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# PLATINUM STREET TIMES 05号

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ContentsP01最新がん研究・治療と進化するAIP02-03最新がん研究・治療と進化するＡＩ｜注目の研究附属ヒトゲノム解析センター│健康医療インテリジェンス分野井元清哉教授張耀中特任准教授附属先端医療研究センター│臨床ゲノム腫瘍学分野古川洋一教授附属先端医療研究センター│フロンティア外科学分野志田大教授医科研病院│放射線科赤井宏行准教授附属ヒトゲノム解析センター│医療データ情報学分野渋谷哲朗教授情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻修士課程2年山本章人さんP04-05プラチナ通り│本音Talk附属先端医療研究センター│先端がん治療分野藤堂具紀教授×タレント麻木久仁子さん話題の第３世代がん「ウイルス療法」乳がんなど、他のがんへの応用は可能？P06-07バイオバンク・ジャパンP08医科研の大学院生たち中井謙太研究室所属鄭義さんP09先生たちの本棚教えて！愛読書！医科研教員おすすめ本紹介P10医科研のすごい＆おもしろ研究最前線iPS細胞ができない“逆転の発想”から新しいがん分子標的薬を見つける附属システム疾患モデル研究センター│先進病態モデル研究分野現：医学系研究科│分子病理学分野山田泰広教授ラット多能性幹細胞から精子・卵子の元になる細胞を作製!附属幹細胞治療研究センター│再生発生学分野小林俊寛特任准教授P11インサイド国際共・共拠点皮膚がんのウイルス療法の共同研究を進めていますイベント報告感染症研究を知る公開セミナー「ラブラボ」が、3年ぶりに開催P12医科研最新Topic＆ニュース│１│「学術研究支援基盤形成生命科学4プラットフォーム」がリニューアルしました分子シグナル制御分野│武川睦寛教授│２│受賞者紹介2022年春の叙勲瑞宝中綬章清木元治東京大学名誉教授2022年第27回慶應医学賞河岡義裕特任教授2022年第16回小林がん学術賞柴田龍弘教授│３│「近未来ワクチンデザインプロジェクト」Yahoo！ネット募金にご協力ください！＠Plus医科研トリビア医科研ものがたり│Vol.５│明治時代の伝染病研究所にいた女性医師2022年12月Vol.5最新がん研究・治療と進化するAI東京大学医科学研究所の魅力を伝える特集東京大学医科学研究所ウェブサイトhttps://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/SNS（ツイッター、フェイスブック）でも発信中（東大医科研ウェブサイトトップページ一番下からGo!）人の健康を見通すAI。医療、科学の未来はAIにはどう見えているのでしょうか。近年、さまざまな分野で人工知能（AI：ArtificialIntelligence）技術が積極的に使われるようになりました。東京大学医科学研究所や医科研病院でも、AI技術はがん研究・治療の分野で解析や診断、手術などに応用され、より快適で質の高い医療が目指されています。今号は、AI技術を利用した最新がん研究・治療について、お伝えします。

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2教えて！共同研究生命科学最新がん研究・治療と進化するAI│注目の研究東京大学医科学研究所と医科研病院では、一人ひとりの患者さんのがんの原因を遺伝子レベルで探り、個々のがんの特性に合った治療に活かすために、高度なAI技術を活用した共同研究が進められています。生命科学分野に関するデータ解析が専門の井元清哉教授、張耀中特任准教授、そして主に医師の立場で臨床ゲノム腫瘍学に取り組む古川洋一教授に、お話を伺いました。附属ヒトゲノム解析センター長附属ヒトゲノム解析センター│健康医療インテリジェンス分野井元清哉教授IMOTOSeiya情報学福岡県生まれ。九州大学数学科卒。データ解析の面白さに惹かれ統計学を学ぶ。2020年から附属ヒトゲノム解析センター長。モットーは「自由な発想」。夢はデータサイエンスで健康社会を創ること。――がん研究・治療に、どんなAI技術が活用されているのでしょうか？井元私たちの研究室では、がん患者さんの全てのゲノム情報を取得し、発症の原因変異、効果的な治療法や薬、予後などに関する情報を引き出すことで、患者さんにより良い医療を還元するための研究を行っています。患者さんのがん細胞からは膨大な数の遺伝子変異（バリアント）が見つかります。年間に発表されるがんゲノムの論文数も山のようにあります。患者さんの変異と論文情報を照合させていく作業を、人間の力だけで進めるのは限界があります。ですから、AIの深層学習（DeepLearning）によって論文の情報を学習し、患者さん一人ひとりの遺伝子変異をもとに病態を正確に把握して適切な治療や投薬につなげています。――遺伝子レベルで自分に合った治療法が分かるということでしょうか。井元そうです。近年は、ロングリードシークエンサーという、一度に長くゲノム配列を解析できる新しいテクノロジーも開発され、これまで発見できなかった複雑なゲノム変異も見つかるようになってきています。張私は、そのロングリードデータを解析するための独自のUR-netという新技術の開発を担当しています。URnetというAI技術は、元々は画像解析に使われていました。セグメンテーションといって、物体が画像のどこにあるかを同定して分類するための解析に用いられていたのです。これまでのUR-netの適用先はゲノムデータではありませんでしたが、私は、このAI技術がロングリードデータ個々のがんの特性に合った治療に活かすためにロングリードシークエンサーを積極的に活用や今っま附属先端医療研究センター│ができるんですよ。と臨床ゲノム腫瘍学分野で――DNAのメチル化で医科研病院│ゲノム診療科すか？わ読井元メチル化は古川洋一教授あまり馴染みがないかかみFURUKAWAYoichiもしれませんが、DNAるがメチル化されると、取大阪府生まれ。東京大学医学部医学科卒。23年前に外科医から基礎研究者に転向、「頭の中は研究者、心は医その部分がガチガチによ師」がモットー。個別化医療・予防の実現と新たな治固まってしまって、転れ療薬の開発が夢。写されずタンパク質がうできなくなってしまうな気のなりやすさに関係するものもありまので、がんの原因になにす。これら2種類のゲノムデータからどることもあるんです。かうやって患者さんの治療にとって有用なUR-netを使えば、どうなっものを見いだしていくのか、あるいはいう領域がメチル化さっ人々の疾患予防・早期診断に役立てていれているかを知ることたくのかということを探求しています。もできて、ゲノム配列て附属ヒトゲノム解析センター│の違いではない異常も領健康医療インテリジェンス分野ロングリードは情報科学では“旬”わかってくるので、ゲき――どんどん進化していますね。ノム医療の基礎データ域張耀中井元はい、特にロングリードは、が正確に得られるよう特任准教授たの情報科学分野では“旬”です。今年の3になるわけです。ZHANGYaozhong月、雑誌Scienceから、重要な論文（＊）――健康な人でも、将の中国江蘇省生まれ。東京大学大学院情報理工学系研究が公表されました。ヒトゲノム配列（A、来なりそうながんが、科卒。技術で人の健康を深く理解し、医療技術の進歩で異T、G、Cの並び）は全てわかっているとすべて予測できそうでに貢献することが夢。