲介事業、宅地分譲事業、FPサポートデスク保険事業取材・構成：荒木さと子写真提供：ALLAGIお客様の要望に素直に応え事業を多角的に展開――2018年に弊社の雑誌『衆知』（3-4月号）で御社の活躍を取り上げたことがあります。その時から売上がさらに4倍も伸びていますね。注文住宅中心だった事業も多方面に広がっています。谷上元朗氏（以下、元朗）前期（2024年5月実績）の売上は125億円を超えており、今期は170億円を見込んでいます。当社の根幹である注文住宅、分譲住宅、中古リノベ（中古住宅のリノベーション）の3事業だけでなく、それ以外の事業もすべてが伸びています。ご指摘の通り今では10に及ぶ事業を展開していますが、実はどの事業も、自分たちからやろうと思って始めたものではありません。どうすればお客様が喜んでくださるかを聞いているうちに、結果的に増えたのです。たとえば宅地分譲は、家づくりには土地もすごく重要だということで始めたし、中古リノベの場合は「予算があまりとれない」というお客様もたくさんいるということで立ち上げました。谷上富彦氏（以下、富彦）当社の事業の中でいえば、宅地分譲を積極的にやっている会社は少ないですね。どこのハウスメーカーも自社の22［実践］理念経営Labo2025SPRING

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会社の目的は人づくり住宅を売りたいので、他社に土地を卸したがりません。注文住宅は土地から探す人が7割なので、土地探しが仕事の大半を占めます。元朗「それなら当社の持つ土地を使ってくだされば」と考え、1年半ほど前から、宅地分譲事業を始めました。分譲住宅事業で常に土地を仕入れているので、当社には土地の在庫があります。自社で土地を抱え込むのが業界の“常識”なのですが、それはとらわれた固定概念ではないかと考え、他のハウスメーカーに土地を卸す事業を始めたのです。“常識”ではありえない事業のため、最初は怪しまれることもありました（笑）。けれども、絶対に需要のある事業だと見込んで立ち上げました。特に大阪市内では、土地探しが非常に難しい状況にあります。見込んだ通り、今では年間の仕入数の4分の1を他社に卸して、とても喜ばれています。当社に様々な事業が立ち上がったのは、お客様の要望に応えるだけではなく、各事業を担当する人材に恵まれたからです。人が育ち、責任者として実力をつけてきたからこそ、多くの事業に取り組めるようになりました。――今や名実ともに目を見張るような躍進ですが、お父様が創業された谷上工務店時代には、経営が大変なときもあったと聞きます。元朗当時はハウスメーカーの下請けでしたから、毎年、元請さんから単価が下げられ、会社の決算は厳しく資金繰りも大変でした。これ以上は限界だというところで、下請仕事から注文住宅の受注営業に転身したのです。ここが当社の転機となりました。ただ、思い切って転身はしたものの、私の前職はゼネコンの施工管理、弟（富彦氏）は谷上工務店の大工だったので、2人とも営業の仕事が未経験でした。そこで「他社はどうしているんだろう」と話し合い、姫路にある住宅会社が開催している見学会に出かけてみました。最初は向こうも私たちを一般のお客と思ったようですが、車が県外ナンバーなのですぐばれて（笑）。「すみません。大阪の工務店なんですが、営業の経験がないので、教えてもらえませんか」と正直に打ち明けました。富彦そうすると、意外に教えてくれるんですよね。というのも、その会社は当社と境遇が似ていて、もともとはハウスメーカーの下請けだったそうです。「一緒やな」と。営業について教えてもらい、自分たちも「やっていける」と確信しました。それからは、さらに営業について学びを深めようと、外部の研修をたくさん受講しました。元朗初めて受けた商品化に関する研修が500万円。受講前に弟と喫茶店に入り、「何がなんでもやりきらんと終わりやぞ！」と言ったのを覚えています。それぐらい真剣な気持ちで学んだので、高額とはいえ、とても身につきました。そのほかにも研修を数多く受け、つぎ込んだ金額は相当にのぼりましたが、とにかく営業ができるようになりたいと必死に勉強しました。今までの仕事人生で、その頃が一番苦労しましたね。営業も設計もコーディネーターも、全部できるようになりました。そこの苦労を乗り越えたからこそ、今があると思っています。業績を上げるための人材育成にあらず――2017年には社名をALLAGI（アレジ）に変更され、理念にもとづく経営にますます力を入れておられます。お客様の要望に応えるかたちで事業が拡大し、今ではX-mobileを入れた10の事業に及んでいる［実践］理念経営Labo2025SPRING23

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元朗当社の企業理念は、「自分たちの事業を通して世の中をよくする。ライフスタイルの創造で世界を幸せに！」。経営理念は、「家づくりを通して、それに関わるすべての人々を幸せにする。」。社内のあらゆるミーティングでは、絶えずこの理念を念頭に、話をするようにしています。当社の根幹ですから。富彦当社では経営理念手帳もつくっていますが、それを使うよりも、普段の会話の中で理念を交えた話をするほうが圧倒的に多いですね。それだけ理念が浸透しているといえるでしょう。――2006年は5人だった社員数が、今では300名にも。人を育てることを特に重視されていますね。元朗当社には「人を創り、世の中をよくする」という考え方があります。自分の足で立ち、自分の未来を切りひらいていける人をつくっていきたい。業績を上げるために人を育てるのではありません。人を育てることそのものが会社の目的です。会社の成長に伴って人員も増え、近年は人件費が半年ごとに2割ほど上がっています。しかし、売上が目標に達していれば、何も問題ありません。むしろ、人手不足なぐらいです。人が育てば、おのずと業績は上がるものです。当社の事業や店舗が増えているのも、実際に人が育ってきたからだと考えます。――どうしてそれほど人づくりに力を入れているのでしょうか。元朗まず、自分自身が父親を見て育ったということがあげられます。父は職人なので商売はうまくないのですが、お客様からは信頼される人でありました。私は考え方の違いから父とよく衝突したものの、そういう面では学ぶこともある父でした。もう一つは「やればできる」「人間の力は無限である」という信念です。