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KUWASAWADESIGNSCHOOLPRODUCTDESIGN総合デザイン科/昼間部2025-2026専攻デザイン科/夜間部

次過去の情報は粘土をクリック目項目をクリックすると該当のページまで移動できますこのままスライドしていくと昼間部→夜間部と進みます昼間部3年制夜間部2年制2024-20252023-20242022-2023


総合デザイン科プロダクトデザイン専攻昼間部3年制

「描く力」と「生み出す行動力」を身に付ける普段の生活の中で目に見えるモノ、手で触れるモノのすべてがプロダクトデザインの領域となりえます。プロダクトデザインは「モノ」を通して人々の生活を快適に豊かにしていき、人々の人生の価値を高めていく仕事です。総合デザイン科プロダクトデザイン専攻(昼間部)では、一人ひとりが常にデザインとは何か、そしてその存在意義を考え続けることを大切にしながら、モノやデザインの在り方、考え方、作り方を学びます。最終学年に設置されているゼミナールは、昼間部の特徴的なカリキュラムです。プロダクトデザイン分野では、日本を代表するブランド・メーカーに在籍経験のある第一線で活躍するフリーランスデザイナーがゼミマスターとして指導にあたり、学生一人ひとりのデザインの意義を引き出していきます。デザインとは「あるべき未来」を描くこと、未来とは願望です。一人の人間としてあるべき社会や精神を強く想い願い、プロダクトデザイナーとしてそれを「描く力」と「生み出す行動力」を身に付けていきます。

オノマトペをメインにした知育玩具オノマチック松浦月歩

オノマトペを使った感触遊びで五感を刺激しながら、興味を内遊びから外遊びまでつなげていく知育玩具の提案です。通常の知育玩具は特定の五感に足して働きかけるものがほぼほぼで、ここが作品の特徴です。製品は7種類の異なる触感を持つミニカーと、それらを転がすためのスロープで構成されており、スマートフォンのNFCタグ読み取り機能を活用して、遊びと学習を組み合わせた新しい知育体験を提供するプロダクトです。スロープにミニカーを走らせ、下る時に出る音をオノマトペに変換し連動したスマートフォンに表示。表示されたオノマトペの他の例などを知ることができます。Q:なぜスロープ型のデザインを選んだのですか?視覚的な楽しさと学習要素を組み合わせるため、また単なる学習ではなく遊びの要素を重視したデザインにするためです。感触遊びをすることによって主に大脳が鍛えられるっていうのをリサーチして、発想力だったり危険察知能力だったりを成長させることができることがわかりました。これはまだ作品をどう作っていくかの前の経験なんですが、甥っ子と遊ぶ機会がありその時に動画でずっと(1時間ぐらい笑)スロープにミニカーを走らせていくものを食い入る様に見ており実際に玩具屋さんにリサーチに行った時もスロープのおもちゃは多く、これは何か子供を惹きつける魅力がスロープにはあるぞと感じた経験が背景にはあります。スマホを除いた部分は基本アナログな構造で、シンプルであることで遊び方がわかり易く仕上げていきたいと考えていたのでスロープ型のおもちゃはその点でもピッタリでした。また、製品をより現実的なものとする様に製品の原価についても自分なりに計算していました。最終的にこの提案はかなり安価に作ることができることも確認しています。コストがかかりそうなスマートフォンとの連携にSUICAなどに

も使われているNFCタグを使用し安価に仕上げることを可能にしています。Q:なぜ車体の色がモノトーンなのですか?子供が特定の色に固執せず、全ての触感を試してもらいたいという意図があります。通常玩具というとかなりカラフルで原色に近いものが仕上げに選ばれやすいのですが、やはり好きな色の影響は強く特定の車に固執してしまうことで使用するミニカーの選択肢の広がりが失われるので色をいれることを避けました。ミニカーサイズへのこだわりモック(簡易的な模型の意)を5mm単位で調整し、3Dプリンターで沢山制作し実際の物のスケール感を先生と共に手で確認していきました。対象年齢が低いので口につい入れてしまわない様など考慮しつつ、ターゲットである1歳~6・7歳ぐらいの平均的な手の大きさを調べて、掴む握る際に大きすぎず小さすぎずトミカより少し小ぶりなサイズに最終決めました。また、ゼミ室にあった子どもの実寸大の標本があり1歳~7歳ぐらいの身長や手の大きさなど標を補足として確認しサイズ検討の際に資料として使いました。興味のきっかけを外へ繋ぐ外に一緒に遊びに行くきっかけって、何かしら必要でこのおもちゃでとげとげの車で遊んで言葉を知り他のとげとげしているものも知る。じゃあこの他のとげとげ探しに行こうっか?とオノマチックきっかけで興味が出たことを外の世界へ繋いで広げていく。


