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# PLUTINUM STREET TIMES 07号

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ContentsP01遺伝子治療と再生・細胞医療の現在地P02-03遺伝子治療と再生・細胞医療の現在地AAVベクターの製造・実用化を通じ、治療法がない難病患者さんに希望を与えたい附属遺伝子・細胞治療センター│分子遺伝医学分野岡田尚巳教授国際的研究拠点の形成を目指し、一丸となって努力を続けて参ります医科研「遺伝子治療・再生医療コンソーシアム」代表岩間厚志教授日本の「遺伝子治療」「再生・細胞医療」の医薬品開発をトップレベルにするために附属先端医療研究センター│先端医療開発推進分野長村文孝教授P04脳腫瘍ウイルス療法薬G47Δで世界をリード附属先端医療研究センター│先端がん治療分野藤堂具紀教授臍帯由来細胞で急性GVHD治療へ附属幹細胞治療研究センター│体性幹細胞研究分野長村登紀子准教授遺伝子治療をめぐる「倫理」とその周辺附属ヒトゲノム解析センター│公共政策研究分野井上悠輔准教授P05医科研の大学院生たち谷口英樹研究室所属奥村歩さんP06-07ベクター分析室P08-09プラチナ通り│本音Talk国境にしばられず、分野の壁を超えてつながる。〝創造性あふれるワクチン研究〞の極意とは?東京大学国際高等研究所新世代感染症センター（UTOPIA）河岡義裕機構長×フリーアナウンサー・TBS「報道特集」キャスター膳場貴子さんP10おススメ便利グッズ医科研のみんなに聞いてみました！職場やプライベートで活躍するかもP11インサイド国際共・共拠点慢性好中球性白血病の疾患増悪因子を探索する共同研究を進めています千葉大学医学部附属病院大島渚助教医科研最新Topic＆ニュース│１│ルーマニア保健担当大統領顧問らバイオバンク・ジャパンを見学│2│奄美病害動物研究施設改築記念シンポジウムが開催されましたP12＠Plus医科研トリビアすごい＆おもしろ研究最前線がんの「進化」状態を測定し、治療方針の選択に役立つ研究を進めています附属ヒトゲノム解析センター｜ゲノム医科学分野高橋数冴助教医科研ものがたり│Vol.7│傳染病研究所と小さな池の物語受賞者紹介2023年春の褒章紫綬褒章高津聖志東京大学名誉教授2023年度第21回高峰記念第一三共賞・第7回バイオインダストリー大賞・第21回SGH特別賞藤堂具紀教授2023年度文化功労者河岡義裕東京大学国際高等研究所新世代感染症センター機構長新任教員紹介2023年12月Vol.7遺伝子治療と再生・細胞医療の現在地東京大学医科学研究所の魅力を伝える特集東京大学医科学研究所ウェブサイトhttps://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/SNS（X（旧ツイッター）、フェイスブック）でも発信中（東大医科研ウェブサイトトップページ一番下からGo!）欠けたピース（細胞）は作ればよい。どんな難解なパズルも解いて再生してみせます。体外で調製した細胞やミニ臓器などを活用して新しい細胞を再生または補完する「再生・細胞医療」が、革新的な医療技術として注目を集めています。双方の分野が対象とする疾患には共通のものが多く、共通技術も多く存在します。医科研は包括的な仕組みで、これらの治療・医療を進めています。正常な遺伝子を、ベクターという〝遺伝子の運び屋〞を用いて、がんや難病を抱える患者さんに投与して病気を治す「遺伝子治療」と、

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2遺伝子治療と再生・細胞医療の現在地AAVベクターの製造・実用化を通じ、治療法がない難病患者さんに希望を与えたい今号の「遺伝子治療」「再生・細胞医療」特集のはじまりは、附属遺伝子・細胞治療センター分子遺伝医学分野の岡田尚巳教授の研究室からの紹介です。遺伝子治療の実用化に欠かせない、AAVベクターを製造・実用化するために、尽力しています。附属遺伝子・細胞治療センター│分子遺伝医学分野岡田尚巳教授OKADATakashi富山市生まれ。金沢大学医学部卒業。学生時代はバドミントン部に所属。専門は神経筋疾患の分子病態解析と遺伝子細胞治療。日本ソムリエ協会会員、好きな画家はクロード・モネ。好きな言葉は「一期一会」。がんや遺伝性疾患、神経難病などの患者さんの細胞に、治療効果が期待できる遺伝子を体内に注入して治癒する「遺伝子治療」。世界で初めてこの治療が実施されてから30年以上が経過し、これまでに3,000件以上の臨床試験が実施されています。日本においても2019年以降、B細胞性白血病や脊髄性筋萎縮症などを対象とする医薬品が承認され、実際に患者さんへの投与が行われています。遺伝子治療には、無害化したウイルスを使ったベクターと呼ばれる“遺伝子の運び屋”に載せて細胞まで運ぶ「体内法」（invivo）と、体外に取り出した細胞に遺伝子を投与する「体外法」（exvivo）と呼ばれる技術があります。岡田研究室では、これら双方の基盤技術の開発を行っていますが、研究の中心を担うのは、前者のベクターの製造・開発です。ベクターに使われるウイルスには様々あります。岡田研究室では、アデノ随伴ウイルス（AAV）と呼ばれるウイルスを使った、AAVベクターを研究しています。安全性と有効性の双方から期待され、欧米を中心に急速に市場化が展開されています。岡田教授は、「純度の高いAAVベクターを製造する必要があります。当研究室では、新しい超遠心分離技術の開発につながる専門的な精製法の開発なども行っています」と、話します。一方、国際的にみると、日本の「遺伝子治療用製品」の臨床開発は、トップを走っているとはいえないのが実状です（P3下表「関連医薬品の開発は、アメリカや韓国、中国などで進んでいます」を参照）。日本の基礎研究力は、国際的に見ても決して劣るものではありません。しかしベンチャー企業が参入して、基礎研究の実績をもとに実用化を促す文化がある海外に比べ、日本ではベンチャー企業が成立する割合が低く、臨床試験の実施に時間がかかるといった、文化や制度における“構造上の壁”が存在します（P2-3下よりよい技術の確立と実用化への基盤を作る「日本の『遺伝子治療』『再生・細胞医療』の医薬品開発を世界トップレベルにするために」参照）。AboutDivisionofMolecularandMedicalGenetics附属遺伝子・細胞治療センター│分子遺伝医学分野遺伝子治療用製品の主に開発の初期の段階において、深刻な健康被害をもたらす可能性が指摘されたこともありました。実用化から30年以上が経過した現在も、予測できないリスクを含め、最先端医療の安全性と有効性を同時に担保していくことが必要です。そのためには、どうしても研究費用や製造コストは高額になりがちです。これまで大学（アカデミア）は、基礎研究における学術論文を発表し、臨床試験の橋渡し役となってきました。しかし、効果的な治療を社会に普及していくためには、多額の研究資金や、基礎研究の厚い基盤づくりが欠かせません。まずは遺伝子治療、再生・細胞医療の実現化に向けて、研究分野の枠を超えて横につながり、より良い基盤を作っていくことが必要になります。遺伝子治療と再生・細胞医療の分野は、学問的にも診療面でも関連が緊密になりつつあります。それらが対象とする疾患や治療の面でも共通点が多く、連携すべき領域です。そこで医科研では2021年、これまで狭い範囲に限定されていたアカデミアの役割を広げ、遺伝子治療、再生遺伝子および細胞治療の基盤技術の開発、分子病態解析、遺伝診療、遺伝子・細胞治療の高度化を推進し、個別化ゲノム医療の包括的トランスレーショナル・リサーチを目指しています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/cgct/section01.html日本の「遺伝子治療」「再生・細胞医療」の医薬品開発を世界トップレベルにするために附属先端医療研究センター│先端医療開発推進分野長村文孝教授NAGAMURAFumitaka国際的にみると医薬品の開発は近年、化合物の「薬」から、遺伝子治療、ウイルス療法、細胞や組織を用いた細胞療法・再生医療などの新しい概念の「薬」の開発へと大きく変化しています。これらの治療方法は、大学などの研究者が研究成果を自ら臨床まで開発することが多いのが特徴です。