当初は世の中の壁にぶち当たり、努力をしても限界があるのではないかと弱気になった時期もありましたが、次第に営業のやり方を身につけてくると、不可能だと思っていたことが実現し、人の力は無限だと確信するようになりました。それからというもの、誰にでも無限の可能性があると信じて、人づくりに力を入れてきました。ただ、人には個人差があります。初年度から成果を出す人もいれば、成果が出るまで時間のかかる人もいます。営業で芽が出ず、心が折れそうになるのを見て、他部署に異動させることもありました。しかし、異動先で芽が出るのを見ると、環境やきっかけが大事だということもわかります。――採用難の時代にあって、応募者が非常に多いと聞きます。元朗新卒採用の場合、エントリー人、会社説明会参加者が1000人、4次選考までやって、今年40人採用の予定です。当社の風土に合うような方に入っていただけるよう、選考方法は工夫しています。もっとも、人数でみれば現状、新卒よりも中途採用者のほうが多いです。今でも採用は難しいと感じることがあります。ある中途採用者の面接で、「ちょっと違和感を覚えるけれど、売る実力が非常にある」と思った人を採用したことがありました。しかし、会社の方向性とは考え方が違う方で、マネジャーを任せたところ、組織にほころびが出てしまったのです。採用にあたっては、「成長したい」という思いがどれだけあるか、その点を重視していますが、加えて人間性もよくみています。自分のことばかり考えるのではなく、周囲のメンバーとともに成果を上げていけるような人望が求められます。固定概念にとらわれず変化に対応できる人材に――同業者の中での自社の強みは何だと考えますか。元朗当社のビジネスモデルに何かすごい特徴があるわけではありません。しかし他社に勝てるのは、同じビジネスモデルでも、やるべき当たり前のことを徹底してやっていることでしょうか。たとえば、お客様に返事をするとき、他社が3日かかるところを当社では1日で返す。集客の電話も他社が100件なら、当社では500件かける。そういう地道な行動の違いが業績の差に出ているのだと思います。そのためには、そんな当たり前の行動ができる人を育てなければなりません。そこが非常に大事だと考えます。今、時代はものすごいスピードで変わっています。住宅業界もAIが設計し、3Dプリンターで家が建つ時代を迎えています。極論かもしれませんが、当社で家をつくる事業ができなくなることだって、ありえなくもないのです。でも、住宅関連以外の事業でも普通にこなせる人がいれば、何も怖くはありません。徹底して当たり前の行動ができる人は、どんな時代にも、どんな事業でも、通用するのです。私はそういう人を育てていきたい。ただ、過去の経験の蓄積にとらわれている人の場合、今やっている事24［実践］理念経営Labo2025SPRING

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会社の目的は人づくり業では活躍するとしても、ほかで通用するとは限りません。「今までの経験を生かしたい」とアピールする人の採用は厳しくなってくると思います。これまで結果を出しているから、それがいいやり方だと思っている。業界の状況はあっという間に変わっていきます。したがって、みずからの固定概念を崩していけるような人材が求められます。面白いもので、経験豊富な社員よりも、新卒で採用した経験のあまりない社員にリーダーを任せたほうが、事業が伸びる場合があります。固定概念にとらわれず、いいと思えばすぐに変えていくだけの判断や行動ができるのですね。もちろん、今までの経験を捨てろと言っても、簡単に捨てることができるものではありません。経験の蓄積は必ず残っています。ですから、気持ちだけでも新しい自分になって入社してほしいのです。そういう姿勢で仕事をしていれば、むしろかえって、経験の蓄積がいい方向に生かされたりするものです。――工事現場では、「日本一の現場づくり」を使命として掲げておられますね。元朗人は工事現場の出身です。いい現場づくりをしたいという思いはずっとありました。日本一の現場をつくるため、年に1回、職人さんや協力業者さんに集まっていただき、研修会も開催しています。富彦お客様が現場に来られることもあるので、職人さんにあいさつの練習など、ロールプレイをしてもらっています。現場改革は、それこそ当たり前という感覚で、常に進めています。同じことを繰り返していては、進歩がないですからね。経営難も力を合わせて乗り越えた谷上工務店時代（前列左から2番目が創業者の谷上博夫氏。向かって右が元朗氏、左が富彦氏）互いの信頼あればこそ今後は東京進出へ――ご兄弟お2人で力を合わせていく秘訣は何ですか。衝突したりすることはないのですか。富彦社長と意見が違うことはありますね。でもトップを支えるという気持ちは変わりません。社長は毎年のように「今年が勝負」と言います（笑）。長いこと一緒にやっているので、社長が会社をどうしたいのか、こういうときはこう言うだろうな、というのは、あえて聞かずともわかりますね。元朗だから弟と一緒にやれてきたのではないかと思っています。弟は絶対、私に気を遣っています（笑）。ナンバーツーには、ナンバーツーとしての苦しみがあるのはわかっています。ナンバーワンである社長の苦しみと比較できるようなものではない。「男兄弟ではうまくいかない」と言われることもありますが、兄弟がけんか別れしたら親も悲しみます。私も父が社長のときはよく言い争いをしていましたが、だからといって会社を出ようとか独立しようと思ったことはありません。トップである父がそう言うなら、そうするしかないと思ってやってきました。この会社も私一人だったら、今のように発展していなかったでしょう。私は兄だから弟に負けるわけにはいかないので（笑）、営業も頑張りましたが、営業は昔から、社交的な弟のほうがうまい。組織が一時がたついたときも、「オレ行くわ」と立て直しに行ってくれました。信頼しています。――今後の方針について教えてください。元朗当社の事業は大都市圏で通用すると思っているので、東京進出を考えています。すでに自由が丘に中古リノベの店舗を出しています。関西では新たに店舗を出す余地がなくなってきました。東京で新卒採用を始めることも決めています。また、社員の賃金を高くできる会社にしていきたい。そのためにはお客様に高い価値を提供し、報酬をいただくしかありません。人づくりを通して、当社のすべての事業がもっと価値を上げていかなければならないと考えています。L［実践］理念経営Labo2025SPRING25