オノマトペはボコボコ・ぐにゃぐにゃ・つるつる・トゲトゲ・ザラザラ・ふわふわうの6種類をまずは作っています。アプリとの連動は遊びに拡張性をもたせ30分ぐらい遊んだら遊び尽くしてしまう様な玩具は、子供も面白くないし親御さんも買ってくれないだろうなと考えていてターゲットは子供なんですけど、実際にこのおもちゃ買うってなった時に買うのは親御さんだと思い親御さんも引きつけるということを、考えながら各箇所デザインをしていきました。▼初期スケッチ


仕事らしくなく、心地よくHeimChair鳥海壮志

HeimChairという主に家で使うオフィスチェアをデザインしました。一般的なオフィスチェアは、各意匠部分に統一感がなく自宅で使用するにはどうしても雰囲気が合わないと感じていました。それは特に脚部の部分に感じていたことで、オフィスチェアーは基本キャスターが付き座ったまま移動が容易であることが求められることで家具から少し離れた印象を持つ家に合わない椅子となっていたと考えています。(Heim=ドイツ語で家の意)機能的である一方で、無機質で堅苦しいデザインというか、量産に適した形状がその雰囲気を作っているとずっと考えていたのがデザインのきっかけになりました。そういう要素が何か物理的にも視覚的にも仕事を意識させる要素が強くなっていて、在宅ワークでも無意識のうちに緊張してリラックスしきれないのではと考えたことが発想の出発点です。そこで目指したのが、仕事らしくなく心地よく働けるオフィスチェアというコンセプトにつながっていきます。自分が将来就職したいのがオフィス家具ということもあり、卒業制作ではそこに取り掛かろうと考えていきました。デザインのポイント新しい移動体験ゴムボールキャスターっていうところを採用していてオフィスチェアの移動といえば一般的にはキャスターにともなった動きとして、前後左右の動きに限られてるじゃないですか。そこで新しい移動体験を生み出すためにボールキャスターを採用しています。このボールキャスターを使うことのメリットとしては、前後左右だけでなく、360度どの方向にもスムーズに動くことができ、いわゆる直感的で自由な動きとか体の延長のように動かせるっていうところです。また外見上キャスター部分が隠れているので、冒頭に述べ

た様なオフィスチェアライクな見た目も解消できています。これはかなり家具として普通の椅子としての振る舞いをさせる上でボールキャスターを採用したことがメリットになっています。Q:構造面での工夫について教えてもらえますか脚部の強度確保が最も時間をかけた部分です。特にアーチ状の脚と座面の接合部分の設計に苦心しました。昇降機能を実現するため、座面との接合部分は固定せず、X字の補強材で強度を確保する構造を採用しています。強度計算は厳密にはできていませんが、力方向を計算し提案の現実性を高めることが求められるゼミの特色もあり苦心し仕上げています。

サイズ設計については座面の横幅は44cm、奥行きは最大48cmです。実際に既存の製品を測定したり、部分的に実寸のサイズで模型を作り自分で座って確認しながら使いやすいサイズを検討・決定しました。あまり授業では実寸で検証することはないのですが、夏頃にゼミであった”大きなデザイン”という課題展示の際に実寸サイズで図面を提出する必要があり身体的な検証の仕方を学べていたことも大きかったと感じています。デザイン面とは少し異なる話ですが、制作過程でFusionというソフトを使ってデザインを行っており、このプロダクトを制作するまではあまり操作が得意ではなかったのですが必要に迫られプレッシャーのかかる中、連日使い短期間で習得することができました笑