しかしながら日本では基礎研究が盛んで静岡県・富士宮市出身、そのため富士登山が趣味。千葉大学医学部卒業。博士号取得のため医科研に派遣されたが、米国FDAへの留学（抗がん剤の審査）を薦められたことを契機に医科研での勤務が続いている。臨床開発、治験・臨床試験実施の支援を担当。すが、ベンチャー企業設立の割合が低く開発の資金不足が生じたり、製品を大規模製造まで行う仕組みが乏しかったり、臨床試験の実施が海外よりも時間を要したり等の理由から市販に至る例が乏しいのが問題とされています。研究者が基礎研究により、遺伝子治療、がん治療用ウイルス、再生や治療に用いる細胞を開発すると、次に細胞や動物に投与して有効性と安全性を検討する「非臨床試験」の段階に移ります。「非臨床試験」で人に投与できる有効性と安全性が確認できると、実際に患者に投与する「臨床試験」を実施します。臨床試験は、患者数が少ない小規模の試験から、段階的に大規模試験に移り、通常は第一相試段階を実施します。遺伝子治療、細胞・再生医療は、患者数が少ない病気を対象としていたり、大量製造が難しい等の理由によって、臨床試験で投与される人数が少ないため3段階よりも少ないステップで実施することが多いです。「臨床試験」の結果により厚生労働省に承認申請がなされ、承認されると市販されます。日本では製薬企業に開発がなかなか引継がれなかったり、臨床試験の支援体制が整っていない施設が多かったりするため、臨床試験に時間がか

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・細胞医療の国際拠点の構築に向けて「遺伝子治療・再生医療コンソーシアム」（P3右上囲みを参照）を設置しました。岡田研究室は、このコンソーシアムを率いる大切な役割を果たしています。具体的には、医科研1号館の地下1階にある「ラボレベル製造施設」で、非臨床試験に使うことができるベクターを作り、同館3階に近くオープン予定の「GMP準拠製造施設」で、医薬品のGMP（※）に準拠したベクターを作る予定です。「分かりやすく言うならば、ラボレベル製造施設では非臨床試験に必要なベクターを作り、GMP準拠製造施設では、そのベクターを医薬品としてのグレードに加工し、実用化につなげます。医科研だけでなく、アカデミア、企業が連携し、実用化を促す安全かつ効果の高いベクターを普及させていきます」と、岡田教授は話します。岡田研究室が対象とする疾患は治療が難しい難病やがんですが、治療によって回復が見込めるものもあります。例えばデュシェンヌ型（Duchenne）筋ジストロフィー（DMD）という、ジストロフィンというタンパク質が体内で作られないために筋力が低下してしまう遺伝性の神経難病があります。一般的な治療では、進行抑制のための対症療法として治療の安全性を高めるAAVベクターとMSCでステロイド治療などが行われていますが、根本的な治療は難しいのが実状です。岡田研究室では、JCRファーマ株式会社（兵庫県芦屋市）との共同研究によって、AAVベクターを用いた遺伝子治療と、MSCと呼ばれる間葉系細胞を用いた細胞治療とを合わせた「MSC併用免疫寛容遺伝子治療」を開発しました（Kinohetal.,2021）。少量のベクターで副作用なく運動機能の維持効果が持続する結果が出ており、有効な治療法が見つからない患者さんにとって、希遺伝子治療と再生・細胞医療の現在地医科研「遺伝子治療・再生医療コンソーシアム」コンソーシアムでは、医科研で活動する遺伝子治療と、再生・細胞医療の研究者が緊密に連携し、ELSI（倫理的・法的・社会的課題）や規制科学に関する研究も包括した最先端の研究を進めています。国際的研究拠点の形成を目指し、一丸となって努力を続けて参ります日本の遺伝子治療と再生・細胞医療は、連携すべき領域でありながら、これまで十分な連携が取られてきたとは言えません。また、ともに、研究成果を臨床へと展開する段階に様々な困難を抱えています。コンソーシアムではこうした課題を克服すべく、医科研の集合知を結集し、基礎研究から臨床試験まで分野Memberコンソーシアムメンバー（順不同）藤堂具紀教授（先端がん治療分野）岡田尚巳教授（分子遺伝医学分野）長村文孝教授（先端医療開発推進分野）武藤香織教授（公共政策研究分野）谷口英樹教授（再生医学分野）長村登紀子准教授（体性幹細胞研究分野）望につながる可能性があります。の枠組みを超えて取り組んでおります。医療に貢献できる国際的研究拠点の形成を目指し、一丸となって努力を続けて参ります。代表（幹細胞分子医学分野）岩間厚志教授IWAMAAtsushiがんに関しても、がん細胞に集積する性質がある幹細胞を活用し、効果的にがん細胞を死滅させる、ベクター産生型腫瘍標的細胞を開発しています。この細胞を全身に投与すると、細胞ががんに集積し、治療用遺伝子が増幅されていきます。そして従来の抗がん剤治療や放射線治療では効果が期待できなかった浸潤したがんや、転移後のがんへの治療効果も期待されています。岡田教授は、「治療法がない難病患者さんに希望を与えたいと思いながら、日々努力を続けています。遺伝子や細胞の奥深さ、そして遺伝子治療を通じて社会に貢献したいと思っている学生さんを、歓迎しています」と笑顔をみせます。※GMP（GoodManufacturingPractice:「医薬品の製造管理及び品質管理の基準）:原材料の受け入れから製造、出荷までの全ての工程において、製品の「安全性」と「一定の品質」を担保する目的で作成された、一連の基準のこと。1.人為的な誤りを最小限にすること、2.医薬品の汚染及び品質低下を防止すること、3.高い品質を保証するシステムを設計することが目指される。（参考:日本医薬品原薬工業会）すぐわかるQ＆AＱ「再生・細胞医療」は、再生医療と同じですか?生医療とは、怪我や病気で失われた体の再一部や体の機能を元通りに戻すために、体が持っている「再生する力（自己修復力）」を利用し、組織、臓器の機能を回復させる医療です。細胞治療とは、自身または他人の細胞を用いて疾患を治療する治療法で、投与された細胞ＱAAVベクターとは何か簡潔に教えてくださいAVベクターは、アデノ随伴ウイルスA（AAV）を利用した遺伝子導入用ベクター（ベクターは一言で言うと「遺伝子の運び屋」のアカデミア（医科研内・医科研外）基礎応用研究ベクター調整室（AAVベクター）倫理対応支援要請Ｑ遺伝子治療とは、どのような治療なのでしょう?伝子治療とは遺伝子の塩基配列に異常があり、遺遺伝子がうまく機能しないことで起こる病気に対して、正常な遺伝子を補充する、あるいは遺伝子の変化を編集して正常な遺伝子に戻す治療です。の働きで疾患を治療するものや、幹細胞の移植など組織や臓器の再生を目指して行う再生医療などが含まれます。このように再生医療と細胞治療は一部重なっていますが、近年においては遺伝子治療もこれらの医療・治療と密接に関連しており、再生・細胞医療、遺伝子治療という名称で、怪我や病気で失われた体の細胞や機能を回復する次世代の治療として総称されることもあります。3非臨床PoＣ取得研究遺伝子治療・再生医療コンソーシアムラボレベル製造施設遺伝子・細胞治療センター非臨床試験用non-GMPベクター規制対応非臨床PoC取得研究へGMP準拠製造施設治療ベクター開発室ベクターユニットⅠ（単純ヘルペスウイルス）細胞リソースセンター（MSC、臍帯血）IMSUT-HLCセルプロセッシング施設治療ベクター開発室ベクターユニットⅡ（多様なウイルス）GMP準拠製造ベクター非臨床安全性試験治験第１/Ⅱ相こと）です。分裂細胞、非分裂細胞のいずれにも遺伝子導入が可能で、遺伝子治療の研究や治験に広く利用されています。元となるアデノ随伴ウイルスはヒトや霊長類に感染する小型のウイルスで、弱い免疫反応しか引き起こさず、非病原性であるため、安全で取扱いが容易です。関連医薬品の開発は、アメリカや韓国、中国などで進んでいます遺伝子治療細胞療法遺伝子細胞治療順位1221131133企業名国治験中申請中市販合計RegenxbioRocheSareptaTherapeuticsMesoblastPharmicellSCMLifescienceBristol-Myers-SquibbHebeoSeniangBiotechnologyYakeBiotechnologyWellingtonZhaotaiTherapiesアメリカスイスアメリカオーストラリア韓国韓国アメリカ中国中国ニュージーランド545555111299000000100011011000006556651212992021年「医薬産業政策研究所ResearchPaperSeriesNo.77」を改変「遺伝子治療」「再生・細胞医療」医薬品開発の流れ基礎研究基礎研究により医療応用を検討研究室で遺伝子治療ベクターや細胞を製造して実験非臨床試験臨床試験市販細胞や動物モデルで有効性安全性の検討動物に投与できるよう製造規模を拡大し、品質も検討人に投与して有効性・安全性を規模を拡大しながら検討人に投与できる品質の製品を製造。