好きな言葉は「君子終日乾乾し、常タベに惕若たり」。思われているかも知れませんが、実は、す。す30億塩基の中の、92%しかわかっていな古川そうですね。がに応用可能だと考えすぐに研究を始めました。なかなか上手くいきませんでしたが、ゲノム配列の特徴を深層学習の中に取り込みUR-netを改変しました。すると、今までの方法よりも正確にゲノム配列を特定することができるようになり、染色体異常などの変異を正確に見つけることに繋がりました。古川私たちは個別化医療の実現のために、がん患者さんの正常組織とがん組織の両方のゲノムを解析し、患者さんが生まれつき持っている体質としてのゲノムのバリエーション（生殖細胞系列バリアント）と、がん細胞が持っているゲノムの変化（体細胞変異）の両方について研究しています。取得された生殖細胞系列のバリアントデータと体細胞変異のデータを、どこまで患者さんに還元できるのか、という部分を中心に研究を進めています。がん細胞には、後天的に数百から数百万種類の変化（体細胞変異）が起こっています。それらの体細胞変異がすべてがんの発生や進展に関わるわけでなく、APC遺伝子やp53遺伝子などの腫瘍抑制遺伝子に変異が生じると、腫瘍が発生したり悪性化したりします。またKRAS遺伝遺伝子など、がん遺伝子の変異も腫瘍の発生・進展に関与します。一方、生殖細胞系列バリアントは元々生まれ持っている変化で、データベースには数億種類のバリアントが登録されていて、例えば皮膚や髪の毛の色、血液型、身長や体重、あるいはお酒や薬に対する反応に関係するものが含まれています。中には、糖尿病や高血圧、がんなどの病かったのです。その残り8%の領域の配列を決定しましたという論文です。Nurketal.,“Thecompletesequenceofahumangenome”,31Mar2022,Science,Vol376,Issue6588pp.44-53.https://www.science.org/doi/10.1126/science.abj6987――画期的ですね！ヒトゲノムは全部解析されていたと思っていました（笑）。井元（笑）私たち専門家もこの領域は全く分からなかったのですよ。8%というのは、かなり大きな領域です。それがわかるようになったのは、ロングリードの成果の一つです。今まで読み取れなかった領域に病気と関係するような異常があるのか、やっとわかるようになってきたのです。張ただしロングリードも完璧ではなく、オックスフォードナノポア社のシークエンサーの現在の性能では、1塩基%程度の信頼度でしか読めないという欠点があります。現在、主流となっているショートリードよりも精度が劣ります。ロングリードの精度は今後向上すると思いますが、その欠点をデータ解析でカバーすることが、一つの課題です。UR-netでは、その欠点を補うよう技術開発を進めています。あとロングリードデータをAIを用いて解析することで、DNAのメチル化も詳細に知ることAboutIMOTOLab.附属ヒトゲノム解析センター│健康医療インテリジェンス分野健康・医療に関する大規模データ、細菌叢やウイルス叢のメタゲノムデータなど、多様な健康医療のデータを疾患の予知・予防・健康の維持に用いるための方法を研究しています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/hgclink/page_00072.html「私たちが研究している」遺伝性の腫瘍の中のリ(＊)ンチ症候群という病気は、大腸がんをはじめとして様々ながんを引き起こす症候群ですが、患者さんには4種類の原因遺伝子の中に生まれつき病的なバリアントがあります。これらの遺伝子は、細胞分裂の際に起きる遺伝子のエラーを修復する機能をもっていて、リンチ症候群の患者さんは遺伝子のエラーが修復できなくてがんが発症するわけです。リンチ症候群ではない人でも、後天的にこれらの原因遺伝子の発現に関わるプロモーターと呼ばれる部分にメチル化が起こると、やはりエラーが修復できなくなり同じようにがんが発生します。ですからロングリードで、病気の詳細な機序や多様なバリエーションと変異のタイプが見つかってくるんじゃないかな、って期待しています。井元生命科学の臨床系研究者と情報系研究者が一緒にサイクルをスムーズにまわしていくことで、一人ひとりの患者さんのための新しいゲノム医療が提供できるようになると思っています。AboutFURUKAWALab.附属先端医療研究センター│臨床ゲノム腫瘍学分野医科研病院│ゲノム診療科ゲノム解析と分子機能解析によるがん化メカニズムの解明を目指した基礎研究と、新規抗がん剤の開発や個別化医療の実用化など、新たな医療の開発にチャレンジしています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/advancedclinicalresearch/section04.html

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最新がん研究・治療と進化するAI│注目の研究3手術や放射線治療、個人情報の保護…患者さんの最善の利益のために、AIは活用されています「ロボット支援直腸がん手術」（daVinci）手術や放射線治療を快適に受けるためにも、AI技術は活用されています。患者さんの最善の利益を追求する実践や研究を紹介します。「ロボット支援直腸がん手術」（daVinci）で、直腸周囲の神経を精密に温存附属先端医療研究センター│フロンティア外科学分野医科研病院│外科志田大教授SHIDADai兵庫生まれ。東京大学卒。2020年9月に着任。「医科研外科チーム」一同、力を合わせて成長している真っ最中。手術・入院・外来診療、かかわるすべての人々に感謝！大腸がん（直腸がんと結腸がん）に対する手術方法には、100年来行われてきた「開腹手術」、この20年間に広まった「腹腔鏡手術」、そして認定された施設でのみ保険診療として行える「ロボット支援手術」の3種類があります。「ロボット支援手術」とは、ロボット自身が勝手に手術するわけではなく、手術支援ロボットdaVinciを外科医が操って行う手術のことです。daVinciは4本のアーム（腕）があり、それらに装着した手術器具の先端を指のように自由に動かすことができます。また、高画質で立体的な3Dハイビジョンで術野を拡大しながら手術を行うので、狭い骨盤内でも正確で繊細な動きが可能になり、直腸周囲の排尿や性機能に関わる神経をより精密に温存できます。こうしたことから、ロボット手術は現時点でのベストな手術方法だと考えています。侵襲が少なく術後の早期回復が期待できるこのロボット手術は、専門的な技術や高度な治療を支える多職種連携が必要なため、対応できる医療施設は多くありません。当院は、厚生労働省からロボット直腸がん手術の施設認定を受け、保険診療としてロボット手術を行っています。ロボット手術以外にもがん治療は進歩しています。われわれ東大医科研外科チームは、がんになっても患者さんが前向きに充実した毎日を送っていただけるように、チーム一同取り組んでいますので、何かありましたら遠慮なくご相談いただければ幸いです。AboutDepartmentofSurgery,IMSUTHospital附属先端医療研究センター│フロンティア外科学分野医科研病院│外科大腸がん・胃がんに対して外科手術で治療しつつ、その経験に基づいて最適な治療方法を探求しています。本邦や世界各国のガイドラインに引用されるような臨床研究を行うことを目指しています。