心を繋ぐお散歩ロボットpotepo三浦心愛

ゼミの卒業制作のお題が[社会問題と事業実態を社会問題から解決しよう]だったので世の中にある問題ってなんだろうと考えたときに、最近はどんどん交流が減っていっているという問題があったのでそこに着目し作品を作ってきました。作品は「心を繋ぐお散歩ロボット」というもので、今まで関わりのなかった世代や多様な人が集まって交流するきっかけを作ってくれるロボットです。このロボットは大きなカフェのある公園に住んでいて、そこでお散歩するために一緒にレンタルできるサービスも含めてデザインしました。Q:どんなロボットですか?このロボットは「potepo」と言います。車の部分と体の部分に分かれていて、写真の茶色の子の方で言うと黄緑に見えるところが車の部分で、上の部分が体になっています。散歩するときは一緒に車に乗ってお散歩しに行き、体だけを膝の上に乗せたりして交流を深めることができます。体の部分だけを取り外して持ち運べるので、外でお散歩しても体が汚れないようにデザインしています。車の部分は8個に分かれていて、パーツごとに上下するようになっているので、軽い段差や芝生の上でもスムーズに歩けるロボットです。Q:レンタルの仕組みを教えてくださいまず公園のカフェに行きます。カフェには色々なカラーバリエーションのpotepoが住んでいるので、その中で一番好きな子を選んでいただきレンタルをしてもらいます。一緒にお散歩へ行く受付をカフェのところで行い、選んだ子の車の部分と同じ色のバンドを付けてもらいます。そのバンドをつけることにより、この人はどの子をレンタルしているということとpotepo自身もカメラで一緒にお散歩する飼い

主になってくれる人だという認識ができます。サービスの範囲は公園内だったら自由に散歩できるようになっています。生み出す交流の例としては、potepoに興味を持った子供とその家族がワーッてこれなんだろうって近寄っていったときに、親御さんと話したり子供と飼い主が自然と話すことできると考えてます。ワンちゃんを散歩させてる方々は歩いているときに「こんにちはっ」て挨拶したり、一緒にワンちゃん同士が仲良くなったきっかけで飼い主の方同士も交流が生まれたり一緒に散歩するっていうのを見かけたり自分自身も体験したことがあり、そこからこのアイディアが生まれました。ワンちゃんと、このペットロボット自体も交流が生まれたらいいなと考えています。またSNSの発達によって若者は新しいものに結構興味があってわざわざ写真撮りに行ったり、このロボットも何だろうこれって近づいて撮ったりしてもらえるだろうと。高齢の方が若い方との交流も減ってきているという問題もあったので、こういったことで年齢差があっても交流のきっかけが生まれると思いました。デザインのディテール意匠面の説明もすると現在出てる他のペットロボットを参考することから始めました。当初はもっと人形の様な動物にかなり近い形状のロボットも考えていましたが、散歩する際の移動の難しさや(段差が超えづらいなど)汚れに対してメンテナンスがしづらいことがあり、最終の上下にユニットが分かれている形状にまとめていきました。ただずっと高齢者の方も接しやすいロボットすぎない柔らかい部分もあるキャラクターにしたいなと考えていました。まず耳の部分、機能面から説明すると耳の中にスピーカーとカメラが内蔵されています。耳にカメラを付けることによって、スピーカーとカメラを二つ付けることができる様にしたのは機器の部分をどう考え

ていくかを先生に相談しながら作った際に左右にカメラとスピーカーを付けることにより立体的に情報を読み込めるので一つよりも二つの方がいいというのを伺ったので耳のサイドに両方の機能を付けるようにしました。耳を真横にした理由はまん丸の頭をなで易くする、ロボットをかわいく見せているポイントとしたかったからです。どうしても既存のロボットと比較してしまって申し訳ないんですけど、頭の部分に機能が付いててなでることできないなって。やっぱりかわいいものって頭を撫でてしまいたくなる。私は猫を飼っているんですがすごいやりたくなってしまうので、頭は人が触れ易く撫でたくなる様に丸みを帯びた形にしました。全体のシルエットは少し太っちょなんですがこれも触りたくなる様に考えてのデザインです。目の部分は液晶でpotepoの感情を豊かに人工知能で表現します。今SNSがあるので遠くの人と結構繋がってる感じがすると思うんですけど、実際心の距離は遠いのかなと思っているので人と人が対面して交流することによって幸福度の向上とかに繋がったらいいなと思って制作しました。