市販のための大規模製造の検討承認申請かることも開発の障壁となっています。開発においては、実験レベル、動物への投与、臨床試験での投与、市販製品と使用する製品の量が拡大していきます。また、実験レベルから人に用いるレベルまで品質を高めていく必要があります。最初の製造は研究者が行っていますし、求める性能も研究者が熟知しています。遺伝子治療、細胞・再生医療を製造できる企業が少なかったこともありますが、研究者の求める製品を確保するために、非臨床試験あるいは臨床試験段階まで研究者が大学内で実施する取り組みがなされてきました。実際には臨床試験で用いる製品を製造するのは、製造施設が必要であったり、専門人材が必要であったりと難しく開発が挫折する原因の1つとなっています。今回の記事で紹介していますように、医科研では製造にも積極的に取り組み、臨床試験で用いることのできる品質を確保した製品を何種類も製造してきており、その実績と製造能力は国内トップレベル（トップだと思っていますが）です。AboutDivisionofAdvancedMedicinePromotion附属先端医療研究センター│先端医療開発推進分野基礎研究の成果を臨床応用するトランスレーショナル・リサーチについて研究しています。治験・臨床試験の支援業務は、附属病院TR・治験センターと一体となって実施しています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/tr/index.html

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4遺伝子治療と再生・細胞医療の現在地安全性や倫理的課題の観点から、様々な研究が実施されています医科研ではP2-3で紹介したほかにも、すでに実用化された脳腫瘍ウイルス療法薬「Ｇ47Δ」をはじめ、様々な「遺伝子治療」「再生・細胞医療」に関連する研究が実施されています。ここでは、その一部を紹介します。附属先端医療研究センター│先端がん治療分野藤堂具紀教授TODOTomoki名古屋生まれ、暁星高校卒。東京大学医学部卒。専門は悪性脳腫瘍の手術、脳神経腫瘍学、ウイルス療法。趣味は映画鑑賞、好きな言葉は「成せば成る」。G47Δで世界をリードウイルス療法は、がん細胞のみで増えるウイルスを感染させ、ウイルスの直接的な殺細胞作用によりがん細胞を破壊して治癒を図る新しいがんの治療法です。実用的ながん治療用ウイルスを得るには、ウイルスゲノム（ウイルスの遺伝情報）を「設計」して、がん細胞ではよく増えても正常細胞では全く全ての固形がんに同じ機序で同じようにっているため、できるだけ速腫やかに全ての固形がんに適応を拡大することを目指してい瘍ます。ウ抗がん免疫機能を強化したイ次世代のがん治療用ヘルペスルウイルスも開発され、悪性黒ス色腫を対象に、当院でも医師主導治験が進行中です。ウイ療ルス療法は、効率のよいがん法ワクチンとして働き、生存期間の延長に加え、がんが治癒薬する可能性を高めますので、准教授脳井上悠輔増えないウイルスを、遺伝子普及すればがん医療に革命を工学技術を用いて、人工的にもたらすと期待されます。造る必要があります。当研究室は、がん治療用ウイルスを開AboutDivisionofInnovativeCancerTherapy発する技術において世界をリードしています。特に、単純ヘルペスウイルス1型附属先端医療研究センター│先端がん治療分野（口唇ヘルペスの原因となるウイルス）に人工的に三重の変異を施した第三世代のがん治療用ヘルペスウイルスG47Δは、がん細胞に限ってウイルスがよく増える異なる抗がん機能を発揮する様々な次世代がん治療用ウイルスの作製やがん幹細胞の研究を通じて、革新的がん治療法の開発を実践します。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/advancedclinicalresearch/section05.html附属ヒトゲノム解析センター│公共政策研究分野INOUEYusuke「人の遺伝子の状態を改変して治療する」という発想自体は新しいものではありません。「遺伝子治療」という言葉は特に1980年代ごろを起点として一般向けの新聞にも登場するようになり、倫理面での検討も行われてきました。当初は人類の改変につながることへの恐れや危機感が先行していましたが、治療手段としての検討が進む中、疾患や介入方式に応じた、より詳細な検討も増えてきました。ように改良され、がんに対する免疫をより強く惹起するように設計されましたので、安全性と治療効果が格段に向上しました。また、ひとつの細胞からがんを丸ごと作ることができるがんの幹細胞は、放射線治療や化学療法薬では殺すことができないために、再発や転移の要因とされていますが、G47Δは、そのがん幹細胞をも効率良く殺します。G47Δを初めてヒトに応用する臨床試験は、膠芽腫（悪性脳腫瘍）を対象に2009年から開始され、高い安全性が確認されました。続いて当院で実施された医師主導治験（有効性を検討する第Ⅱ相試験）では、最大6回の脳腫瘍内反復投与の高い治療効果が実証され、2021年に日本初、脳腫瘍に対しては世界初のウイルス療法薬として承認されました。G47Δはデリタクト®注という製品名で悪性神経膠腫に対して保険が適用されており、市販直後より、当院の脳腫瘍外科にて実臨床に使われています。G47∆は属性（例：子ども、女性）に応じた配慮、術後の影響制御・フォローアップ、将来に関する説明も含めた同意取得のあり方、治療に付随する「早期診断」「早期治療」の検討などはその例です。中長期的には、対象疾患の設定や資源配分、産学連携のあり方、実診自由診療のあり方、広告の規制）なども遺伝子治療をめぐる「倫理」とその周辺療とエビデンスをめぐる課題（例えば、附属幹細胞治療研究センター│体性幹細胞研究分野長村登紀子准教授NAGAMURA-INOUETokiko山口市生まれ。1990年より医科研病院血液腫瘍内科。留学後の2000年より、臍帯血・臍帯を用いた細胞治療の研究・支援に携わる。小田和正の曲を楽しむ。体性幹細胞、特に間葉系細胞（MSC）は、炎症や組織が障害されると炎症部位や組織障害部位へ遊走して、炎症を抑えたり、組織を修復したりする機能を発揮し、体を維持しようとする細胞です。私どもは、へその緒（臍帯）から豊富なMSC（臍帯MSC）が採取できることを国内で初めて報告しました。以降、その効果の基礎的検討を進めるとともに、製造方法や品質試験等の改良を進め、東京大学医科学研究所附属病院臍帯血・臍帯バンクで自ら増幅培養した臍帯MSC製品を用いて、造血幹細胞移植後の重症急性移植片対宿主病(GVHD)の医師主導治験（第１相・多施設共同）を実施しました。急性GVHDは、ドナー由来のTリンパ球が患者（レシピエント）を非自己として認識して活性化・増殖し、標的臓器に浸潤して障害を起こす過剰な免疫反応が主な病態で、皮疹・黄疸・下痢を特徴とします。重症急性GVHD7名の患者さん（医科研病院・都立駒込病院・虎の門病院にて実施）に、1～2x106/kgの臍帯MSCが週2回、2～4週間静脈内投与されました。初回投与から16週時点で3名完全寛解、2名が部分寛解、1名混合反応、1例が不応でした。臍帯MSCの投与によって、IL-12、IL-17やIL-33といった炎症性サイトカインの血中濃度が減少し、NK細胞の増加やマクロファージ転換に関与するCCL2の上昇を認め報告しました（IntJHematol.116,754,2022）。治験の評価をするには、症例数が少なく、未だ解明されていない作用機序はあるものの、安全に治験が終注目されます。「遺伝子治療」が再生・細胞医療とも密接に関わる中、倫理面の検討はますます重層的な様相を呈しています。生殖細胞系列変異への介入を伴うものについては、その影響の不確実性の大きさや次世代に継承される可能性などを踏まえ、否定的な声が強くあります。