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塾生通信日に新た「松下幸之助経営塾」の情報と、卒塾生の近況をお伝えします納得できない仕事はするな！ハウステンボス前会長が登壇2025年1月、松下幸之助経営塾の第29期第3回が開催されました。テーマは「原理原則を貫く～基本の徹底～」。2日目の特別講話には、長崎県にある国内最大級のテーマパークであるハウステンボス前会長であり、長崎県公立大学法人理事長の坂口克彦氏が初登壇しました。テーマは「納得できない仕事はするな！」。かつて勤務していたユニ・チャームの社外取締役であった平田雅彦氏（元松下電器副社長）から「納得して仕事をすること、納得できない仕事はするな」などの教訓を得、ユニ・チャームやハウステンボスで実践した例を披露されました。塾生からは、事業の意義を改めて考えさせられ、経営者としてのあり方を深めるよい機会になった、などの感想が寄せられました。翌2月は、第28期第6回が「志を伝える～私の命知発見～」をテーマ現場スタッフのモチベーションを上げることが幹部の役割だと力説する坂口克彦氏に開催。松下幸之助が産業人の使命せんめいを闡明したことにならって、塾生が10カ月かけて培ってきた思いを「わが志を述べる」と題して発表しました。「人生をかけて『誰よりもしあわ楽しむ』」「倖せを巡らせる始発駅になる」「今の社長を超える」「声なき人の声となる」など、志にかける思いや、そこに至る背景、具体的な方法が語られました。どの発表に対しても活発な相互アドバイスがあり、塾生同士の厚い信頼が垣間見えました。また3月には、第29期第4回が「人を活かす～事業は人なり～」をテーマに開催。2日目に、元松下電器副社長の戸田一雄氏が「全員で考え、現場で生かす経営理念――私の体験」と題した特別講話を行ないました。なお、4月からは第30期が開講し、新たに13名が入塾されます。学生起業家が、使命感と若手理解へのポイントを語る年末年始の地域ブロックイベントとして、各地で卒塾生による忘年会と新年会を開催しました。九州・沖縄ブロック忘年会が12月16日に博多で、北海道・東北ブロック新年会が1月25日に仙台で、関東・首都圏ブロック新年会が1月31日に東京で開かれました。松下幸之助の講演音声を収録したＤＶＤ『松下幸之助経営百話』から「人を育てる基本は……」を取り上げ、人関東・首都圏ブロック新年会では、21名で松下幸之助の自修自得について議論した関西ブロック忘年会では、現役大学生社長の関紗佑奈氏に、起業に至った経緯と熱い思いを語っていただいた材育成について議論を深めました。12月4日に行なわれた中部・北陸・甲信越ブロック忘年会では、同ブロック副代表で春野コーポレーション（静岡県浜松市）社長の鳥居英剛氏（第8期）が事例発表を行ないました。借金が雪だるま式に膨らんだり、経営する養豚場で子豚特有の死病がまん延したりと多くの危機に直面したものの、その度に鳥居社長自身が考え方と行動を変えていったといいます。また、松下幸之助経営塾で幸之助の経営哲学を学び、社かじを員を大切にしつつ任せる経営に舵切ったことで、各農場が自走する組織へと成長しました。鳥居氏は最後26［実践］理念経営Labo2025SPRING

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塾生通信日に新たに「今後より多くの人を助け、より多くの人に助けていただけるような会社になるため、日々精進したい」と、抱負を述べました。さらに、同月6日に行なわれた関西ブロック忘年会では、現役大学生で株式会社ホンネ（大阪府大阪市）を起業した関紗佑奈氏を招いて講話をしていただきました。関氏は、成長意欲の高い若者と企業をマッチングさせる大規模でユニークなイベントを企画・運営しています。講話の中でも、若者の活動を支援したいという強い使命感や、Ｚ世代とその後のα世代を理解するポイントについて、参加者の関心が集まりました。『とりあえず、やってみいや』3冊目の著書を発刊！お菓子のデパートよしや（大阪府摂津市）を経営する神吉一寿氏（第1期）が、3冊目となる著書『とりあえず、やってみいや―大阪でいちばん運が強い経営者の40の魔法―』を出版しました。経営者だけでなく、スポーツ選手や芸術家でも、一流の人物は運がよい。その運をどのように高めて来たのか、「もうけは社員に還元せよ」「言うてることとやってることが違わないこと」「みんなの知恵を借りる」など、自身の実体験をもとにわかりやすく説き明かしています。「経営者に限らず、運をよくしたいあらゆる人に読んでもらいたい」とのことです。2025年、日刊現代刊、講談社発売定価：1,650円（10%税込）L経営者が“経営の志”を確立・再確認するための長期講座松下幸之助経営塾本セミナーの特徴松下幸之助の経営哲学を根本から学べる唯一の講座弊社で70有余年にわたり研究を重ねた“松下幸之助の経営哲学の真髄”を、経営者の皆様に分かりやすくお伝えするためのセミナー形式の講座です。人間観を養い高め、経営者としてのあり方を学ぶ本講座は、時代や環境の移り変わりの中で生まれる新しいマネジメント手法を学ぶものではありません。経営者のただ今、新規申込受付中詳しくはホームページで資料のご請求はホームページまたは下記窓口へお問い合わせください。https://www.php.co.jp/seminar/m-keieijuku/株式会社PHP研究所「松下幸之助経営塾」事務局〈京都〉TEL075（681）4442FAX075（681）5699「志」をキーワードとして、松下幸之助が最も大切にした“経営理念の確立と浸透・共感”を実現すべく、その基となる自然・宇宙観や人間観等を学び、より本質的な“経営者としての器量”を養い高めていただく講座です。「志」の確立に向けた、充実の10カ月10カ月の在籍期間中に１泊２日のセミナーを全６回、隔月で開催。学びと実践、検証をくり返しながら成果を高めていただけます。また、１クラスは最大でも12名の少人数制で、受講者間の討議・交流による相互啓発など受講者お一人おひとりに充実した環境を提供いたします。プログラム第1回『志とは何か～力強い経営の原動力～』第2回『志から理念へ～経営の使命～』第3回『人を活かす～事業は人なり～』第4回『本質を考える～自然の理法～』第５回『経営を革新する～日に新た～』第６回『志を伝える～私の命知発見～』開催要領◦受講資格：経営者ご本人、後継経営者（経営幹部）◦募集人数：12名⃝開講期間：10カ月1開催1泊2日、全6回（隔月開催）⃝受講料：148万5,000円（税込）⃝会場：株式会社PHP研究所京都本部（JR・近鉄「京都」駅八条口より徒歩５分）［実践］理念経営Labo2025SPRING27