左右盲を知る・体験する展示みぎひだりどっち!?展久能楓

「左右盲」というのがあることを知れ渡らせることが目的の、展示会プロジェクトです。「左右盲」という言葉さえ、左右盲の人も、そうでない人も、どちらも知らないんです。当事者の人も、「左右盲」という言葉があることを知らないから、自分が右と左がわからないということを人にちょっと言いづらかったりして、そういう生きづらさみたいなものがあるなというところから、それを周知しようというのを目的として企画した展示会になっています。展示会では、日常的に使用する製品の操作方向に関するクイズや、直感的に使用方法がわかるデザイン提案を通じて、左右の概念の曖昧さを体験できる様にしています。左右盲自体は4人に1人ぐらいいると言われており、割と一般的で私自身がそうだったりします。ただ左右盲自体、知っている人が少ないためこのことを説明できずもどかしく感じることが多くありました。そこでこれをテーマにして卒業制作をしようと考えました。体験型の展示展示は、どっち!ゾーンとこっち!ゾーンと2つに分かれていて、それぞれ身近な回して使う道具っていうのを5つ取り上げています。どっちゾーンの方では、それをどっち回しかっていうクイズをやってもらうことによって、左右の曖昧さっていうのに気づいてもらう目的のゾーンになってます。こっち!ゾーンの方では、クイズで出した5つのプロダクトの操作部に対して新しい形の提案っていうのをしていて、こういう形だったら考えなくても、どっちに回すかわかるよねっていう提案をしています。アフォーダンスのデザイン効果というのを知ってもらおうっていうのがテーマになってます。基本的にはどっちゾーンで改めて体験してもらった上で、確かに言わ

れたらどっちだったっけと理解や左右回しについての自分の認識の曖昧さに気づけるなかと思います。頭で考えるのではなくて体験を通して学ぶ形がわかりやすいなと考えての体験型の展示としています。

Q:「こっちゾーン」では具体的にどういった点で、その間違えた経験をもとに、デザイン的に解決していったんですか?基本的には方向性で示すようにしています。そこをクイズにしようと思ったときに、アンケートをGoogleフォームで取りました。文面上でどっち回しかというクイズを友達にやってもらったんです。その結果は正答率が悪くて。言葉で聞かれることによって頭で考えるから混乱しているんじゃないかというのを先生といろいろ相談しながら見つけていきました。なので「頭で考えなくても分かる」というところがポイントです。例えば、リップクリームのデザインでは、サインポールのような青と赤の螺旋状のもの、上に上がっていくイメージがあるじゃないですか。あれみたいに「こっちに回したら上に上りそう」という形を、溝で回す方向を伝える様にデザインしました。「左右盲」というテーマを決めてからも迷いながら進んでいて、展示会という形に落ち着いたのは本当にギリギリでした。展示会という案が出たときに、「本当に間違えるのかな」と。間違えないと意味のない企画なのでそれは先生にも言われていました。私自身もちょっと不安があったので、それで裏付けとしてアンケートを取りました。分かりやすいプロダクトに落とし込めないじゃないですか。「いいもの」じゃなくて、概念の話だから。だから私が当事者なので周知はしたいけど、これで本当にうまくいくのかなみたいなのがずっとありました。SNSで、定期的に「左右盲というのがあるんだよ」みたいな提示が、ちょっとバズっていたりとかして。「左右盲」が知れ渡っていないことで困っている人が多いんだなというのを見ていて、やる意味はあるだろうとは思っていました。