https://www.h.ims.u-tokyo.ac.jp/gairai/depts-06.html「特化型AI」を用いて、短時間で綺麗な放射線画像が撮影できるように医科研病院│放射線科赤井宏行准教授AKAIHiroyuki大阪府・岸和田市生まれ。東京大学医学部卒。学生時代は野球部に所属。専門は画像診断（主に腹部）。趣味は音楽鑑賞。一般的にAIと言われると、機械自身がまるで人であるかのように様々な判断をする「汎用AI」を想像されるかと思いますが、放射線科の分野では特定のタスクのみをこなす「特化型AI」が徐々に実用化されつつある状況です。特に人工知能の一分野でLearningは画像情報処理に強く、放射線科は画像を扱う部門ですので、当Learningを用いた特化型AIの研究を行っています。既に実用化が進んできているものとして、CTやMRIなどといった医療画像の画質を向上するAIが挙げられます。AIによってノイズの少ないより綺麗な画像が得られるわけですが、CTであれば同じ画質の画像を得るために必要なX線量（要は被爆量）を減らすことができますし、同様にMRIであればより短い撮影時間で従来と同様の画像が得られます。その他の方向性としては、画像から各、画像の中でど、指摘された異常が、更にはその画像の患者さんの予後を推測するようなAIなどがしきりに研究されています。全身のCT検査を受けるだけで、例えば「肝臓に肝細胞癌という病気があり、また心臓・腎臓の機能も多少悪そうです。あなたの平均的な余命は2年4か月です」などと機械が自動的に判定を出す未来もそう遠くはないかもしれません。AboutDepartmentofRadiology,IMSUTHospitalAI（主にDeepLearning）医科研病院│放射線科遺伝子病名治療法予後などを予測将来的にはAIが医療画像を用いて患者さんの様々な情報を予測するようになります。医科研附属病院において画像診断や放射線治療の診療を行うとともに、画像技術を用いた臨床研究や分子イメージングの手法を用いた基礎研究に取り組んでいます。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/radiology/ゲノム情報のプライバシーを、どう守る？個人のゲノム情報を用いて一人ひとりに合った医療を提供する「個別化医療」は、医療における希望のひとつです。病気の予防・診断・治療がオーダーメイドで受けられるようになれば、患者さんが選択できる附属ヒトゲノム解析センター│医療データ情報学分野渋谷哲朗教授SHIBUYATetsuo神戸市生まれ・吹田市育ち、東京大学理学部出身。専門はバイオインフォマティクスアルゴリズム。乱読派ながら、尊敬する作家はジェイムズ・P・ホーガンと司馬遼太郎。医療の可能性も大きく広がります。この個別化医療の実現に向けて、第一に、ゲノム情報と病気との関連を明らかにする必要がありますが、そのためには、数多くの病院から医療データ・個人情報を集め、解析することが必須です。その際、大研究が行われますが、ここには大きな懸念が残されています。それが、「ゲノム情報のプライバシー」です。ゲノム情報は「究極の個人情報」とも言われており、提供への不安を感じる人も多いと思います。そこで私たちは、修士課程2年の山本章人さんを中心に、より安全・安心な医療の実現を目指し、ゲノム情報の活用におけるプライバシー保護の研究に取り組んでいます。現在は主に、GWASなどの大規模なゲノム統計解析における個人情報保護手法の開発を行っています。GWASでは、ゲノム配列の個人差を利用することで疾患に関連する遺伝子を探索できますが、そこで得られる統計解析情報から個人情報が漏れてしまうリスクが指摘されています。そのため、これらの統計解析情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻修士課程2年山本章人さんYAMAMOTOAkito兵庫県生まれ。小学生からの中日ドラゴンズファン。TOMOO、ジャルジャル、東京タワーが好き。ヒトゲノム情報医療データプライバシーを守りつつAI研究・個別化医療までゲノム情報・医療データを保護した安心できる個別化医療の実現が目標です。攻撃を、個人のプライバシーを保護しながら、素早く正確に行えるようにすることは、個別化医療の進歩に欠かせません。今後は、複数の病院・医療機関の連携や、ゲノム情報以外のさまざまな医療データとの統合も見据え、医療ビッグデー研究を推進するための方法を探究していく予定です。また、適切なプライバシー保証レベルを策定することも重要であり、将来的には、法整備等も含めて個別化医療が一般に普及するための手助けができればと考えています。渋谷研究室にあった、珍しい柄のルービックキューブです。AboutSHIBUYALab.附属ヒトゲノム解析センター│医療データ情報学分野臨床シークエンスなど個人ゲノム医療時代の医科学研究を加速することをめざし、ビッグデータ技術・人工知能技術・プライバシー保護技術などの医療データ情報学技術の開発研究を行っています。https://shibuyalab.hgc.jp/index-j.html

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4プラチナ通り│本音Talk話題の第3世代がん「ウイルス療法」乳がんなど、他のがんへの応用は可能？がんと診断されたとき、私たちはどのような治療法を選ぶでしょうか？医師から示される選択肢には放射線、化学療法（抗がん剤）、手術などがありますが、そこにウイルス療法という新しい選択肢が加わると――？ウイルス療法の第一人者、脳外科医で東京大学医科学研究所附属先端医療研究センター先端がん治療分野の藤堂具紀教授と、タレントの麻木久仁子さんが、語り合います。藤堂今日のテーマはがん「ウイルス療法（oncolyticvirustherapy）」（P.5右下コラム）ということで、おつきあいいただきありがとうございます。麻木こちらこそ、光栄です。藤堂麻木さんはウイルス療法って、お聞きになったことはありますか？麻木いえ、初耳です。藤堂ウイルス療法は、本来は敵であるウイルスを味方にして、いわば家畜のように飼いならしてがんを治療する方法で、昨年から悪性脳腫瘍の患者さんを対象にがんの薬として販売され、保険適応にもなっています。ウイルスがもつ病原性をなくすために、ウイルスの遺伝子組換えを行って、正常細胞では全く増えず、がん細胞だけで増えるウイルスを人工的に作って、薬にするんです。麻木ええ？そんなことができるんですか？すみません、小学生みたいな反応で（笑）。藤堂いえいえ、実はもともと、がん細胞は、ウイルスに弱いんです。このことはかなり昔から知られていて、例えばがんを持った方がウイルスの病気にかかると、その病気から回復した場合、がんも治っちゃったっていうことが結構昔から観察されていたんです。1990年代になって、遺伝子組換え技術を使うとウイルスの作用を人為的に制御できることがわかったので飛躍的にウイルス療法の開発が進んだんです。麻木毒をもって毒を制する感じの治療法でしょうか？藤堂そうです、そうです。麻木がんの治療というと、手術以藤堂具紀TODOTomoki外は、放射線治療、抗がん剤というイメージです。藤堂これらは言ってみれば、“がん細胞みな殺し作戦”ですよね。発がん「性のあるものを逆に利用しているんです。ウイルス療法も同じではありますが、ウイルス療法は正常組織を傷つけないという特徴があります。麻木世界が注目している治療法なんですか？藤堂はい、放射線治療、悪抗がん剤に並ぶ次の治療の選択肢になることは、ほぼ確実性視されています。