一方、この手法への期待も存在し、近い将来において見直しの議論が始まるかもしれません。今日の遺伝子治療は、子どもに受け継がれない、いわゆる「体細胞遺伝子治療」を想定する議論が中心となっており、これが、身急性GVHD治療へ治療効果を発揮することが判臍帯由来細胞で了したことに安堵しています。重症急性GVHDの治療には、骨髄MSC製品（テムセル®）が既に市販されていますが、海外のドナーさんから採取した骨髄を輸入して製造されます。臍帯は、国内供給できること、出産後に採取でき、ドナーへの身体的負担がないこと、増殖能が高いことから、骨髄MSCに替わる製品になると期待しています。また、免疫抑制剤と異なり、免疫力を大きく低下さAboutDivisionofSomaticStemCellResearch附属幹細胞治療研究センター│体性幹細胞研究分野造血幹細胞や間葉系細胞など、組織や臓器を長期に維持する体性幹細胞、特に臍帯血や臍帯由来細胞を用いた治療開発を行う研究分野です。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/stemcell/page_00177.html体に遺伝子治療薬を直接投与する場合（invivo）、遺伝子導入をすでに講じてある細胞を身体に導入する場合（exvivo）とに大別されます。いずれも実践に伴って患者・被験者を保護するための手続きは共通していますが、前者のinvivoの場合は、生体内における影響（特に狙った対象部位以外への影響）の把握と制御のあり方がより重要になります。AboutDepartmentofPublicPolicy附属ヒトゲノム解析センター│公共政策研究分野せることなく過剰な炎症を抑え、組織修復能（再生能力）も期待されます。現在、新しいIMSUT-HLCセルプロセッシング施設で臍帯血・臍帯バンクが臍帯MSC製品を製造し、造血幹細胞移植後の非感染性肺合併症に対する企業治験用に提供されています。さらに最近は、細胞スフェアーを用いた3Dプリンターによる神経鞘様構造の形成も可能で、益々の活躍が期待されます。遺伝情報と差別、再生医療、認知症、生殖医療、パンデミック、医療AI…医科学と患者、市民、社会をつなぐ学際的な研究室です。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/hgclink/section07.html

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大学院生のリアルヒトiPS細胞などの再生医学研究が注目されています。今号は、人工ミニ臓器（オルガノイド）のメカニズム解明に取り組む博士課程1年の奥村歩さんにお話を伺いました。は谷口研究室にて、マウスを用いた胆管（肝臓で作られた胆汁を腸へと排泄する管）の発生メカニズム研究と、その知見を活か細胞由来の胆管オルガノイド（組織の機能や構造を再現したもの）の構築に取り組んでいます。学部生の頃は京都大学でハエを使った細胞生物学の研究で、基礎研究に向き合う姿勢やアプローチを学びました。一方で私が生まれつき持っている胆管の病気に関わる研究をしたいと思い、肝臓オルガノイド研究に取り組んでいるこの谷口研究室に修士課程から参加しました。ラボには、肝臓・胆管だけでなく、膵がん・軟骨オルガノイドの研究に取り組医科研の大学院生たち自私むメンバーもいて、それぞれがみな独立したテーマを持っています。私のように発生メカニズムの基礎的研究からしている人もいれば、患者への移植治療や薬の探索などの臨床応用に近い研究をしている人もいて、多様な価値観・アプローチで幅広い研究が展開されています。そうした異なるバックグラウンドを持った人との関わりから、新たな気づきやアイデアをもらうことができます。優れた研究設備や閑静な立地環境だけでなく、サポーティブな先生、ロールモデルになる先輩、熱心な後輩、経験豊富な実験補助員などの素晴らしいラボメンバーにも恵まれ、のびのびと研究に取り組むことができます。「iPS細胞」「再生医学」は最先端のようにも見えますが、日々の先行研究調査・実験・解析には地道に忍耐強く進めていく泥臭さと、幸運を拾える心の余裕が必要です。生き物を相手にすると、良くも悪くも人間の思い通りに進むとは限りません。それでも謙虚な気持ちでデータに向き合い、論文として先人が積み上げてきた知見を踏まえて見通しの悪い世界に方向性を見出していく時、そして何より、顕微鏡で「世界でただ一人自分しか知らない生命の神秘」を垣間見る時、無上の喜びを感じます。だからこそ、毎日自分の思い入れのある研究に没頭できる贅沢な環境に感謝して、何度倒れても走り続けることができます。そして、胆管の病気の当事者性と基礎研究者としての価値観を併せ持つ「私でなければ成しえない研究」を世界に出せることを目指しています。発生学の研究から、再生医学へ！スポーツ好きで、医科研にも自転車で通学しています。愛読書は村上春樹の英語バージョン。幹細胞治療研究センター再生医学分野谷口英樹研究室所属東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻博士課程1年奥村歩さん（26歳）OKUMURAAyumu大阪出身の上京三年目。趣味はランニング、筋トレ、読書、銭湯（医科研近くの「宝来湯」が好き）。好きな言葉は「濁ったほうへ」。胆管を治す基礎研究に突き進む再生医療研究に取り組む身の病気経験を生かして谷口英樹教授の指導のもと、日々研究に励んでいます。実験の合間にいろいろな種類のコーヒーを淹れて飲んでいます。奥村歩さんのある1日8:00起床9:00研究室に到着・朝食10:00実験12:30生協食堂で昼食13:00実験・細胞培養18:00夕食（主にカレーか牛丼）21:00帰宅24:00就寝AboutTANIGUCHILab.幹細胞治療研究センター｜再生医学分野谷口英樹研究室留学生の先輩にもらった万能オイルを眠気覚ましに使っています。研究室に自分の部屋!?デスク内で研究もプライベートも充実。ヒトiPS細胞から分化誘導したさまざまな細胞を駆使して、「ヒト臓器の再構成」に向けたオルガノイド（3次元的な組織類似構造体）研究を推進しています。オルガノイドは、ヒト疾患モデルによる薬剤スクリーニングや患者さんへの臨床応用を見据えた再生医療など、幅広い研究領域における革新的な新技術として注目されています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/stemcell/section01.html5詳しくは、大学院パンフレット2020https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/content/000002423.pdf所属教員一覧https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/education/supervisor/医科研で研究・教育を受けることができる大学院は、8つの研究科です。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/admission/link_dep/index.html医科研で大学院生活を送るためには医科学研究所は独自の大学院組織を持たず、各分野の教員が、東京大学の様々な大学院研究科の協力教員として大学院教育を担当しています。大学院生として希望する教員の研究指導を受けるためには、その教員が所属する大学院・専攻を受験し入学する必要があります。詳細は大学院進学説明会で知ることができます。

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6ベクター分析室附属遺伝子・細胞治療センター分子遺伝医学分野岡田尚巳教授の研究室では、AAVベクターの安全性と品質向上を目指して日々、研究に取り組んでいます。