元になった聴覚障害者のための音楽体験卒業制作前に受けた授業の課題で、感覚過敏の人のためのプロダクトを作ったんです。そのコンセプトが自分で気に入っていてそれで卒制でもこういうのができたらいいなという流れがありました。自分の好みの刺激が得られることで、心を落ち着かせる部屋をデザインする授業で「持ち運べるセンサリールーム」というのを提案しました。(音が大きすぎるのが苦手とか、あとは触覚とか服のチクチクする素材がすごく苦手で着れない人のために「センサリールーム」というのがある。)傘の形をしていて、傘の内側にLEDが付いていて光の刺激を得られるというのと、あと持ち手のところに指向性のスピーカーが付いていて、音楽もかけられる、傘型のプロダクトを提案しました。その提案の中にもあった「マイノリティの人の生きづらさを解決しよう」みたいなところから入って、その選択肢の中に左右盲があり最終的にそれを選んだという感じでした。ベースのテーマとして「マイノリティ」というものがあって、その中から「左右盲」を選んだと。デザインが分からない人向けに作るというのを念頭に置いて全部作っているので、そこはかなり力を入れて取り組めたと思います。


身体的パーソナライズド製品-AIと3Dプリンターの活用1to1PRODUCTS王麟皓

デジタル技術の進化により、個人向けカスタマイズ製品の開発が新たな段階に入ってると考えています。AIと3Dプリンティング技術を組み合わせた革新的なプロダクトデザインの可能性について探りまとめた提案で写真1枚から個人の身体的なデータを取得し、それを基にカスタムフィットする製品を作り出す手法を開発しました。この技術は、眼鏡やイヤホン、靴など様々な製品に応用できる可能性を秘めており、大量生産品では得られない個人に最適化された製品体験を提供できる提案です。展示ではゴーグル状のアイウェアを分かり易い一例として制作展示しました。Q:このテーマを選んだ理由を教えてください。ゼミ前半で47都道府県のフィギュアを作りました。その時に47都道府県の特徴を入れてフィギュアを1個ずつ47個作る必要性があったのですが1人でそれだけの量を作るのは難しいと思ったので、AIを活用しました。AIを使うことで1日で全部のフィギュアを作ることができました。私の仕事は良い画像を選ぶことだけでした。ただAIが生成したデータは直接使えずやはり編集は必要でしたが、かなり効率的に役立ちました。その経験とやり方を活かして何か作品をと思いました。最初はシューズなど様々なアイデアがありましたが、先生からのアドバイスもあり、このテーマに決まりました。私は大学時代にプロダクトデザインを勉強していましたが、卒業制作として自分の考えで何かを作る機会があまりなかったので今回が最後のチャンスだと思い興味のあるAIと3Dプリンターで行いました。

Q:47都道府県のフィギュアからどうやってこの提案に変えていったんですか?AIがプロダクトデザインの過程でどう役立つかを考えました。現在最も進んでいるのは3Dプリンターを使ったシューズで、幾つかの会社が実際に取り組んでいます。(個人の足のデータを基にシューズを作るサービス)私も同じように、顔や頭のデータを直接取得できれば、それを基にいろいろなプロダクトが作れると思いました。この提案では写真から頭のデータを直接取得できるので面白いと思い、それを基にこのゴーグルを作りました。実際にはいろんな製品が作れますが、今回は展示用に1つ実例を出すとわかりやすいと考えゴーグルを選びました。先生からはゴーグルよりも医療用品系の方がいいかもしれないとアドバイスをもらいましたが、卒業制作なので自分が日頃合わないと思っていたメガネが欲しかったこともあり少し冒険的なものにしました。プロセスをデザインするどうすれば人体のデータを簡単に取得できるか、いろいろ試しました。従来の方法では、顔や体をスキャンしてデータを編集し、デジタルヒューマンを作りますが、それでは時間がかかります。そこで、写真1枚から直接データを取得する方法を使いました。ただ、このデータはサイズなどが不明確なので編集が必要です。今回は頭だけを使ってゴーグルを作りました。これは私の顔のデータですが、同じプロセスで他の人の頭のデータも取得でき、それぞれにフィットする製品を作ることができます。3Dモデリングだけでなく、そのデータを使って3Dプリンターで実際に製品を作ることができます。また、多くの人のデータが集まればその精度も上がり展開の広がりも

さらに望めます。最初は単純に3Dプリンターで靴を作りたいと思っていましたが、そういうサービスはすでにあるので、新しいアイデアを考える必要がありました。いろいろ調べた結果、今のテーマになりました。量産化できるプロセスではないので、なかなか利益が出にくいかもしれませんが将来性はかなり感じていますみんなが体のデータを持っていれば、すぐに製品化できると思います。この提案が面白い点はこの技術がデザインプロセス自体を変革する可能性があることです。従来は多くの人手が必要だった作業をAIの活用により効率化し、1人のデザイナーでも広範囲の作業が可能になります。また、大量生産品では得られない個人に最適化された製品体験を提供することで、製品と使用者の関係性も変わっていくと思います。