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経営学で読み解く人と組織サーバント・リーダーシップリーダー自身に及ぼす「諸刃の効果」とは金沢大学経済学類専任講師鈴木智気すずき・ともき＊同志社大学大学院商学研究科博士後期課程修了。博士（商学）。同志社大学商学部助教を経て、2021年より現職。組織論とマネジメント論を専門に、部下にとっての支援者・育成者となって行動するリーダーシップ・アプローチ「サーバント・リーダーシップ」をテーマとした研究を行なっている。話題のイシューを経営学で読み解くシリーズ。今回は、サーバント・リーダーシップがリーダー自身に与える対照的な影響を考察します。他者志向の持続は可能か職場を活性化し組織に利益をもたらしたいのなら、マネジャーは自己中心的な志向を戒め、従業員一人ひとりが力を発揮できるよう手助けする役割を担わなくてはならない――。経営学者やコンサルタントによる一般向けの著述、あるいはビジネス記事の中で、従業員の精神的・感情的な充実感や健全な働き方への援助を中心に置いたマネジャーの行動が、人と組織の活性化にとって不可欠だとする意見が見られて久しい。実際に、マネジャーによるきょうさく過度な業績指標の強調や視野狭窄的な利益志向がかえって従業員の望ましい行動・態度を脅かすことは、経営学研究でも頻繁に指摘されている。そうした過度な利益志向とは対照的に、従業員のニーズや感情に配慮し、個々の自律と成長を尊重することを中心に置いた他者志向的なマネジャーの行動は、フォロワーのエンゲージメントや仕事パフォーマンスの高さと結びつき、人と組織の活性化に確かな利益をもたらすことが、経験的証拠に基づき提示されている。このことは、組織に責任を負うマネジャーが、職場の秩序や業績、利益のためだけではなく、働く一人ひとりのニーズや成長それ自体を中心に置いた行動に従事すると、結果として、組織により多くの利益をもたらすことを示唆する。このような、組織に責任を負う立場の個人が、ともに働く人々の人間的なニーズや充実感を尊重し、個々の自律や成長を促すこと自体を目的とした他者志向的な行動のことを、リーダーシップ研究では一般に、「サーバント・リーダーシップ行動（奉仕的なリーダーシップ行動）」（servantleadershipbehaviors）と呼ぶ。たとえば、マネジャー自らが日常的な対話を通じて従業員一人ひとりの価値意識や抱える問題、目指すキャリアなどを理解するよう努力し、自らの権限と責任、能力を活かして成長や学習の機会を提供し、彼ら・彼女らが自律的に働くことのできる職場環境の実現に取り組むようなマネジャーは、サーバント・リーダーシップ行動に従事していると言えるだろう（Lidenetal.,2014）。このサーバント・リーダーシップ行動は、変革型リーダーシップ、倫理的リーダーシップ、オーセンティック・リーダーシップ、エンパワメント・リーダーシップなどの類似概念と比較して、フォロワーへの尊重をリーダーの優先的な役割とし、支援を通じて個々の強みや貢献意欲を引き出すことで、組織の強さと健全性に結びつける、という点で概念的・実証的な独自性を持っている（Hochetal.,2018;Evaetal.,2019）。実際に先行研究では、フォロワーの組織市民行動や顧客志向を促進し、リーダーに対する信頼感やチームの心理的安全性を高め、ひいては顧客満足や部署業績の改善に繋がるなど、サーバント・リーダーシップ行動が人と28［実践］理念経営Labo2025SPRING

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経営学で読み解く人と組織組織の活性化に確かな利益をもたらすことが実証的に提示されており、数あるリーダーシップ概念の中でもとりわけ高い注目を集めている。さて、このように人の活性化に優れた効果を期待できるサーバント・リーダーシップだが、懐疑的な指摘もある。サーバント・リーダーシップ行動に従事するリーダーは、ともすればフォロワーのニーズや利益を優先しすぎるあまり、自分自身を犠牲にしてしまい、疲労やストレス、感情的消耗に結びつく可能性がある（Panaccioetal.,2015;Lidenetal.,2014;Linetal.,2019）。このことは、マネジャーによる従業員中心的な行動への従事は、一方では従業員や組織にポジティブな影響を及ぼすが、他方ではマネジャー自身に意図せぬネガティブな影響を及ぼす可能性を示唆する。たとえ優れた効果が期待できたとしても、行為者自身の犠牲が伴うとなれば、リーダーがサーバント・リーダーシップ行動をとり続けることは難しいだろう。そこからは、次のような素朴な疑問が浮き彫りになる――リーダーがサーバント・リーダーシップ行動に持続的に従事することは果たして可能なのだろうか？こうしたところからより近年の研究は、一般的なリーダーシップ研究でフォーカスされる受け手＝フォロワーとは対照的な、サーバント・リーダーシップ行動に従事する行為者＝リーダー自身に焦点を当てた、サーバント・リーダーシップ行動がリーダー自身に及ぼす影響についての研究を進めている。以下、この問題に対する最新の実証的知見を紹介しよう。行為者自身に対する負の影響上述したように、サーバント・リーダーシップ行動はフォロワーや組織に対するポジティブな影響を期待できる一方で、行為者であるリーダーの負担や緊張を強め、精神的な消耗をはじめとしたネガティブな影響をリーダー自身に及ぼす可能性がある（Panaccioetal.,2015）。このサーバント・リーダーシップ行動がリーダー自身にネガティブな影響を生じさせる論理としては、これまでに大きく3点が提示されている。１つ目は、サーバント・リーダーシップ行動によるリーダー自身の負担の強化である。ネット記事などを読んでいると、サーバント・リーダーシップ行動を、フォロワーに権限・責任を与えて放任する、リーダーにとって負担の少ない手法のように捉える説明をときどき見かけるが、これは誤った理解である。