実はその中で最も技術が進んでいるのは脳日本で、ここ医科研なんです。自分で言うのもなんですけど腫（笑）。麻木それは、すごいで瘍す。ウイルスってあまたの種類があるじゃないですか。ど以のウイルスを使うかは、どうやって発見するのですか？外藤堂我々が使ってるのは単純ヘルペスウイルス1型にというウイルスで、人と共存もして普段はおとなしく、大した悪さをしないんですけど、適稀に脳炎を起こすことがあり、実は強い。出合った細胞に見用境なくくっつくという特徴もあります。そういう意味で、可他のウイルスに比べて、がんの治療に有利な特徴をたくさ能ん持っています。麻木悪性脳腫瘍だけじでゃなく、どんながんにも使えるっていうことなんですか？す藤堂おっしゃる通りです。ですから他のがんにも適用を広げていけるポテンシャルを持つウイルスなんです。、、！と」バンがん細胞を破壊する麻木どうやってがん細胞を破壊するのか、気になります。藤堂がん細胞に感染すると、そこでウイルスが増えて、がん細胞をバン！と破って一斉に外に飛び出す感じで、ウイルスががん細胞を物理的に破壊していくんです。破壊されたがんは、穴だらけになってしまう。麻木そのバン！っていうふうに、がん細胞から出たウイルスは、どこに行くんですか？藤堂また周りのがん細胞に行ってそこでまた増えて、バン、バン、バン！と破壊します。麻木バン、バン、バン！ってがん細胞をやっつけた後は？1960年、名古屋生まれ。東京大学医学部卒。専門は、悪性脳腫瘍の手術、脳神経腫瘍学、ウイルス療法、遺伝子治療。95年に米国ジョージタウン大学脳神経外科にて遺伝子組換えHSV－1を用いたウイルス療法の研究をスタート。ハーバード大学助教授を経て03年より東大医学部脳神経外科講師。11年より現職。趣味は映画鑑賞、好きな言葉は「成せば成る」。正常組織を傷つけん細胞だけを攻撃。麻木久仁子さん藤堂どんどん無限に増えていって、極端なこと言うと、一つのウイルスが一つのがん細胞に感染すれば、もう全てのがんがなくなっちゃう。理屈的にはそうなんですけど、実際には免疫があるのでそうはいかないんです。麻木免疫ですか？藤堂人間の免疫の力というのは、すごいんです。ウイルスが一気に増え始めると、免疫が増えたウイルスをワッと押さえ込むんです。ある時点で免疫が勝って、ウイルスを全て排除します。麻木でもがん細胞をやっつける前に免疫が効きすぎちゃ困りますよね。藤堂そうなんです。ウイルス療法でがん細胞が死滅していく様子タレント麻木どうやってバランスを？藤堂ウイルスはがん細胞を破壊しながらどんどん増えますが、一定のところまで増えると免疫に抑え込まれます。なので、それを何回も繰り返すことが、重要になってきます。麻木命が尽きるまでがんと共存しながら、でも命を奪われないように継続していくことができるのですね？藤堂そうですね。可能な限り繰り返し投与します。一番大事なことをこれからお話します。実はウイルスが、がん細胞で増えていく過程で、がん細胞に対する免疫ができるんです。ウイルスがワッと増えると、免疫が必死になって抑え込もうとするんですね、その際には、身体の免疫の仕組みが働いて、ウイルスが感染したがん細胞ごとウウイルスを投与・感染ウイルスの複製がん細胞の死滅・縮小ウイルス療法は、がん細胞だけを攻撃し、正常組織を傷つけません。医科研病院脳腫瘍外科ウェブサイトよりhttps://www.ims.u-tokyo.ac.jp/glioma/treatment/virus.htmlず、が対

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5談麻木えー！藤堂これはでも、あくまでも臨床試験の中での話です。小さいスプーンで健康な食生活を麻木お話を聞いて、悪性脳腫瘍だけでなく、様々な部位のがんにも開発を藤堂教授と、麻木さん。健康社会進めてほしいと思いました。への関心は、共通しています藤堂ありがとうございます。麻木＝1号館前にて。さんは乳がんを経験されたとお聞きしましたが、実は乳がんは非常に良い対象です。手術をする前にウイルスを打ってからがんを取った方が、格段に再発のリスクは下がるんですよ、それは免疫ができるからです。動物実験の結果ですが。麻木ぜひ乳がんにも適応してほしいです。藤堂一方で、ウイルスを投与すればみるみるがんが治るっていう薬ではあASAGIKunikoりません。ウイルス療法薬が効く効かないはワクチンが効きやすい体質か否かにもよりますし、先ほどお伝えしたように、ウイルス療法薬は投与すると「すぐにウイルスが増えてがんウを破壊しはじめますが、いず再れ身体から排除されます。がイんに対するワクチン効果はそル発のあと遅れて現れますので、のその効果が出るまでの時間とス体力も必要です。いずれにせ原よ普段から基礎体力をつけてがおいたほうがいいことは確か叩因です。麻木さんは薬膳生活で健康な暮らしをしていらっしいとゃると、ブログで読みました。附属先端医療研究センター│先端がん治療分野麻木先生にこんなこと医科研病院│脳腫瘍外科てなを言うのは釈迦に説法な感じく藤堂具紀がしますが（笑）、東洋医学的るな暮らしをしています。基礎教授れ体力は落とさないように、毎が日の快食、快眠、快便、適度るな運動、そしてストレスの高んイルスを排除するんです。すると免疫ががんに対する免疫ができるのいことをやめて、楽しくニコウイルスだけではなく、がん細胞を「非で、今度は免疫が他の箇所のなニコ過ごすことが大事で、そ幹自己」として認識するようになる。つまがんを叩いてくれる。うするといざ病気になっても、りウイルス療法というのは、単にウイル麻木転移したがんも？んなんとか頑張れると思うんで細スが増えてがんを攻撃するだけじゃなく藤堂そうですね。あと、す。てて、極めて効率の良い「がんワクチン」がん幹細胞っていうがんの源藤堂私も患者さんに、胞なんです。となっている細胞があるので免疫力を下げないような、つ！麻木自分の身体の免疫反応として、すが、これも効率よく叩いてもまり風邪をひきやすくなるよきちんとがん細胞を異物と認識して排除くれるんですね。がん幹細胞うなことを避けた生活をして」できるようになるということですね。は、言ってみれば女王蜂みたくださいと言っています。私藤堂はい、そうです。いなもんで一つの細胞から、自身は早食いですし運動不足麻木それはすごい！がんを丸ごと作り出すことがですし体重は落ちないしスト藤堂だから、大体4週間以内にはできる細胞です。放射線治療や抗がん剤レスだらけですが…。ウイルスはもう排除されてなくなっちゃが効かないので再発や転移をきたす要因麻木ご研究でのストレスは本望なうんです。でもその後は免疫ががん細胞となるわけですが、ウイルス療法は、がんでしょうけれど。を攻撃し続けます。極端なこと言うと、ん幹細胞も普通のがん細胞も区別なく…。藤堂新しい治療法なので、なんと仮にがんが身体の複数箇所にあったとし麻木再発の原因となるがん幹細胞かここまでやってきましたが苦労も多いても、1か所にさえウイルスを打てば、もウイルスが叩いてくれるなんて！んです。基礎研究での発見から実用化ま藤堂はい。血液がん以外の固形がでが臨床開発の“死の谷”と言われます。んは、すべて叩いてくれるんです。悪性脳腫瘍で実用化されましたので本来麻木ちなみに今、脳腫瘍にこの薬“死の谷”を越えたはずなのですが、まだを使うと、使わない場合と比べて、治療効果は？藤堂承認されるもととなった臨床がん「ウイルス療法」とは試験では、再発悪性脳腫瘍の患者さんだウイルス療法では、遺伝子工学技術を用けを対象にした試験ですが、あと1年生いてウイルスゲノムを「設計」して、がんきるという確率は、大体15%ぐらいと言細胞ではよく増えても正常細胞では全く増えないウイルスを人工的に造って臨床に応われていたものが、84%になったんです用します。