専任教育職員インタビュー

手で考えると人に興味がある

分野責任本田圭吾者東京造形大学卒業。スノーピークを経て、現職。サステ主な担当授業プロダクトデザイン論,プロダクトデザインⅡA/テープカッター,プロダクトデザインH/自由テーマ,ゼミナール/卒業制作臼木幸一郎ゼミ他ナブルデザイン、エコデザインをベースにデザイン教育に携わる。スノーピーク「テイクチェア」などでグッドデザイン賞ほか受賞多数。JIDAエコデザイン研究会代表、東京都中小企業振興公社講師、東京造形大学非常勤講師。

PD分野のカリキュラムは「技術を手で考える」へと毎年少しづつ方向性を変えています。わかりやすく言うとスケッチを上手に描くではなく伝えるためのスケッチを学ぶであったり、モデルを製作するときも綺麗な物を目指すのではなく簡単にできるラピッドプロトタイプでなるべく素早く沢山作りながら検討できる時間を多く取る様にするなどです。手で考えることは実際の大きさや身体との関係を体感できるのでPDではとても重要だと考えています。近年海外からも学生の方にきていただくのですがCGなどの技術は既に習得済みだけど、実際の図面が描けないや手でモデルを作ったことがない現状がありより強くこの「手で考える」ことを重要視しています。デジタルでやって、画面の中で完成して終わりにするのであれば、わざわざ学校に来なくてもいいなというのもあります笑完成した物を手にとって、教員とや学生同士でやりとりしてコミュニケーションを取れることが良い点だと考えています。デザインした物の現実とのギャップをなくすためにも(なんだか大きいなや小さいななど)フィジカルで体感することを大事に考えていることが桑沢PDコースの特徴ではないかなと思います。デザインの現実性を上げることに繋がるのでフィジカルな感覚って本当に大事で、ここを体感して欲しいと思っ

ています。昼間部は同じ価値観の同世代と話ができ、夜間部は色々な経験をつんだ多様な世代と共感できるそこがフィジカルで学校に来る良さに尽きると思います。あと向いている人に関してだと「人に興味がある」ことがあります。これは大小問わず人が使う道具をプロダクトでは扱うので、誰が使うのか誰にとって良い物なのかが想像できると向いているなと思います。もちろん物や素材に興味があるでもいいんですが、その使う対象になり切れる上手くできる方は向いている様に思います。授業の中で“発想ワークショップ”というものがあるのですが(注カリキュラムページに概要)この授業では、人を観察するプロセスから気付きを得て形にするものでデザインシンキングプロセスそのものを体感できる重要な授業です。他授業と比べ、提案性が高い授業なので楽しさもあるかもしれない。まとめるとこの学校の特徴や強みは実践的で体験重視で授業が行われており、企業や卒業生さまざまな人々と直接的なコミュニケーションを取ることができる点が強みであると思います。また、手作業を重視しフィジカルな体験を大切にしている点も特徴だと思います。学校というフィジカルを使い倒してもらえたら、良い経験・良い学びがあると感じてもらえるかもしれません。

喜屋武タケル主な担当授業表現技術ⅡC/モデリング,自由選択/カースタイリングA・BプロダクトデザインG/製品デザイン,ゼミナール/卒業制作金山元太ゼミ他桑沢デザイン研究所卒業。2006年栗原典善氏率いるカーデザイン会社NORI,inc.に入社。2020年同社代表取締役に就任。自動車の内外装デザインを中心にモーターサイクル、建設機械などの工業製品から、イベント用モニュメント作品まで幅広く手がける。