むしろサーバント・リーダーシップ行動は、リーダー自らが自分の時間を割いてフォロワー個々の悩みや事情、考えに耳を傾け、自身の利得や利己心を抑えて相手のニーズを尊重し、一人ひとりの能力や状況に合わせながら丁寧で腰を据えた援助を行なう、リーダー自身の時間や手間、精神的・感情的なエネルギーを投じていくプロセスに他ならない。しかし、このようにリーダーがフォロワーのために力を尽くすというのは、見方を変えれば、リーダー自身の負担を増やし、自身の有限なエネルギーの消費を加速させることでもある。一方では日々組織や部署の管理に責任を負いながら、他方ではフォロワー一人ひとりの事情やニーズに心を配り、個々の成長のために力を注ぐというのは、それだけリーダーにとって負担が大きい。そのようにリーダーの負担が過大になれば、エネルギーの枯渇による感情的消耗や燃え尽きといった負の影響をリーダー自身に及ぼし、ひいてはサーバント・リーダーシップ行動とは真逆の、フォロワーへの消極的・放任的な態度を惹起する可能性がある（Liaoetal.,2021）。とりもなおさず、フォロワーや組織にベネフィットをもたらすサーバント・リーダーシップ行動には、ともすればリーダー自身をすり減らし、結果、サーバント・リーダーシップ行動への持続的な従事を困難にしてしまうリスクが潜在しているのである。２つ目は、フォロワーへの他者志向を優先的な役割とすることで直面する、リーダー自身の役割葛藤である。冒頭でも説明したように、サーバント・リーダーシップ行動の独自性は、組織に責任を負うリーダー自らがフォロワーのニーズや成長を優先するというところにある。言うまでもなく、リーダーが「フォロワーの都合やニーズは二の次、最優先は業績指標だ」というマインドの持ち主であれば、サーバント・リーダーシップ行動に従事することは極めて困難になる。見方を変えて言えば、サーバント・リーダーシップ行動の従事には、まずもって「共に働く一人ひとりを尊重し、自律や成長、成功をサポートすることが自分の優先すべき仕事だ」という、リーダー自身の他者志向的な役割認識/信念が不可欠になる（vanDierendonck,2011）。しかし、リーダーがフォロワーへの尊重を自らの信念とすることには、他の優先事項、とりわけボトム・ラインに対する役割との間での衝突を生じさせることでもあ［実践］理念経営Labo2025SPRING29

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る。たとえば、直属上司や経営幹部といった上位の利害関係者が「最優先は業績評価指標だ、部下は尻を叩いて働かせろ」と態度で示すような人物であればどうなるか。リーダーは、自らの他者志向的な信念と、上司・経営層の態度、ひいては彼らから受ける期待やプレッシャーとの間で深刻な葛藤に直面する。こうした葛藤は、サーバント・リーダーシップを志すリーダーの気持ちを揺るがすことで心理的な負担を強化し、リーダーの職務遂行能力を低下させることがわかっている（Babalolaetal.,2023;Lietal.,2023）。フォロワーを尊重するという一見望ましいリーダーの志向が、組織内あつれきの関係次第では軋轢・葛藤を生じさせ、リーダーを追い詰める原因となる、そうした難しさがサーバント・リーダーシップにはあるのである。３つ目は、サーバント・リーダーシップ行動により、フォロワーの利己的態度や依存的姿勢など、リーダーの消耗に結びつくフォロワーの行動・態度が引き起こされるという問題である。リーダーがフォロワーのために力を注ぐサーバント・リーダーシップ行動とは、視点を変えれば、フォロワー自身が、自らのより健全な働き方や成長・自律に役立つ心理的、社会的、物質的、組織的な資源）」をリーダーから受け取る過程でもある。こうしたリーダーによるリソース提供は、フォロワーの仕事上の負担感を低減させ働きやすさを向上させるとともに、リーダーに対する信頼感や返報意識、チームに対する主体的な責任感を促すなど、よりポジティブなリーダー・フォロワー関係を形成させる効果を持つ（Zhengetal.,2024）。しかし、こうしたリソース提供には、リーダー・フォロワー間の関係に、意図せぬ結果を引き起こす側面もあることが証拠から示唆されている。たとえば、フォロワーがリーダーの奉仕的な姿勢をリーダーらしくない、弱腰だと受け止めてしまう（Liu,2019）、リーダーに利益をもたらそうとフォロワーが非倫理的な行動（unethicalpro-organizationalbehaviors）をとってしまう（Uymaz&Arslan,2022）、フォロワーがリーダーによるリソース提供を与えられて当然の権利として受け止めてしまう（Sietal.,2023）、リーダーに対する依存心が強化される（Zhengetal.,2024）、などである。このような、サーバント・リーダーシップ行動に対するフォロワーからの意図せざる反応は、リーダーのサーバント・リーダーシップ行動に対する自信を失わせ、感情的な消耗を強化する可能性がある（Zhengetal.,2024;Zhouetal.,2020）。奉仕による賦活効果とその条件このようにサーバント・リーダーシップ行動には、フォロワーや組織に対しては優れた効果を期待できる一方、従事するリーダー個人に目を向けると、一転様々なリスクや難しさの潜むことが見えてくる。それでは、サーバント・リーダーシップ行動がリーダー自身に及ぼすのはネガティブな影響ばかりなのか、リーダー自身の犠牲は回避できないのかと言うと、そうではない。見落としてはならないのは、リーダーとしてフォロワーの成長や充実感、健全な働き方に前向きな影響を及ぼすことは、フォロワーや組織だけでなく、リーダー自身にとっても利益と活力をもたらす側面を持っているということである。実際に研究では、サーバント・リーダーシップ行動への従事には、リーダーの自己肯定感や自己効力感といった活力を高め、リーダー自身の心理的リソースを回復させる、消耗とは真逆の賦活の効果を持つことが実証されている（Lietal.,2023;Liaoetal.,2021）。また、フォロワーへのリソース提供により、フォロワーの協力意識や主体的な責任感が促進されることは、フォロワーからリーダーへのリソース提供につながり、結果、サーバント・リーダーシップ行動に伴うリーダーの負担を緩和し、感情的消耗を抑えることがわかっている（Zhengetal.,2024）。つまり、サーバント・リーダーシップ行動には、一方では行為者であるリーダーを消耗させるリスクを持つが、他方ではリーダーを賦活し負担を緩和するという、相反する「諸刃の効果」を持っているのである。この「諸刃の効果」に対して先行研究が提供する重要な知見は、消耗効果と賦活効果のいずれがより強く発現するかは、サーバント・リーダーシップ行動を取り巻く様々な条件から影響を受けるところが大きい、ということである。たとえば、同じサーバント・リーダーシップ行動であっても、行動に伴う負担の大きさは行為者間で異なる。リーダー自身のサーバント・リーダーシップ行動に対する経験的な習熟、とりわけフォロワーのニーズや価値観、事情を理解し共感する能力・経験の程度が高い場30［実践］理念経営Labo2025SPRING