ね。副反応も、熱が上がるなど、放射線がん細胞だけで増えるように工夫されたや抗がん剤に比べたら比較的軽いもので遺伝子組換えウイルスは、がん細胞に感染した。するとすぐに増殖を開始し、その過程で感悪性脳腫瘍向けのがんウイルス治療薬「デリタクト注」＝販売元：第一三共株式会社新刊本です！麻木久仁子さん『おひとりさま薬膳～還暦からのごきげん食卓スタイル～』光文社1962年、東京生まれ。テレビ、ラジオ番組で司会者、コメンテーターとして活躍する他、知性派タレントとして各クイズ番組を中心にバラエティ番組に出演。2010年に脳梗塞、2012年に初期の乳がんが見つかったことから、薬膳などの食事法や温活健康法に興味を持つ。国際薬膳師などの資格を取得。麻木久仁子オフィシャルYouTube「麻木のごきげん♡ひとりごはん」麻木さんは、考案した薬膳レシピなどをYouTubeでも発信されています。撮影から編集まで、ご自身でなされているそうです。https://www.youtube.com/channel/UC4vz5fhNzOBLCnG2yScb0fQ?app=desktopまだ谷間から抜けていない（笑）。麻木先生！健康法で最近、流行しているのは、小さいスプーンです。脳外科の先生は手術があるので、ゆっくり食事は難しいかもしれませんが、合間に時間があれば、ぜひ試してみてください！パフェみたいなスプーンで、ゆっくり食べるんです。冷たいもの、熱すぎるものも避けて、信号（赤青黄色）の3色と白黒の2色を足した5色の食材をバランスよく食べます。例えば白米ばっかりを食べてるな、白いご飯を減らそう、黒いものがないな、シイタケとかわかめとか食べよう、とかしていると、簡単に胃腸が整いストレスが軽減します。藤堂ありがとうございます。試してみる価値がありそうですね。麻木はい！健康管理には気をつけてくださいね。今後のウイルス療法の発展に期待しています。プレスリリース「世界初の脳腫瘍ウイルス療法が承認～東大発のアカデミア主導創薬で新しいがん治療モダリティ実用化～」https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00097.html染したがん細胞を死滅させます。増殖したウイルスはさらに周囲に散らばって再びがん細胞に感染し、ウイルス増殖、細胞死、感染を繰り返してがん細胞を次々に破壊していきます。一方、正常細胞に感染した遺伝子組換えウイルスは増殖できないような仕組みを備えているため、正常組織は傷つきません。

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6バイオバンク・ジャパン（BioBankJapan）患者さんから提供いただいたDNA、血清・血漿・組織などが、厳しいセキュリティのもとで管理され、医学の発展に役立てられています。写真は－150℃に維持された、血清・血漿の保存庫です。

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8リアルな日常医科研では現在、65人の留学生（修士課程・博士課程）が、各々の夢を目指して学びを深めています。今号は、多数の遺伝要因を持つ複雑疾患に関する研究に取り組む、中国からの留学生、鄭義さん（博士課程３年）を紹介します。ゲノムの研究から、差別のない世界へ！私は中国出身ですが、大学時代にアメリカへの交換留学を経験し、中国と先進国の間には多くの分野で大きな格差があることを実感し、留学を思い立ちました。日本への留学を決めたのは、幼少期に日本のアニメ作品から多大な影響を受けたこと、また中国と文化的に共通点が多く、アジアでも数少ない先進国であるなどの魅力を感じたためです。修士課程は京都大学で分子生物学の研究対象や実験方法の基礎を習得することができました。一方で、近年は次世代シークエンシングや遺伝子編集などの新しい技術によって、生物学研究のパラダイムシフトが推し進められていることを感じていました。そこで、今後のライフサイエンス研究の需要に対応するため、プログラミングや数理のスキルを高めたいと考え、博士課程は東大医科研の中井謙太研究室に進学しました。中井研はあらゆる背景をもつ人々が互いに学び合うことができ、自由で多様性をもつ環境を提供してくれていて、自分にぴったりです。現在の研究テーマは、複雑疾患です。メンデル遺伝病のように1つまたは少数の遺伝子が疾患を引き起こすのとは対照的に、複雑疾患は、多数の遺伝要因が、発症リスクに影響を与えていることが特徴です。これらの遺伝要因のうち、個人間の一つの塩基が変異した差異、一塩基多型（SNP）がよく解析されています。SNPはヒトゲノム上に多く存在し、したがって人間の外見や性格の多様性に寄与しているのです。ご想像の通り、これAboutNAKAILab.附属ヒトゲノム解析センター│機能解析イン・シリコ分野中井謙太研究室イン・シリコとは、シリコンチップ内、つまりコンピュータを使って、という意味です。ゲノムの塩基配列やタンパク質の立体構造データ等のコンピュータ解析によって、ゲノム情報や遺伝子産物の機能解析を行うバイオインフォマティクスの研究室です。https://www.at.hgc.jp/fais医科研に献血車が来た時に、献血をしてマスコットをもらいました。医科研の大学院生たちらのSNPを持つ個体は歴史の中で自然淘汰されなかったため、個々のSNPが寄与する疾患リスクは非常に弱いことが多く、疾患リスクをもたらすこれらのSNPを捉えることは容易ではありません。しかし医科研には、複雑疾患を研究する上で、バイオバンク・ジャパン（BioBankJapan、P.6-7参照）というユニークな強みがあります。日本全国20万人以上の患者さんの生体試料や遺伝情報が保存されており、貴重な研究資源となっています。BBJのリソースから、より多くの医学的知識を導き出すために、統計的手法やデータマイニングの研究に取り組んでいます。将来、私の研究が世界の人々の役に立つことを期待しています。最近のお気に入りの2冊の本。生命を数理的に考えたいと思っています。附属ヒトゲノム解析センター機能解析イン・シリコ分野中井謙太研究室所属鄭義さん（28歳）YiZHENGコーディングする時に頭を冷やしています。ラボで人気の中国のおやつ、豆腐干。鄭義さんのある1日8:30アラームとの攻防9:30電車で人生を考える10:00コーヒーとセミナー12:30ランチミーティング13:30コード（バグ※！？）作り15:45エラー修復18:15スナックか夕食21:00電車で読書22:00家族とビデオ通話24:30夢の世界（※）プログラムの誤りや欠陥中国、アメリカ、韓国、インドなど、14か国の学生計65人が学んでいます医科研で学ぶ大学院生は、2022年度現在、206人です。そのうち留学生は65人で、約3分の1を占めています。14か国の学生が学んでおり、中でも中国が一番多く、45人となっています。アメリカ（3人）、韓国（3人）、インド（2人）、インドネシア（2人）と続いています（右グラフ参照）。専攻は様々で、遺伝子解析やデータサイエンス、がんや難治性疾患、感染症研究など多様な分野にわたり学んでいます。中国浙江省出身、来日6年目。最近の趣味は「ポッドキャストながら散歩」。好きな言葉は「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではない」インクルーシブな世界に貢献したい留学生たちの鄭さんの研究は実験室で行うものではなく、主にパソコンでの解析作業です。