専攻デザイン科プロダクトデザイン専攻夜間部2年制多様な経験が集まるデザインを学ぶ効果的な機会

私たちは朝起きて夜寝るまでの間に様々な道具に触れ、生活しています。歯ブラシ、携帯電話、ペンや机や椅子、キッチン器具、自転車や電車や自動車、公園遊具やスポーツ用具・・・プロダクトデザインは暮らしの中の様々なことに対し、モノ(道具)を通して魅力や楽しさ、豊かさを提供して社会にコミットする仕事です。まだ世の中に存在しないモノを生み出して、新しいライフスタイルを創るのもプロダクトデザインの魅力です。これらのモノを生み出すプロダクトデザイナーは私達が生きる社会に対して、あらゆる責任を負っているといっても過言ではありません。その為のモノやデザインの在り方、考え方、作り方などデザインに必要なスキルをカリキュラムを通して体得しながら、私達の暮らしの中に存在する道具との関係性を学びます。専攻デザイン科プロダクトデザインコース(夜間部)には、デザイン以外の様々な専門分野を学んだ大学卒業生や経験豊富な社会人など多様なバックグラウンドを持つ人材が集います。プロダクトデザインは「解決策を示す問題提起」でもあり、プロダクトデザイナーは常に使い手の視点で問題発見を試みますが、多様な経験が集まる夜間部のクラスメイト同士のディスカッションは、そのようなデザインを学ぶ効果的な機会であるといえます。

夜間部授業作品インタビュープロダクトデザイン夜間部2年の後期実習授業は商品デザイン)」製品デザイン)」企画デザイン)」の3科目があります。それら3科目の課題制作からの選抜作品です。2年間の学習の成果をご覧ください。


“今”に向き合うプロダクトFaceOne大平明幸

仕事が終わり自宅に帰り明日も朝が早いなと思いつつ、動画を見始めてしまいあっという間に時間が経っている。正直自分はよくやってしまっていることです。このことはやらなければいけないことに向き合ってないなと、自分の時間を消費しているだけでは?と悩んだことから考え始めたプロダクトです。今の時間に集中することを通して自分に向き合うことがテーマです。SNSやYouTubeなどで時間を無駄にしてしまう現代人の課題に対して、今を大切にすることでもっと幸せになれるというメッセージを込めています。現状の時計の課題として、過ぎた時間を感じてしまうことや、定量的に捉えすぎてしまう問題があると考えました。コンセプトに沿った時間の表現あくまでも時間を点で捉えたいんだけど、時間ってやっぱり動いてるものだからその動きは感じでるような物にはできたらなと。そういった要素とピンポイントで今の時間にフォーカスできるようなプロダクトにしたいと考えて、実はこのデザインモチーフはカメラのレンズをモチーフにしています。(次ページ記載のイメージ2点)中間発表で出した案2つで左の方から説明をしていくとベルトコンベアみたいな仕組みをとっていて、文字盤が横に流れていく仕様です。既製品にない形で見たことがなかったことと、カジュアルで遊び心のあるのが好きな自分の趣味思考が反映されていて提案時点では気に入っていました。もう1案はフォーカスするっていうレンズの機能を解釈して、現在時刻の数字のみが見えてくる時計の仕様を考えました。どちらもアナログな仕組みで既存の時計とは異なる形で時間を示すことで、コンセプトに沿ったプロダクトができそうな予感はありました。そのタイミングで家電メーカーのデザイナーの方が授業に来てくださり、自分の案に「コンセプトは面白くて良いね、ただデザインがコン

セプトに紐づいてないよ」とコメントをいただきました。今を大切にするかなって思いながらこのデザイン出したんで、まんまとその自分が思ってることを指摘されてやっぱ違うよなって感じですぐにボツにしました。そこからめちゃくちゃ考えて“今を大切”にするっていうところをもうちょっとレイヤーの段階の言葉で考えたときに、最終的には大切にするんだけど、その“時”に集中することで大切にすることができるなって思ってフォーカスすることを目的とする時計っていう位置づけにしようとまとめていきました。針が動いてるから定量的になるっていうふうに感じ、文字盤自体を動かして時を知らせる様にデザインしていきました。またその時に、表面がうっすらと透過したアクリルで出来ているので、今見えている時間の数字以外前後の数字の存在も感じる様な仕上げとしています。小口はカメラのレンズを意匠的なモチーフとした部分が強く出ており、フォーカスリングのディテールを踏襲しました。