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8プラチナ通り│本音Talk国境にしばられず、分野の壁を超えてつながる。〝創造性あふれるワクチン研究〞の極意とは?2022年10月にスタートした東京大学国際高等研究所新世代感染症センター（UTOPIA）では、次のパンデミックに向け実効性ある新規ワクチン開発の準備を着々と進めています。河岡義裕UTOPIA機構長と、フリーアナウンサーの膳場貴子さんに、“創造性あふれるワクチン研究”の極意について、語り合っていただきました。河岡お久しぶりです。膳場さんにったんです。は以前、分子生物学会のシンポジウムで司会をしていただきました。お元気そうですね。膳場はい。前にお会いしたとき河岡先生は鳥のフンの採集の話を熱心にされていて（笑）、なんて面白い分野のフィールドワークをやっていらっしゃる先生だ!と思ったのを覚えています。河岡光栄です。大学生のときは北海道にいたんですけど、狩猟者について行って、落ちてきた鴨を拾いに行くことをしていました。11月1日に解禁なんですよ。それに合わせて朝の3時ぐらいから出かけていって……。膳場冒険というか探検というか、子どもの好奇心そのまんまの研究のようで、面白そうです。フン拾いとはちょっと違いますが、報道の仕事も足でかせぐ地道な取材がとても大事で、私はいつも「現場からモノを考える」というのを肝に銘じているので、そんな点でも先生のフィールドワークに共感していました。最初からウイルスにご関心が?河岡いえいえ、僕は動物が好きで、獣医学部に行ったんです。実習で回ってきた先生に、何か聞いたんです。そしたらその先生から「河岡くん、いい質問だね」と褒められて。それで、そのまま微生物の部屋で、ずっと過ごすことになったという（笑）。膳場そうなんですね。最初、動物から入って、微生物に。河岡細菌学を研究する研究室で修士号を取った後、アメリカに行ったんですが、そこがインフルエンザの研究室だ膳場貴子さんZENBATakako東京大学医学部健康科学・看護学科（現、健康総合科学科）卒。1997年にNHK入局、アナウンサーとして「おはよう日本」「」「紅白歌合戦司会」などを担当。2006年よりフリーとしてTBS「筑紫哲也NEWS23」キャスター。2016年から「報道特集」キャスター。2024年春から「サンデー・モーニング」を担当予定。膳場それがウイルスとの出合いなんですね。ウイルス学の第一人者として活躍していらっしゃると思ったんですけれども、それまでいろんな経緯があったのですね。河岡はい。とはいえも歳からずっとウイルス一本です。ウイルスはいい仕事をしている膳場先日、河岡先生が書かれた『ネオウイルス学』（集英社新書）を読ませていただきました。ウイルスが決して病気を引き起こす厄介者の存在だけではないという視点を知って、認識が“かちゃっ”と変わるような感じがありました。河岡ウイルスの多様な側面って、あまり知られていないんです。例えば、赤潮が出て漁業に被害をもたらすのでニュースになります。でも「赤潮が消えました」っていうニュースは、見たことがない。赤潮って実は藻の集団なんですけど、ウイルスが藻に感染して、その藻が死んで、赤潮が消えるんです。す膳場知りませんでした!河岡ニュースにならな」（くても、そういうことが自然界で起こっているんですよ。膳植物でもウイルスが感染することで乾燥に耐えるとか。ウ場イルス感染によって花が変わった模様になるとか。結構面白いことが世の中にいっぱい。）あるんです膳場いい仕事しているんですね、ウイルス（笑）。いろんな分野の研究者が入って、ウイルスをもう1度様々な角度から見ていこうという横断的な発想も、いいなと思いました。河岡このプロジェクトで大事だったのは、若手の育成でした。若いうちに違う分野の研究者と知り合う機会を作って、お互いに切磋琢磨して研究を発展させてくれれば、創造性が花開くという思いがあったんです。研究者は本来、身近で楽しい人たち膳場今回のテーマであるUTOPIAも、同じような精神が通底していますよね。河岡はい。新型コロナのワクチンが日本で実用化されなかったので、政府先生のフィールドワークに共感していま報道も地道な取材が大事。そんな点でもど、多岐にわたっていますよね。必ずしも理系に限らないというところも新鮮です。河岡研究者って本来、もっと身近で、楽しい人たちなんですよ。膳場すごく身近に感じましたし、人間くさい部分があると思いました。河岡いつも言うんですけど、研究者って頭が良いからとかそういうもんじゃなくて、いろんなことの総合力の側面が大きい。コミュニケーションが上手でいろんな人のアイデアを取り込んだり、マネジメントが上手だったり、いろんなタイプがいます。あまり他の分野と変わらない。膳場研究というのは天才たちの特別な世界だと思い込んでいましたが、違ったんですね。がワクチン開発のための世界トップレベル拠点を作ることになり、採択されました。ワクチンの開発に向けての種となるようなものを開発しつつ、次世代の研究者を育てていこうとしています。膳場多様な先生が関わっていらっしゃるんですね。公式チャンネル（P9右下「YouTube公式チャンネル『UTOPIA43interviews』を発信中!」を参照）を拝見しましたが、AIや組織マネジメントの専門家なフリーアナウンサー・TBS「報道特集」キャスター膳場貴子さん河岡研究もそれ以外の分野も何でも同じだと思うんです。うまくいくかどうかには、3つの要素が必要で、お金と、人と、アイデア。それらをいかに集結させるか、ということだと思うんです。地球規模で、世界のいろんな問題を受け止める膳場UTOPIAのロゴマーク、いいですね。地球の形ですね?河岡UTOPIAのユーの文字と、もう一つは世界のいろんな問題を受け止めるんだよ、というメッセージがあります。膳場地球規模で?河岡はい。いま東京大学でもダイバーシティとインクルージョンをやっていますけれど、ダイバーシティって、そんなに難しいことじゃないんです。ところがインクルージョンってすごく難しいんです。膳場包摂するとかいうことですよね。何が難しいんですか?河岡米国に長くいて気づいたのは、米国はインクルージョンを結構やっている国だなと思うんです。外国人であれ、その人に能力があれば、その国の一員としてリスペクトされます。だけど日本で出身や分野の違う人たちを米国みたいに受け止めているかっていうと、そうはなっていない。すごく大きなハードルがあると思います。膳場確かに今年のノーベル生理学対

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プラチナ通り│本音Talk9談対談は、お天気の良い日に医科研にて行われました。河岡義裕UTOPIA機構長（右）と膳場貴子さん（左）＝医科研1号館前にてベンチャーや製薬企業も参入膳場ところで、UTOPIAは期限付きのプロジェクトなんでしょうか?河岡はい。確約されているのはあと3年半です。うまくいけば、さらに5年伸びる可能性があります。でもそこから先は保障されてないんです。だからその間、ある程度収入が出るような部署を創設し、基金も作って東京大学の卒業生から寄附の協力もいただきたいと思っています。膳場経営的なことも考える必要があるんですね。河岡人に打てるようなワクチンを作るには、いろんな基準を満たさないといけないんです。そのようなワクチンを作る施設を今、柏キャンパスに作ろうとしています。ベンチャー企業や製薬企業から受注し、ビジネスとして成立させようと思っています。「膳場具体的には、どんなことをするんですか?成研河岡人に打てるようなものを作る仕組みはあるんで功究すけど、製造過程でかなり無駄が出るんですね。薬剤は高さ室価だから、最初は多く作れないんです。だけど実際に人にせ打てるだけの数を作ろうと思をうと、たくさん作らないといるけない。まずは最小限度の量超東京大学国際高等研究所新世代感染症センター（UTOPIA）を作って、それを我々が受注視して、法律で認められた基準え河岡義裕を満たした環境で小分けに分点注していく。そういうシステ機構長、ビムを立ち上げようとしていまがす。・医学賞のmRNAのワクチンを作ったカたま日本にいるわけであって、ジ膳場小分けに分注するリコ博士も、移民として米国に渡って受地球の上に立ってるっていう大のが収入事業として成立してけ入れられたわけですよね。日本だった観点で考えるべきだと思ってネいく可能性があるんですか?らこうはいかないんじゃないかと彼女のいて。うちの研究室のテーマ切河岡はい。東京大学のスエピソードを読んだときに思いました。は、SavetheWorld!なんです。医学部と医科研病院には、研河岡UTOPIAは、そういう場にして膳場国境にとらわれて」（究室でできたワクチンを人のといきたいんです。海外の研究者も23人関いたら、感染症に限らず、未臨床試験までに、つなげるシわっていて、その研究室に所属している来は広がらないですよね。