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経営学で読み解く人と組織合には、サーバント・リーダーシップ行動による消耗が抑制され、むしろ賦活の効果が強く現れることがわかっている（Liaoetal.,2021）。加えて、リーダーによるサーバント・リーダーシップ行動の取り方、より具体的には、フォロワー一人ひとりとの関わり方のバランスも重要になる。研究によれば、リーダーのサーバント・リーダーシップ行動が特定のフォロワーに偏重し、フォロワー間でバランスが崩れていると、かえってフォロワーの利己心を惹起してしまい、結果、フォロワーの積極的な協力意識を低めることがわかっている。これに対して、リーダーのサーバント・リーダーシップ行動がフォロワー間でバランスよく提供されている場合には、フォロワーのネガティブな反応は抑えられ、むしろ貢献的な行動を促すことが証拠から提示されている（Sietal.,2023）。また、リーダーはフォロワーを優先的に尊重することで役割葛藤にぶつかるが、こうした葛藤は、組織内の利害関係者との関係の質に応じて変化する。リーダーが組織の経営層を「業績指標ばかり重視して、人を軽視している」と受け止める場合には、役割葛藤も強化される（Babalolaetal.,2023）。しかしまた、直属上司との関係において、リーダーと上司との関係の質が高く、上司からのサポートが得やすい場合には、サーバント・リーダーシップ行動に伴う役割葛藤と心理的緊張が緩和され、なおかつ賦活効果がより強く発現することが実証されている（Lietal.,2023）。同様の点は、フォロワーの性格的な特徴からも指摘される。フォロワーの誠実性（conscientiousness）が高い場合、フォロワーがサーバント・リーダーシップ行動に対してよりポジティブに反応するためリーダーも賦活効果を得やすく、リーダーの感情的消耗も抑えられる。しかし、フォロワーの誠実性が低い場合（たとえば、約束を守ろうと努力しない、リーダーの負担を気にしないなど）には、リーダーは自身を賦活させるポジティブな反応をフォロワーから得にくく、結果、サーバント・リーダーシップ行動による消耗効果を強く発現させることが提示されている（Zhouetal.,2020）。リーダーもまた人なり以上の研究知見が与える示唆の一つ――それは、人と組織の活性化を目指してリーダーにフォロワー志向的な行動を期待するならば、リーダー自身の「養生」が必要になる、ということである。リーダーによる援助や配慮、サポート的な行動を期待するとき、我々は具体的な行動やその効果にばかり焦点を当てがちである。リーダーによるフォロワー志向的な行動には確かに効果が期待できる。しかし忘れてはならないのは、その行動を担うリーダーないしマネジャーの人々もまた、他者との関係や環境から影響を受け、活性化もすれば消耗もする、積極的にもなれば消極的にもなる「生きた個人」であるということである。人と組織の活性化を求め、リーダー役を担う人々にサーバント・リーダーシップ行動を期待するならば、「どうすれば彼ら・彼女らがその役割を担いやすくなるか」を考え取り組む必要があることを、我々は肝に銘じるべきである。参考文献Babalola,M.T.,Jordan,S.L.,Ren,S.,Ogbonnaya,C.,Hochwarter,W.A.,&Soetan,G.T.（2023）.Howandwhenperceptionsoftopmanagementbottom-linementalityinhibitsupervisors’servantleadershipbehavior.JournalofManagement,49（5）,1662-1694.Eva,N.,Robin,M.,Sendjaya,S.,vanDierendonck,D.,&Liden,R.C.（2019）.Servantleadership:Asystematicreviewandcallforfutureresearch.TheLeadershipQuarterly,30（1）,111-132.Hoch,J.E.,Bommer,W.H.,Dulebohn,J.H.,&Wu,D.（2018）.Doethical,authentic,andservantleadershipexplainvarianceaboveandbeyondtransformationalleadership?Ameta-analysis.JournalofManagement,44（2）,501-529.Li,F.,Chen,T.,Bai,Y.,Liden,R.C.,Wong,M.N.,&Qiao,Y.（2023）.Servingwhilebeingenergized（strained）?Adual-pathmodellinkingservantleadershiptoleaderpsychologicalstrainandjobperformance.JournalofAppliedPsychology,108（4）,660-675.Liao,C.,Lee,H.W.,Johnson,R.E.,&Lin,S.H.（2021）.Servingyoudepletesme?Aleader-centricexaminationofservantleadershipbehaviors.JournalofManagement,47（5）,1185-1218.Liden,R.C.,Wayne,S.J.,Liao,C.,&Meuser,J.D.