桑沢前は元臭気判定士として4年間の実務経験を持ち、工場や産業設備における臭気対策のコンサルティング業務に従事。在職中に商品開発プロジェクトの主担当を務め、納品時に自分が考え企画した物で褒められた際に企画開発の仕事に就きたいと心から思った。その経験からプロダクトデザインへの関心を深めました。企画したら終わりではなく、営業まで手掛けていたことでアプローチの方法やアフターフォローについても経験しその辺りの経験がデザインをする上でバックグラウンドの強みとして活かせると思っていました。ただし、より良い製品を作るための判断基準や知識の不足を感じ、それが学びの動機となりました。桑沢デザイン研究所夜間部卒業後はメーカーの商品企画部に所属し、インテリア製品(主にブラインド)の開発に携わっていくことになりました。

スキマを繋ぐ道具Hyphen小関開

都市部だと自動車は1~2人しか乗らず、移動距離も短く道具として自動車が機能と現実が合ってきていないようにリサーチから推察し三輪のモビリティをデザインしました。一人乗りで後部には荷物も入る、運転と乗り心地はバイクに近いが天候に左右されない周りを包まれて輪の車の様な両方の良い部分を合わせもったモビリティです。自分の家から職場までとか、ちょっとした買い物とかそういうところを気軽に繋げるビリティっていう意味で“Hyphen”と名付けました。造形としてはスマートウォッチの様な、ツルンとしていて、一つの塊のような(フラッシュサーフェス)意匠でデザインしました。造形を考える際にスケッチを重ね、粘土とかを使って考えたりとなるべく意識的に手を動かすことで思考していくようにしました。手で作る、考えるやぱりデジタルツールだけでは、本来のデザイナーとしての造形美や色彩感覚が失われてしまう懸念がありました。手で作り、スケッチし、粘土をこねるという伝統的なアプローチを通じて、より深い造形理解を得ることができると考えていたので時間は正直かかったけど良い意味での検討が重ねられたと感じています。これは特にモデリングの授業での経験が重要でした。造形の善し悪しや、ラインの走り方など言語化が難しい造形感覚を、実際に手を動かしながらデザインすることをこの授業では学べたと思っていたからです。フラッシュサーフェスの考え方は自動車を都市部に合わせたモビリティにする上で、より現代にあった道具として考える上で重要でした。喜屋武先生のアドバイスがここではかなり生きたと感じています。注)喜屋武先生はカースタイリングの授業も行っており、モビリティ

についての専門家僕はバイクの免許は持ってないし車もそこまで乗るってわけでもなくて、今回何かモビリティを作ろうって思ったのはさまざまな美大とか学校の卒業式とかでこういう感じのモビリティの模型を展示してるのを見ていて、いつか自分もこういうのやってみたかったなだからやってみようっていうのが大きかったんですよね。自分自身がモビリティを乗る意志がすごい強いっていうよりは、作品の展示をしてみたかったっていうのが正直一番大きいです。一種憧れみたいな、プロダクトデザイナーの作品展示といえばの様な。そういった想いと手を動かして考えるということを掛け合わせた作品がHyphenです。

桑沢前は大学でプロダクトデザインを学んでいた時に、3Dツールでデザインを作っていく流れでずっとデザインをやっていてそこに不満を感じていました。手を実際に動かしていない感覚に違和感がある様な。そのことから実践形式の授業が受けられる桑沢への進学を考えました。大学卒業後はグラフィックデザインの実務経験を経てから、桑沢デザイン研究所プロダクトデザイン専攻に入学。デジタルとフィジカルの両面からデザインアプローチを探求し、都市型パーソナルモビリティ「HYPHEN」を制作。現在は広島の自動車UI/UXデザイン企業に内定しており、デジタルとフィジカルの境界領域でのデザイン実践を目指しています。

工作室本校6階にある課題制作、個人研究に関わる作業をするための実習教室。木材など各種素材の切断、穴あけ、研磨作業のための電動工具、塗装作業を行える塗装ブースなどの設備を備えています。開室中はスタッフが常駐、ドライバー、ペンチなどの工具の貸出しもあり、制作のサポートをしています。工作機械の使い方、課題制作のアドバイスも行っています。

工作室責任者永渡中