日河ステムがあるんです。し若手の人たちにも来てもらうという企画本は人口減少に入ってきていて膳場すごい強みですね。を進めています。るから、世界の中でのプレゼ岡河岡そうなんです。人膳場国境にしばられない研究といンスも下がるし、そういう意に打てるようなものを作り、）うのは河岡先生のテーマですか?味ではタイミング的にも必要実際に人に接種して臨床試験河岡そうですね。われわれはたまです。をする。その一連の流れを作ることが、UTOPIAのプロジェクトの一つです。膳場逆にこれまでって、ラボの中ではできたけれども、“以上、終わり”みたいになっちゃった面白い研究がたくさんあったんですか?河岡そうですねぇ。研究室を超えて、ビジネスとして成功させる視点が大切です。基礎の研究者の場合、論文を書いて終わることが多いんです。それはなぜかというと、その次のステップのやり方がわからない。膳場実用化に、進めないってことですね。河岡mRNAワクチンのような新規的なものが日本の研究室でできたとしても、臨床試験に持っていくっていうのは結構ハードルが高いので、それをそうじゃなくて、少なくとも第1相試験ができるようなところまで持っていきたい。膳場今までそれができてなかったことが、できるようになったら、それはもう大進歩ですよね。期待しています!した。河岡今日は、ありがとうございま膳場こちらこそ、ありがとうございました。河岡義裕KAWAOKAYoshihiro神戸市出身。獣医学博士。東京大学国際高等研究所新世代感染症センター機構長。医科学研究所ウイルス感染部門特任教授・名誉教授。国立国際医療研究センター国際ウイルス感染症研究センター長。ウイスコンシン大学獣医学部教授。専門はウイルス学。目指すのはSavetheWorld!新世代感染症センター（UTOPIA）は、東京大学国際高等研究所（UTIAS）の3番目の研究機構として、2022年10月にスタートしました。感染症とそのパンデミックから人々を守るため、世界のトップレベルの研究者が、分野の壁を越えて力をあわせ、感染症対策、ワクチン開発に挑んでいます。感染症、免疫、ワクチン分野の研究者に加え、これまでは感染症研究には関わっていなかったAIや構造生物学、社会科学など異分野の研究者も集結し、さらには海外機関とのネットワークによる協力体制を構築しています。産学界と臨床現場をダイレクトにつなぎ、新たなパンデミックに対し、迅速に有効かつ安全なワクチンと治療薬を届けられる体制の整備を目指しています。https://www.utopia.u-tokyo.ac.jp/https://www.youtube.com/@UTOPIA_UTokyoUTOPIAのロゴの“U”には、「世界＝地球を支え、救う」の意味が込められています。

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10医科研のみんなに聞いてみました!第1弾おススメ便利グッズ職場やプライベートで活躍するかも今号は、さまざまな職種の医科研所員がおススメする、お役立ちの便利グッズを紹介します。あなたの職場やプライベートで、活躍するかも――!!生殖システム研究分野小沢学准教授幹細胞分子医学分野土屋秋穂技術専門職員論文の執筆速度があがる!?押し心地の良いキーボードベタベタ油汚れが消え食器洗いの時間が短縮！HHKBProfessionalHYBRIDType-SPFUacを使っていますが、純正キーボードのストMロークは私には少々浅すぎる気がしていました（Appleはそれを狙っているのかと思いますが）。しっかりと押し込めるキーボートを探していたところ、情報解析を得意とする先生に勧めて頂いたのがHHKBです。ストロークを押し込んだときの深さや重さ、指を戻す際の跳ね返り加減が絶妙で、ずーっとキータッチをし続けていたくなります。論文や申請書の執筆速度が体感的には1.5倍くらいに上がった気がします（実際のところは不明）。CHARMYMagica一発洗浄スプレーライオンが家の台所で大活躍している便利グッズ、我「CHARMYMagica一発洗浄スプレー」を紹介したいと思います。油で汚れたプラスチック容器やフライパンに、この洗剤をスプレーして、スポンジで軽く洗ってから水ですすぐだけで、ベタベタの油汚れをスッキリきれいに落としてくれます。油汚れが落ちにくいことにストレスを感じていたので、初めて使った時はフライパンのベタベタ油汚れが一度洗っただけでなくなり、とっても感動しました。食器洗いの時間短縮になって大変重宝しています。薬剤部薬剤師安齋英里さん総務チーム島津斉明係長白衣の胸ポケットに入れて前かがみになっても落ちない毎日職場で、ほかほかの炊き立てご飯が食べられる胸ポケット用ペンケースセントレディスポケット用ペンケース」をご紹介します。無胸地の製品をノベルティとしていただいたのをきっかけに使い始め、現在は『リサとガスパール』柄のものを愛用しています。白衣や医療用スクラブの胸ポケットは小さく浅いものが多く、前屈みになると中に入れたものが落ちやすいのですが、ペンケースを使えば落下防止になります。また、インク汚れからポケットを守れるところや、沢山ものを入れていてもペンケースごと取り出せばすっきりとした身だしなみに整えられるところも気に入っています。おひとりさま用超高速弁当箱炊飯器サンコーが毎日愛用しているのは卓上炊飯器です。2私段重ねのお弁当箱仕様で、1階が炊飯器、2階が蒸気でおかずを温められる金属の容器になっています。使い方としては、まず無洗米と決まった量の階に、2階に好きなおかず（冷蔵のハンバーグや野菜、レトルトの丼の具など）を入れて蓋を閉じます。10分ほどお米を浸水させたら、コンセント分ほどで炊飯完了!10分ほど蒸らせばほかほかのお弁当の出来上がりです。毎日職場で炊き立てご飯が食べられるので重宝しています。分子遺伝医学分野仁科真澄派遣技術員健康医療インテリジェンス分野鈴木麻子教務補佐員大さじ小さじを1本で計量洗い物もストレスフリーに職場からスマホで自宅の室温管理ができるレベルメジャーリングカップ60ml青芳紹介するのは、青芳の「レベルメジャーリンごグカップ」です。簡単に言うと段々のついた計量スプーンで、これ1本で大さじも小さじも計れちゃう優れものなんです。料理中にわざわざ計量スプーンを持ち替える必要もなく、洗い物もこの1本だけにできるので非常にストレスフリーです。こちら2サイズ展開で、小さじも計れる15mLサイズと、大杯まで計れる60mLサイズがあります。特に60mLサイズでは合わせ調味料などをこのカップの中で作れちゃうのでおすすめです！NatureRemo3Nature知症の母は、リモコン操作が苦手というか、認ほぼ使えません。冬に冷房20℃でエアコンをつけていたり、テレビのリモコンや、リモコンじゃない何かをエアコンに向けていたりします。そんな母が昨今の猛暑や大雪の日に、家に一人でいるときの室温管理のために導入しました。アプリをスマホに入れ、家電のリモコンを登録し、NatureRemoを部屋に置くと、スマホから室温管理ができます。職場からでも温度設定や冷・暖房、ドライ、送風などの運転操作もできるので、とても重宝しています。再生発生学分野小林俊寛特任准教授神経ネットワーク分野小川糸音技術専門職員研究室と自宅で重宝キャスター付きで移動も便利軽くてふわふわのキャベツがすいすい簡単にできるRÅSHULTロースフルトワゴンイケア・ジャパン究室ではクリーンベンチの脇に置いています。研コンパクトですが開封済みのチューブやディッシュなどをすぐ使えるように置くのに最適な大きさです。一番上のカゴには別売の蓋をはめ、発泡スチロール箱やiPadなどを置いています。ベンチの椅子に座った時にちょうどいい高さで、物の取り出しが可能なのでとても重宝しています。自宅でも一回り大きいものを使っており、一番上のカゴに炊飯器がぴったり収まるので助かっています。キャスターが付いているのでちょっとした移動にも便利です。NAKEDキャベツピーラーダブルののじくてふわふわなキャベツの千切りが、簡単に細作れます。とっても切れ味の良い刃なので、キャベツの上をかるく滑らせるだけでスライスでき、さらに刃が2枚ついているので、2倍量の千切りができます。そして、ギザギザの刃にヒミツがあるようで、スライスしたキャベツがふわふわです!!すいすい簡単に千切りができるので、楽しくてついつい作り過ぎてしまいますよ。揚げ物の付け合わせやサラダなど、簡単かつスピーディーに作れるので、忙しく調理時間があまり取れない人にもおすすめです。