（2014）.Servantleadershipandservingculture:Influenceonindividualandunitperformance.AcademyofManagementJournal,57（5）,1434-1452.Lin,S.H.,Scott,B.A.,&Matta,F.K.（2019）.Thedarksideoftransformationalleaderbehaviorsforleadersthemselves:Aconservationofresourcesperspective.AcademyofManagementJournal,62（5）,1556-1582.Liu,H.（2019）.Justtheservant:Anintersectionalcritiqueofservantleadership.JournalofBusinessEthics,156（4）,1099-1112.Panaccio,A.,Donia,M.,Saint-Michel,S.,&Liden,R.C.（2015）.Servantleadershipandwellbeing.InR.J.Burke,C.L.Cooper,&K.M.Page（Eds.）,FlourishinginLife,WorkandCareers:NewHorizonsinManagement（pp.334–358）.EdwardElgarPublishing.Si,W.,Shi,S.,Zhou,M.,&Cai,Z.（2023）.Takenforgranted:WhenservantleadershipmaybenegativelyrelatedtoOCBviapsychologicalentitlement.JournalofBusinessResearch,166,114-122.Uymaz,A.O.,&Arslan,S.（2022）.Unethicalpro-organizationalbehaviorasanoutcomeofservantleadership.JournalofManagement&Organization,28（1）,33-57.VanDierendonck,D.（2011）.Servantleadership:Areviewandsynthesis.Journalofmanagement,37（4）,1228-1261.Zheng,G.G.,Zhou,Y.,&Wu,W.（2024）.Followersmatter:Understandingtheemotionalexhaustionofservantleadership.AppliedPsychology,73（1）,215-239.Zhou,D.,Liu,S.,&Xin,H.（2020）.Servantleadershipbehavior:Effectsonleaders’work–familyrelationship.SocialBehaviorandPersonality:aninternationaljournal,48（3）,1-12.L［実践］理念経営Labo2025SPRING31

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プロ・ファシリテーターが斬る!!組織づくり・人づくりのヒントリーダーに必要な「素直な心」PHP研究所経営共創事業本部本部長（松下幸之助経営塾ファシリテーター）PHPでの長年の現場経験をもとに、組織・人材開発に役立つ情報をわかりやすく解説的場正晃変化する経営環境を企業が生き延びるカギは、問題を早めに発見し、スピード感をもって適切な対応をとることです。したがって、現場を預かるリーダー層の問題発見・解決力を強化することは極めて重要な課題と言えます。リーダーに必要な「気づく力」変化することが常態化しつつある今、組織のリーダーは敏感に問題を発見し、それらをスピーディーに解決する必要に迫られています。つまり、事業や組織に現在起きている問題（顕在的問題）は何か、そして今後起きる可能性のある問題（潜在的問題）は何か、両者を正しくとらえ、早めの対応をすることで事業・組織を存続させることがリーダーの本来の役割なのです。ところが現実は、問題の存在に気づかないまま、日々のルーティン業務に追われているリーダーが圧倒的に多いようです。その理由は、忙しすぎて考える時間や感じる余裕がなくなってきたということと、そもそも、問題発見・解決の原理原則やスキルをきちんと学んでいないという2つの要因があると思われます。そこで、問題を発見し、それを解決するための原理・原則をあらためて確認したいと思います。問題発見・解決のプロセスを超シンプルに図式化したのが、下図の5つのステップです。なかでも、「1.問題意識」が決定的に重要です。そもそも問題意識が低ければ、目の前に起きている事象から気づきを引き出すことができません。そうなると「ボタンの掛け違い」状態になって、その後の工程がすべて間違った対応になってしまうのです。「素直な心」で「見えないもの」を見るそして問題意識を高めるために大問題発見・解決のステップSeeThinkPlanDo1.問題意識2.問題発見3.原因追究4.対策の5.実施計画立案◆問題意識の高め方・視点を変える⇒衆知を集める、異質とのふれあい・思考を柔軟にする⇒素直な心◆問題とは「あるべき姿」と「現状」の間のギャップであり、解決すべき事柄である◆「なぜ？」を掘り下げ、根本的な原因（真因）を追究する◆メンバーの知恵（衆知）を集め、対策を立てる（方針、条件に沿っているか）◆白紙の心で考える⇒ゼロベース思考32［実践］理念経営Labo2025SPRING