マレーシア：1台湾：1ペルー：1スペイン：2オランダ：1オーストリア：1韓国：3エジプト：1ネパール：1オーストラリア：1インドネシア：2インド：2アメリカ：3中国：45計65（人）※2022年度現在集団ゲノム情報で複雑疾患を解き詳しくは、大学院パンフレット2020https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/content/000002423.pdf所属教員一覧https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/education/supervisor/医科研で研究・教育を受けることができる大学院は、8つの研究科です。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/admission/link_dep/index.html医科研で大学院生活を送るためには医科学研究所は独自の大学院組織を持たず、各分野の教員が、東京大学の様々な大学院研究科の協力教員として大学院教育を担当しています。大学院生として希望する教員の研究指導を受けるためには、その教員が所属する大学院・専攻を受験し入学する必要があります。詳細は大学院進学説明会で知ることができます。

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教えて！愛読書！先生たちの本棚医科研教員おすすめ本紹介先生方って、普段どんな本を読んでるんだろう？そんな素朴な疑問から、今号では本紹介のコーナーを設けました。大学教授と言えば、難解な学術書や専門書、データとにらめっこしているイメージがありますが、そんな先生方の心の片隅に眠っている一冊とは──？今回は6人の先生たちの本棚を覗いてみたいと思います。9幹細胞分子医学分野岩間厚志教授公共政策研究分野武藤香織教授鎌倉をめぐる二つの物語支配的言説に苦しむ人々に思いを馳せる本『子午線の祀り』木下順二（岩波文庫）ずは木下順二の戯曲『子午線の祀り』。平家のま大将、平知盛を中心に平家の滅亡を描き、源氏は義経が対峙する。群読という独特な語りが随所に取り入れられた物語です。新潟の学生時代に宇野重吉演出の公演をテレビで観て感動。昨年、野村萬斎による再演に気づくもコロナ禍で観劇を断念し本を購入。1年の積読のあと、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に感化され、コロナ禍で初の国際学会（エジンバラ）に向かう機中で読了。平家滅亡を天（宇宙）という壮大な視座を組み入れて描くことにより、人間を超えて働く力の存在に気づかされます。2冊目はその直前に読んだ保坂和志『季節の記憶』（中公文庫）。鎌倉稲村ガ崎に暮らす父と子、近所の兄妹家族の何気ない交流の日々を記した小説。大した事もなくただ流れる日々。でも穏やかな時の流れを感じ、心が落ち着く物語です。『メディアとサバルタニティ東日本大震災における言説的弱者と〈あわい〉』坂田邦子（明石書店）学が提唱するD&（I多様性と包摂）の達成は容本易ではないなあ。そんなことを考えていた今春、学際情報学府で縁を得た元大学院生から恵送頂いた本。著者は「サバルタン（従属的社会集団）は語ることができない」（スピヴァク）という影響力のある論説に対抗し、メディアが作った被災者・被災地像とその影響に苦しんだ人々の声に耳を傾けた。当事者と非当事者の壁、専門家と非専門家の壁を超える対話デザインによって、歴史を編み上げた記録と葛藤が綴られている。多くの理系研究者にとって、マスメディアは取材やプレスリリースを通じて研究成果を広めるための「道具」であろう。しかし、狙い通りに社会に波及効果をもたらすとき、それは誰の声を封じ、新たな苦しみを与えることになるのかを一度は想像する時間を持ってほしい。生命倫理研究分野神里彩子准教授システムウイルス学分野佐藤佳教授暗黒小説の旗手が織りなす、心に沁み入る人と犬との物語映画『地獄の黙示録』の原作とされる小説『ソウルメイト』馳星周（集英社文庫）友が「この人、本読みながら号泣してたのよ」犬と旦那さんを見上げながら微笑んだのがきっかけで出会った本です。心に傷を負った人と犬をめぐる7物語を収めた短編集-家族と上手くいかない中年男性とチワワ／男の子と母親の再婚相手が連れてきたボルゾイ／東日本大震災で母を亡くした息子と飼い主を亡くした柴犬／虐待により心を閉ざすコーギーと心を開かせようとする里親／犬恐怖症の女性と優しいシェパード／離婚により離れて暮らす父子とジャックラッセルテリア／死にゆくバーニーズマウンテンドッグと寄り添う夫婦。犬を飼ったことのある人であれば、読みながら自分と愛犬とが過ごした時間へタイムスリップし、当時の気持ちや犬との思い出が蘇ります。最後の物語には、私も号泣。電車のなかで読まないでくださいね（笑）。『HeartofDarkness』JosephConrad（OxfordWorld’sClassics）『闇の奥』ジョゼフ・コンラッド、黒原敏行訳（光文社古典新訳文庫）『羊をめぐる冒険』上下巻村上春樹（講談社文庫）上春樹の『羊をめぐる冒険』は、コッポラの村映画『地獄の黙示録』を下敷きにしたと言われていますが、その『地獄の黙示録』の原作とされるのが、ジョセフ・コンラッドの小説『闇の奥』です。『闇の奥』は、ある船乗りがコンゴ川を辿ってアフリカ奥地へ進んでいく…というストーリーですが、背景となる19世紀後半という時代は、ちょうどエイズウイルスがアフリカ僻地からレオポルドヴィル（現在のコンゴ民主共和国の首都キンシャサ。エイズウイルスのアウトブレイクの発端になったと言われている都市）に持ち込まれたと考えられている時期と重複しているのですよね。趣味の読書と研究分野がオーバーラップするところがあり、もしかしたら作中のクルツ大佐（つまり、『羊をめぐる冒険』のが最初のエイズ患者だったんじゃないか、などと妄想もしながら読んだ1冊です。癌防御シグナル分野西山敦哉准教授アジア感染症研究拠点林光江特任教授全ての事象は必然である？タマネギの皮を剥ききろう「戦う社会学者」による、たおやかな言葉『重力とは何か』大栗博司（幻冬舎新書）書は、物理学者である著者が重力にまつわる本7つの不思議について、そしてその問題が様々な研究者によってどのように解き明かされてきたのかということを分かりやすく？説明するものです。内容そのものも大変興味深くオススメなのですが、重力の強さなど偶然決まったとしか思えない事象についても理論の必然として説明しようとする物理学者達の研究に対する姿勢がとても印象に残りました。私も生物研究をしていて、本当に美しい仕組みで、様々な生命現象が制御されていることを実感することがよくあるのですが、そこで終わらせず、本書の著者の言葉を借りるのであれば、タマネギの皮を剥ききってその芯を説明する法則を見出す、そのような姿勢でこれからも研究を進めていきたいものです。『ひとりの午後に』上野千鶴子（文春文庫）野千鶴子著『ひとりの午後に』（文春文庫）。上2019年東京大学入学式の祝辞で東大内のジェンダーギャップを明らかにし女子学生にエールを送った、強い女性の代表と目される上野先生によるエッセイ集です。社会の不条理に戦いを挑む「公的な」印象とは異なり、この本の中では、繊細でみずみずしい心の動きが美しい日本語で綴られています。親への複雑な思い、爽快な趣味、思い出のお菓子、好きな音楽や心に残る風景、人やペットに対する深い愛情、老いに向かう姿勢など、読み進めるうちに、そのあたたかい人柄を感じることができるでしょう。社会学者として多くの人に出会い、観察し、研究を続ける中で培われた強さと優しさに裏打ちされた、たおやかな言葉の数々に、上野先生に対するイメージの幅がぐっと広がります。