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Vol.4インサイド国際共・共拠点探索する共同研究を進めています国際共・共拠点の国内共同研究の一つ、「慢性好中球性白血病の病型移行と急性転化に関与する原因遺伝子の探索プロジェクト」をご紹介します。研究代表者は、千葉大学医学部附属病院の大島渚先生です。プロジェクトの紹介文をいただきました。慢性好中球性白血病はこれまで例程度の報告にとどまる非常に稀少な血液がんです。稀少であるが故に病気の解明が進んでおらず、治療方法が確立されていません。無治療で長期間経過観察可能な方もいらっしゃいますが、半年ほどの経過で急速に病勢が悪化する症例も多く報告されています。病勢悪化の多くは類縁疾患への「病型移行」や、急性白血病への「急性転化」が原因であると考えられています。附属ヒトゲノム解析センターで、多数の症例の解析を行っています（写真は附属ヒトゲノム解析センターのスーパーコンピュータSHIROKANE）近年、本疾患では多くの症例にCSF3Rという遺伝子の変異が認められることが報告され、既存のJAK2阻害薬が効果を示す可能性が提案されました。しかし効果は限定的であり、CSF3R変異単独は病勢悪化に直接的な影響を与えず、他の遺伝子変異との組み合わせ等、別の要因が問題となることが予想されました。本共同研究では血液腫瘍内科の南谷教授、幹細胞分子医学分野の岩間教授にご尽力いただき、慢性好中球性白血病とその類縁疾患を含む血液がん12,000症例からCSF3R変異を有する93例を抽出し、かつ臨床情報が取得できた84例について、各症例の病気の初期から病勢が増悪していく過程で起こる遺伝子変異やその組み合わせ、mRNAの発現変化を経時的に調べてきました。CSF3R変異はアミノ酸T618I周囲の機能獲得型変異（53例、T618I群）と、アミノ酸700番以降のタンパクの欠損を生じる変異（31例、non-T618I群）に分けられ、T618I群に慢性好中球性白血病とその類縁疾患が17例と多く含まれることがわかりました。一方でnon-T618I群には慢性好中球性白血病とその類縁疾患は2例のみであり他29例は急性白血病に分類されました。共存する遺伝子変異について調べると、T618I群ではCEBPAやASXL1、TET2の変異が多く、non-T618I群ではRUNX1やEZH2変異が多いことがわかりました。さらに、T618I群の中でもCEBPA変異を有する症例は急性白血病を発症し、ASXL1やTET2変異が共存する症例は慢性好中球性白血病とその類縁疾患を発症しやすいことがわかりました。CSF3Rの変異タイプ1万2千例かのら血稀液少が疾ん患症の例克の服遺を伝目子指解す慢性好中球性白血病の疾患増悪因子を析による共存遺伝子変異の違いと疾患の違いに着目し、さらに経時的な遺伝子変異千葉大学医学部附属病院大島渚助教OSHIMANagisa11千葉県・印西市出身。千葉大学医学部卒。2022年より現職。趣味は旅行、映画鑑賞、ゲーム。6歳の男の子と4歳の女の子の母。好きな言葉はドラえもんの「毎日の小さな努力のつみ重ねが、歴史を作っていくんだよ」。の組み合わせの変化も観察することにより、慢性好中球性白血病の病勢増悪の原因を追求し、新規治療開発に繋げられるのではないかと考えています。CSF3R変異を有する症例の疾患と遺伝子変異の組み合わせT618I群■急性骨髄性白血病とその類縁疾患■慢性好中球性白血病とその類縁疾患non-T618I群CSF3R変異の違いと、共存する遺伝子変異の組み合わせにより疾患が異なることが分かってきました。大規模ゲノムデータベースを利用した共同研究の共同研究が始まったきっかけは、千こ葉大学の大島渚先生から慢性好中球性白血病の患者さんのゲノム解析を医科研血液腫瘍内科に依頼されたことでした。私は研究の傍ら血液分野の臨床シークエンスの普及活動を行っていますが、同時に臨床シークエンスで蓄積したデータを使って新たな知見を生み出すことが重要だと考え、様々な遺伝子異常を対象に研究を進めてきました。今回はこの疾患に多くみられるCSF3Rという遺伝子異常が2つの異なるタイプをとることに着目してその遺伝子解析を行うことを提案したところ、千葉大学の堺田恵美子教授のご理解を得て共同研究が始まりました。私が京都大学の小川誠司教授の下で収集した12,000例の血液疾患コホートの中からCSF3R変異を持つ93例を抽出し、国内外の共同研究者に臨床情報を提供してもらい、変異のタイプによって表現型が異なること、その違いがRNA-seqによって説明できることを示しました。興味深いことにCSF3Rの変異パターンの違いによって共存する遺伝子変異のプロファイルが大きく異なり、これがどのような意義を持つのかという問いに答えるべく、研究を進めています。（東京大学医科学研究所造血病態制御学分野教授南谷泰仁）｜1｜ルーマニア保健担当大統領顧問らバイオバンク・ジャパンを見学ルーマニアからの訪問団（LoretaDianaPaUN保健担当大統領顧問、GetaMEDELEANUルーマニア大使館参事官、RoxanaHAINAGIU全国看護師助産師会国際関係部長、Valentin-VeronTOMAがん国家計画策定ワーキンググループメンバー、OanaCristinaVOINEAリンチ症候群学会創立会長ら7名）が9月6日、医科研内にあるバイオバンク・ジャパン（BBJ）見学のために、来訪されました。医科研からは中西真所長、松田浩一特任教授、森崎隆幸客員教授、大学院医学系研究科から岡田随象教授が出席し、医科研とBBJについて紹介。所長室での懇談後、BBJのDNA倉庫・血清倉庫を見学されました。日本とルーマニアは今年3月、両国間の「戦略的パートナーシップの構築に関ルーマニア保健担当大統領顧問（前列中）らする共同声明」に署名し、科学技術・イノベーション分野等の協力を進める方針を決定しています。ルーマニアでは今後国家プロジェクトとして、BBJのような施設設立を目標としているとのことで、BBJの運営とセキュリティについて活発かつ詳細な質問をされていました。継続しての交流と共同シンポジウム開催の申し出もいただきました。医科研最新Topic＆ニュース｜2｜奄美病害動物研究施設改築記念シンポジウムが開催されました奄美病害動物研究施設は、鹿児島県奄美大島の地で約120年の歴史を誇り、東京大学の保有する日本最南端の国際共同利用研究拠点です。古くはフィラリア症やハブ咬症の治療法の開発等の成果をあげており、現在は奄美の気候に適した新世界ザルのコロニーを維持し、熱帯感染症の克服を目指した研究を行っています。2023年6月に奄美施設第3棟の改築工事が竣工し、霊長類を用いた蚊媒介性の感染実験が可能になりました。これを記念し、10月5-6日に「奄美施設第3棟改築記念シンポジウム」が奄美大島のアマホームPLAZAで開催されました＝写真。医科研の中西真所長、川口寧副所長のほか、大気海洋研の兵藤晋所長も講演されたシンポジウムには、100名以上の研究者が集まり、感染症、免疫領域など医科学研究、海洋研究、ハブ研究など奄美施設に関連した様々な分野の講演34題、ポスター26題が発表され、若手や学生も含めて分野横断的なディスカッションがなされました。シンポジウム前日の4日には新しくなった第3棟の内覧会や、7日には市民公開講座も行われ、地元自治体関係者や一般の方々の参加もありました。真下知士施設長から本シンポジウムの継続的な開催が述べられ、閉幕となりました。