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組織づくり・人づくりのヒント切なのが、松下幸之助が大切にしていた「素直な心」です。「経営者が経営を進めていく上での心がまえとして大切なことはいろいろあるが、いちばん根本になるものとして、私自身が考え、努めているのは素直な心ということである。経営者にこの素直な心があってはじめて、これまでに述べてきたことが生きてくるのであり、素直な心を欠いた経営は決して長きにわたって発展していくことはできない」（松下幸之助『実践経営哲学』PHP研究所）ここで言う素直な心とは、「聞き分けがいい」「従順」というような一般的な意味の概念ではなく、「とらわれやこだわりを排除し、物事のありのままの姿、すなわち実相を直視する姿勢、あるいは心のあり方」を指しています。「素直な心」になれば、正否や善悪などを正しく判断することができみきわめるようになり、問題の本質を見極る感性が高まるのです。さらに、問題を解決するためには、「氷山モデル」のフレームワークを使った発想が効果的です。つま氷山モデル水面上の現象=目に見える水面下にある真因=目に見えないり、職場（水面上）で起きている現象だけにとらわれるのではなく、それらを引き起こしている水面下の真の原因（真因）に意識を向けていくことで、問題解決のためのアイデアが見つかりやすくなるのです。そのためにも、前述の素直な心になって、水面下にある、目に見えない真因は何なのか、実相をありのままに見ることが大切になります。平凡なリーダーは「見えるもの」だけを見ますが、優秀なリーダーは「見えないもの」までも見ようと努力します。リーダーの能力開発にもっと投資をグローバル市場における日本企業の成長性が伸び悩んでいる要因の一つに、現場の問題発見・解決力の低下があるようです。前述の通り、その原因は多岐にわたると思われますが、対策の一つとして学ぶ機会を提供することが有効です。今回のテーマである、問題発見・解決力だけではなく、その他のビジネススキル全般にわたって、日本企業はもっと多くの人材開発投資を現場のリーダー層に対して実施する必要があると思われます。＊PHP研究所では、よりよき人材を育成するための各種マネジメント研修を提供しています。ウェブサイトよりお気軽にお問い合わせください。まとば・まさあき1990年、（株）PHP研究所に入社し、研修局に配属される。以後、一貫して、PHPゼミナールの普及、および研修プログラムの開発に取り組む。2001年から2003年まで神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程にてミッション経営の研究を行ない、MBAを取得する。中小企業診断士。松下幸之助経営塾ファシリテーター。著作に『“強い現場をつくるリーダー”になるための5つの原則』（PHP通信ゼミナール）。LPHPゼミナール部長研修部長力強化コース「部門管理者」から「部門経営者」へ研修のねらい部長職を対象とした公開セミナー。「部門経営者」として果たすべき責任・役割を認識し、意識と行動をシフトして、事業を変革・創造する真のリーダーになることをねらいとしています。既任の活性化、新任の昇格時研修に好評です。実施要項対象部長職の方々（部長、所長、グループマネージャーなど）受講料99,000円（税込）※1「社員研修VA+」会員は10％割引※2懇親会費用含む定員期間3つの特長「部門管理者」から「部門経営者」へと成長するためには、「目的」「視点」「発想」といった観点から意識と行動を変えることが必要です。そこで、次の3つのポイントから「真のリーダー」への第一歩を踏み出していただけるよう働きかけます。①全体最適、一人称発想への変換を促す②名リーダーの講話から「部門経営者」としての視点・発想を自得③人間力を磨き上げる目的視点発想「部門管理者」から「部門経営者」へ部門管理者維持・向上部分最適二人称発想「君が～」2日間総学習時間24名※1開催1社5名まで詳しくはウェブサイトをご覧ください13時間部門経営者変革・創造全体最適一人称発想「私が～」※掲載情報は2025年3月末時点のもの。［実践］理念経営Labo2025SPRING33

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特別動画案内MOVIEGALLERY人の淵源にあるものを大切に小堀健一氏（変人〈かわりびと〉）『［実践］理念経営Labo』では、誌面内容がよりよくわかる特別動画をウェブサイトにてご視聴いただけます。今号の特集テーマ「自己観照が人を育て会社を変える」をさらに深く知るには、以下の動画もオススメ！POINT理念浸透を図るには、社員一人ひとりの態度（表面）と心境（内面）の検証が大切。本音を引き出すカギとなる“無条件の抱っこ”とは！？視聴時間4分42秒マインドフルネス瞑想の実践と素直な心川野泰周氏（臨済宗建長寺派林香寺住職）掲載号/ページ2022SPRING4-6（Vol.1）/P14～17POINT自分を慈しみ、存在を受け入れることが「素直な心」への第一歩。禅僧かつ精神科医の視点で語る、マインドフルネスの原点と実践法視聴時間12分51秒掲載号/ページ2023SUMMER7-9（Vol.6）/P34～37長たる者は自己観照せよ松下幸之助（肉声講話）＋スタッフ解説POINT「長たるもの、その地位にふさわしい仕事をしているかどうかを外から観察しなければいけない」。幸之助の映像をもとに研究スタッフが解説視聴時間10分25秒本人映像概要1980年8月5日・松下電器経営幹部への講話（DVD『松下幸之助信念の経営』収録）34［実践］理念経営Labo2025SPRING

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関連動画好評配信中！ご視聴はこちらから→ご視聴はこちらから→2025SPRING4-6（Vol.13）2025年4月27日発行発行人渡邊祐介編集主幹川上恒雄編集長會田広宣発行所PHP理念経営研究センター［編集スタッフ］長尾梓／髙橋久実子［制作・普及協力］〒601-8411京都市南区西九条北ノ内町11番地TEL075-681-9166メールkenkyu1@php.co.jpURLhttps://www.php-management.com/池口祥司／的場正晃／時政和輝／石田賢司／友繁貴之／小田剛／西岡拓真／川口宝馬動画順次公開＆メルマガ登録受付中誌面の内容がよりよくわかる特別動画をこちらのウェブサイトで順次公開しています。↓また、上記動画の公開時期および『［実践］理念経営Labo』の最新情報をメルマガ（無料）にてお届けします。ご希望の方はこちらのウェブサイトよりメールアドレスをご登録ください。↓［デザイン／制作］朝日メディアインターナショナル株式会社©PHPInstitute,Inc.2025Allrightsreserved

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2025SPRING4-6（Vol.13）2025年4月27日発行ＰＨＰ理念経営研究センター第1巻・第2巻好評発売中第3巻・第4巻4月21日発売予定・本体価格第1巻～第4巻各3,300円＋税・判型・製本四六判上製※装丁デザイン・文言に変更の可能性があります。