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10医科研のすごい&おもしろ研究最前線もっと知りたい！プレスリリース教室メディアから注目を集めた2つの研究を紹介します附属システム疾患モデル研究センター│先進病態モデル研究分野現：医学系研究科│分子病理学分野山田泰広教授YAMADAYasuhiro今号は、プレスリリースの公表と同時に各新聞やテレビ、ネットに紹介された２つの研究をご紹介します。“逆転の発想”から導かれた帰結とは―。岐阜県岐阜市生まれ。岐阜大学医学部出身。2022年11月より医学系研究科分子病理学分野教授。専門はリプログラミング技術による細胞の運命制御。美しい建物や空間を見るのが好き。様細胞樹立の成功が報告されてきましたが、がん細胞からiPS細胞を作った研究成果はほとんどありませんでした。その原因として、がん細胞からiPS細胞ができないことが挙げられます。しかし、その分子メカニズムについては分かっていませんでした。また、がん細胞は遺伝子の傷により細胞新内シグナル経路が活性化したし結果生じると考えられています。いがん細胞で活性化した細胞が内シグナル経路を標的にしたん治療法（分子標的療法）は、がん細胞を選択的に殺すことが分出来ることから、効果的なが子ん治療法の一つであると考えられています。しかしながら、標標的となるシグナル経路はが的んの種類ごとに異なり、多くのがんにおいて分子標的薬は薬同定されていません。そのたをめ、それぞれのがんで治療標的となるシグナル経路を同定見する方法の開発が望まれていつました。け私たちは、まず、がん細胞細胞ができないメカニズムの解明を目指しました。その結果、がんの原因となる遺伝子の働きを止めればがんiPS細胞へと変化できることが分る細胞をかりました。さらに得られた知見をもとに、それぞれのがんの原因となる細胞内シグナル経路、ならびにその経路を阻害する分子標的薬を同定するスクリーニンiPS細胞ができない〝逆転の発想グ方法を開発しました。実際に、開発したスクリーニング方法により、手術以外に有効な治療法が見つかっていない難治性がんの一つである明細胞肉腫では、mTORシグナル経路が活性化していることを見つけ、mTOR阻害剤が明細胞肉腫がん細胞の増殖を強く抑制することを見出しました。がん細胞からiPS細胞ができない分子メカニズムを明らかにしただけでなく、その知見をもとに開発した薬剤スクリーニング方法が、がん細胞の治療標的を同定する方法として有効であることを示しました。いまだに多くのがんで効果的な分子標的薬が同定されていません。本研究で開発したiPS細胞技術を応用し〞からiPS細胞化を指標として、がんの分子標的薬を見つけることができます。たスクリーニング方法は、がんにおける分子標的薬の同定や新規治療戦略の開発に貢献できる可能性があります。以上のように本研究は、がん細胞からiPS細胞ができないという、いわば“逆転の発想”の積み重ねにより、ユニークな成果を得たケースとなりました。AboutYAMADALab.附属システム疾患モデル研究センター│先進病態モデル研究分野現：医学系研究科│分子病理学分野先進的な遺伝子改変マウスを作製し、その病理組織を解析することで、生体組織の再生、老化、がん化のメカニズム解明とその臨床応用を目指しています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/yamada_lab/home/2022年４月27日プレスリリースがん細胞からiPS細胞が樹立できない分子メカニズムを解明～新しいがん分子標的薬の開発に道～https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00167.html体のあらゆる細胞になれる多能性幹細胞（ES細胞やiPS細胞）から精子・卵子といった生殖細胞を作ることができれば、効率的な産業動物の繁殖や、絶滅危惧種の保存・復元、生殖細胞を原因とする病気の解明やその治療法・薬の開発など、様々な応用に繋がると期待されています。私たちは最近になって世界で初めて、ラット（クマネズミ）の多能性幹細胞から試験管内で精子・卵子の元になる始原生殖細胞と呼ばれる細胞を作ることに成功しました。私たちはまず、ラットの受精卵がお母さんラットのお腹の中で育っていく過程において、生殖細胞がいつどの時期に作られ、どのように成長していくかを、生殖細胞が光る特殊なラットを注意深く観察しました。次にその生殖細胞の発生に必要な栄養や環境を試験管内で丁寧に再現することで、ラットのES細胞から効率的に始原生殖細胞を作り出すことので論文は米国雑誌Scienceに掲載されました。https://www.science.org/doi/10.1126/science.abl4412きる独自の培養系を開発することに成功しました。試験管内で作られた始原生殖細胞は精子の作れないラットの精巣に移植してあげると、約2カ月後には正常な精子になることが分かりました。またその精子を顕微鏡下で一個ずつラットの卵子の中に注入し授精させ、お母さんラットのお腹に移植すると、健康な産仔に育つことが明らかになりました。このように個体の誕生に繋がる機能的な始原生殖細胞を作ることができたのはマウス（ハツカネズミ）に次いで2例目になります。マウスとラットは分類学上同じ齧歯類に属していますが、生理学的な特徴はラットの方がマウスよりもヒトに近いとされています。一方でラット細胞の培養法開発において、マウスに遅れること30年近くかかるなど、ヒトやその他多くの動物種と共通して試験管内での細胞培養における困難さが課題になっていました。始！原生殖細胞を作る研究においてもマウス年が経過しましたが、今回、私たちが独自に積み重ねてきたラッ精子・卵子の元になる細胞を作製ラットES細胞ラットES細胞と、そこから作られた始原生殖細胞と精子です。ット多能性幹細胞から験管内で作られた生殖細胞のラ始原生殖細胞が移された精巣（緑の管に精子が詰まっている）試験管内で作られた始原生殖細胞（赤い部分）トにおける生殖細胞発生の知見、および培養系の工夫によりようやく実現することができました。ラットにおける本成果は、多能性幹細胞から生殖細胞の作製というマウスで開発が進んできた技術を、さまざまな動物に応用するためのよい橋渡しになり、将来、先に挙げた応用に繋がると期待されます。またヒトの多能性幹細胞から作った生殖細胞を高度生殖補助医療に用いることは生命倫理の観点から十分な社会的コンセンサスや法整備が重要ですが、本研究のように試機能性・安全性をしっかりと評価する研究が、それら議論を成熟させるのに役立つと考えられます。附属幹細胞治療研究センター│再生発生学分野小林俊寛特任准教授KOBAYASHIToshihiro東京都・昭島市生まれ。信州大学繊維学部の出身で、修士から医科研に。専門は多能性幹細胞と発生工学。最近、運動不足解消のため高校の時にやっていたテニスを少し再開。AboutKOBAYASHILab.附属幹細胞治療研究センター│再生発生学分野初期胚発生および生殖細胞発生機構の理解と、臓器再生などの再生医療への応用を目指し、発生工学技術を駆使した研究を進めています。https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/lab/stemcell/page_00175.html2022年4月8日プレスリリースラット多能性幹細胞から精子・卵子の元になる細胞を作ることに成功–畜産業や医学研究への実用化に一歩前進–https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00164.html