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12すごい＆おもしろ研究最前線もっと知りたいがんゲノム研究がんの基礎研究に、生物進化の理論が応用されていることをご存知でしょうか？今号は、がんのゲノム解析の、より深い魅力に迫ります。生物進化の理論とゲノム解析を融合！がんの「進化」状態を測定し、治療方針の選択に役立つ研究を進めています進化」と聞くと、サルが類人猿になりヒトへと進化していく様子を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか？生物進化の研究とは、まさにこのような進化のプロセスを解明しようとするものです。生物の進化はゲノムに起こる変異によって引き起こされます。進化の研究は、このゲノムの変異がどのように起こり、どのように進化に寄与しているのか解明することを目指しています。私が学生時代に学んだ集団遺伝学はこの進化プロセスを理論的に解明することを目指した学問分野です。生物集団内でのゲノム変異や遺伝子の構造や変遷を数学的に解析することで、過去に生じた進化の過程や将来の進化予測が可能となります。例えば、日本人はお酒が弱くなるように進化していることがわかりましたが（Okadaetal.NatCommun2018）、これもゲノムデータと集団遺伝学の理論を組み合わせることで明らかになりました。進化の理論は、がんの発症と進行のプロセスにも適用できます。がんはゲノムの変異により引き起こされる病気として知られており、また、発病後もゲノム変異が続き、進行や薬剤耐性の獲得に寄与しています。細胞集団の中で、どのようなゲノム変異を持ったがん細胞が「進化」してきたか、集団遺伝学の理論を用いて解析することができ、私はそのプロセスの解明を目指して研究しています。現在、私たちはがんのゲノムデータに集団遺伝学の理論を適用し、腫瘍内での選択圧の違いを計測する方法を開発中です。要するに、この手法によってがんの腫瘍内での進化によって高度に悪性化したがんの存在を検出することが可能です。先述の通り、がん細胞は発病後もゲノム変異によって絶えず進化し続けています。最近の研究により、多くのがんで進化を促進する特定の変異が明らか健常細胞ゲノム変異ゲノム変異になりました。しかし、がんの進化を引き起こし悪性度を高めるすべてのゲノム変異が既知であるわけではありません。私たちの手法では、ゲノム変異の各々の効果が完全に理解されていなくても、がん腫瘍内での進化の兆候を探ることができます。この研究は基礎的な段階にあり、治療への実用化には時間がかかるかもしれませんが、将来的にはより高悪性度のがん腫瘍の存在を特定し、治療方針の決定に貢献できると期待しています。＠Plus医科研トリビア生物の進化とがんの発病・進展（進化）は、どちらもゲノムに起こる変異に駆動されており、多くの共通点があります。LaboratoryofMolecularMedicine生物の「進化」がんの「進化」生物の進化とよく似たがんの「進化」VogelsteinB.etal.Science2013より改変ゲノム変異ゲノムゲノム腺腫変異早期がん変異進行がん附属ヒトゲノム解析センター│ゲノム医科学分野高橋数冴助教TAKAHASHIKazuki大阪府生まれ。京都大学農学部出身。専門は膨大なゲノムデータを用いたインフォマ解析。4歳の一人娘の育児に孤軍奮闘中。趣味は娘の就寝後のビール。附属ヒトゲノム解析センター│ゲノム医科学分野がんの発生・悪化機構の理解、並びに治療戦略の模索のためにゲノム解析や進化シミュレーションを行っています。また、がんや炎症性疾患の早期発見のためのリキッドバイオプシー技術の開発にも力を入れています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/hgclink/section03.html医科研ものがたり｜Vol.7｜傳染病研究所と小さな池の物語医科研の前身である傳染病研究所時代紹介致します。（明治38年～昭和13年）には、小さな池がありました。当時の池の様子を「傳染病研究所案内大正10年」からご「梅林の上に一古井あり、當年の奇傑大久保彦左衛門が茶の湯に用ひたるものなりと傳ふ。滾々として湧き出づる水は地下を潜りて谷底の小池に入る。池水甚深からざれども亦甚浅からず、小艇を泛べて釣を垂る々に宣し…」。また、「東京医事新誌2126号」「伝研と私」江島真平（昭和22年傳研第9研究部に在籍）にはこんな記述があります。「梅林の尽きる所には、椎、樫の巨木が鬱蒼と茂っていてその間に池があった。この池は約300坪位の面積で、形状は北里先生の考案になるとかで血清アンプル（※）型であった。ここにも血清大量生産の理念が偲ばれる。池水の湧出際、すなわちアンプルの細口からほど遠くない所に古井戸があった」。この記述から、北里が池を作ったことが分かります。さらに「東京医事新誌70年記念別冊」「学究風雪六十年」福島伴次（勤続35年の細菌学者）の中にも池の話が出てきます。「この倶楽部の後方には化学室の煉瓦の洋館をみせ、なだらかな斜面の庭には、芝生と梅の古木や四季それぞれに咲く樹木が充満し、それらは形の良い池を取り囲んで、その花の絶える時を知らないようだった」「門から研究所の建物までの道には、その両側に姿の良い松が巧みにあしらわれ、谷間の梅林や池とも良く調和し、庭造りの名手だと言われた北里博士の趣味の深さが偲ばれた」。そして池のその後の話も綴られています。「この名園は昭和13年、公衆衛生院（現在のゆかしの杜）ができるので潰された。かつて咲き誇った老梅は池の蛙と一緒に放り出されて裏庭の片隅に雑然として配所の月を見ている」。北里により作られた庭園と池は、この時、埋められたと思われます。最後に、古井戸から湧き出た水は池に流れ込み、池から渋谷川下流である古川に注いでいたようです。傳染病研究所の小さな池は古川の水源だったことが分かりました。（近代医科学記念館本間利江）受賞者紹介高津聖志東京大学名誉教授2023年春の褒章紫綬褒章本研究所の元副所長で、本学名誉教授の高津聖志先生が2023年（令和5）年の春の褒章にて紫綬褒章を受章しました。高津先生は、体内で好酸球を活性化させる生理活性物質インターロイキン5（Interleukin5,IL-5）とその受容体を世界で初めて発見し、その作用メカニズムを解明しました。新たなアレルギー性疾患治療戦略の可能性を示し、新規医薬品創出への道を開拓されました。長年の功績が認められての受章となります。藤堂具紀教授2023年度第21回高峰記念第一三共賞第7回バイオインダストリー大賞第21回SGH特別賞附属先端医療研究センター先端がん治療分野の藤堂具紀教授が、がんのウイルス療法の開発研究において、第21回（2023年度）高峰記念第一三共賞と、第7回バイオインダストリー大賞、第21回SGH特別賞を受賞しました。世界で初めての脳腫瘍用ウイルス療法薬を開発から実用化まで一貫してアカデミア主導で実施し、製造販売承認を達成したことなどが、評価されました。河岡義裕東京大学国際高等研究所新世代感染症センター機構長2023年度文化功労者東京大学国際高等研究所新世代感染症センター機構長で、医科学研究所ウイルス感染部門の河岡義裕特任教授（国際医療研究センター国際ウイルス感染症研究センター長、ウィスコンシン大学獣医学部教授を兼任）が、2023年度の文化功労者に顕彰されました。インフルエンザウイルスを人工合成する遺伝子操作技術を世界で初めて開発し、06年にロベルト・コッホ賞を受賞。またパンデミックの制圧に向けて幅広く社会に貢献されました。附属システム疾患モデル研究センター｜細胞制御研究分野山﨑聡教授附属ヒトゲノム解析センター｜デジタル・ゲノミクス分野熊坂夏彦教授附属先端医療研究センター｜先端消化器内視鏡学分野池松弘朗教授附属ヒトゲノム解析センター｜健康医療インテリジェンス分野張耀中准教授附属アジア感染症研究拠点合田仁特任准教授基礎医科学部門｜タンパク質代謝制御分野小林妙子准教授（写真上）白衣姿でボートに乗る所員たち（写真下左）傳染病研究所平面圖。右下に北里柴三郎が作った血清アンプル型の池があることが分かります。両資料とも大正10年頃、東京大学医科学研究所近代医科学記念館所蔵※血清アンプル:血液検査で使われる注射針から血液を入れる容器新任教員紹介9月1日～11月30日付けで着任した新任教員をご紹介します。（常勤・准教授以上）PLATINUMSTREETTIMES第7号2023/12発行｜東京大学医科学研究所東京都港区白金台4-6-1https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/責任編集企画｜武川睦寛教授東京大学医科学研究所「広報・図書・情報処理委員会」委員長、井元清哉教授（支援系副所長）委員長、渋谷哲朗教授東京大学医科学研究所「広報・図書・情報処理委員会」広報誌ワーキンググループ長取材／編集｜清水麻子、坂本怜子、古川貴美アートディレクション｜細山田光宣（細山田デザイン）デザイン｜グスクマ・クリスチャン（細山田デザイン）撮影｜貝塚純一平田利之（P1）、細山田曜（P10）印刷｜株式会社テンプリント発行｜2023年12月1日※本誌へのご意見・ご感想はkoho@ims.u-tokyo.ac.jpまでお寄せください。