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インサイド国際共・共拠点11Vol.2皮膚がんのウイルス療法の共同研究を進めています信州大学医学部皮膚科奥山隆平教授栃木県・宇都宮市出身。東北大学医学部卒。東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野准教授などを経て、現職。趣味はラグビー観戦。好きな言葉は「粗にして野だが卑ではない」。国民の2人に1人ががんに罹患する現在、がんの治療は非常に重要な課題です。世界中で新しい治療法の開発が進められており、日本でも新規薬剤が承認され、治療成績は向上しています。しかし、これらの薬エコー画像を見ながら、悪性黒色腫病変にT-hIL12を投与しています。国際共・共拠点の国内共同研究の一つ、「IL-12発現型がん治療ウイルスを用いた悪性黒色腫のウイルス免疫療法開発プロジェクト」をご紹介します。研究代表者は、信州大学医学部の奥山隆平教授です。プロジェクトの紹介文をいただきました。剤を利用しても難治である場合は多く、優れた有効性と高い安全性を有する治療薬が切望されています。そのような中、私たちは東京大学医科学研究所附属先端医療研究センター先端がん治療分野の藤堂具紀教授と一緒に、世界最先端の遺伝子組換えウイルスを用いたウイルス療法の開発を進めています。ウイルス療法は、ウイルスの遺伝子に改変を加えることでがん細胞特異的に複製する性質を有するウイルスを利用する治療です。ウイルスはがん細胞で選択的に複製し、がん細胞を破壊します。開発を進めているのは藤堂教授が東京大学で開発したT-hIL12というウイルスで、単純ヘルペスウイルス1型に遺伝子改変が加えられています。単純ヘルペスウイルス1型は口唇などに水疱を引き起こすウイルスで、成人では70%程度の方が既に感染しています。さらに、有効性を高めるために免疫を賦活するインターロイキン12（IL-12）という分子が発現する性質も付与されており、T-hIL12は優れた安全性と有効性を併せ持つことが想定される世界最先端のがん治療用ウイルスです。現在、世界で初めて患者さんにT-hIL12を投与する臨床試験を行っています。悪性黒色腫の患者さんを対象に、信州大学医学部附属病悪OKUYAMARyuhei性黒色腫の患者さんを対象に実施T-hIL12を用いた世界初の臨床試験を院と東京大学医科学研究所附施設で実施しています。悪性黒色腫はいわゆるホクロのがんで、転移を起こしやすく難治がんの1つです。私たちは、皮膚・皮下やリンパ節の悪性黒色腫の病変にT-hIL12を注射しています。第Ⅰ相という臨床試験の段階でT-hIL12の安全性を検討しましたが、大きな有害事象は認められませんでした。安全性が高いということがわかったので、第Ⅱ相という段階に現在進み、悪性黒色腫に対する効果、つまり治療薬としての有効性を検討しています。私たちは世界最先端のがん治療用ウイルスとして、T-hIL12を悪性黒色腫の患者さんのベッドサイドに可及的早期に届けられるよう開発に邁進しています。また、動物実験の結果は悪性黒色腫だけでなく、がん全般に高い有効性を示すことを示しています。悪性黒色腫への適応を手始めT-hIL12はがん細胞内で選択的に複製してがん細胞を破壊します。また、この過程で免疫細胞ががん組織に浸潤して、がん細胞に対する免疫が効率良く誘導されます。特に、T-hIL12はIL-12を産生して免疫細胞を活性化するので、抗がん免疫を強く惹起します。に、T-hIL12ががん全般に効果を発揮する画期的な治療法となるよう一同奮闘しています。先端医療開発の社会実装に、共同研究が重要な役割京大学医科学研究所で開発した抗が東んウイルスG47Δが、日本初のウイ年に悪性神経膠腫（脳腫瘍）に承認されました（P.4-5麻木久仁子さんとの対談参照）。ウイルス療法が今後、放射線治療や薬物療法に並ぶがん治療の選択肢になることが確実と思われますが、その普及には、この分野の創薬を発展させることが重要です。このコラムでご紹介している共同研究は、G47Δに強力な抗がん免疫機能を付加した次世代の抗がんウイルスの実用化を目指し免疫細胞T-hIL12の効果抗がん免疫の惹起T-hIL12IL-12ています。医科研病院治療ベクター開発センターで製造した治験製剤を活用し、共同で治験実施計画書の作成や規制対応を行って、2020年より治験開始、2021年には第Ⅱ相試験に進んでいます。悪性黒色腫の専門家として奥山先生のチームは良い手応えを得ているそうです。新しいウイルス療法薬の実現が期待されます。医科学研究所のミッションである先端医療開発の社会実装に、共同研究が重要な役割を担っています。（東京大学医科学研究所先端がん治療分野教授藤堂具紀）感染症研究を知る公開セミナー「ラブラボ」が、3年ぶりに開催主に高校生・大学生を対象に、感染症研究についての理解を深めてもらう公開セミナー「ラブラボ」が今年8月5日（金）、3年ぶりに開催されました。同セミナーは2005年、東京大学医科学研究所における感染症研究のアウトリーチ活動として、当時、感染症国際研究センター長だった河岡義裕教授（現、ウイルス感染部門・特任教授）によって開始されました。毎年夏休み期間中に実施され、多彩な研究分野の先生たちが感染症研究を平易な言葉で語ることから、学生だけでなく一般の方にも人気の高いイベントでした。しかし新型コロナウイルス感染症の影響により、2年間の中断を余儀なくされていました。3年ぶりの開催となった今年は、医科研感染症国際研究センターのセンター長を引き継いだウイルス病態制御分野の川口寧教授が司会進行を務め、60名を超える参加者を前に、5名の研究者による対面講義が行われました。医科研システムウイルス学分野・佐藤佳教授による「新型コロナウイルスの進化」、大阪大学・渡辺登喜子教授「ウイルスに挑む!」、長崎大学・樋泉道子准教授「風疹・先天性風疹症候群」、同じく長崎大学・南保明日香教授「エボラウイルス病の予防と制御を目指して」、北海道大学・中島千絵教授「動物の結核」などの魅力的な演題が、さまざまなバックグラウンドを持つ研究者によって語られました。幅広い研究内容に興味をひかれた参加者も多く、質疑応答では活発な意見交換がなされました。イベント報告また当日午後にはセミナー参加者の一部を招待して研究室見学会が実施されました。今回は感染防止対策のため人数制限があり、最終的に11名の方のみの参加となりましたが、所内4つの研究室に分かれて顕微鏡の操作を学んだり、感染細胞を観察したりと、実際の研究現場で体験学習が行われました。7月上旬から8月初めにかけて新型コ医科研システムウイルス学分野・佐藤佳教授による講演。高校生・大学生をはじめ、多くの参加者が耳を傾けました。ロナ陽性者数が急増し、対面開催が危ぶまれたこともあり、緊張した雰囲気が残る中での開催となりました。それでも帰路につく参加者の満足げな表情に、マスクなしで研究について語り合い、笑い合える日が一日も早く来ることを待ち望む思いが一層強まりました。

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12医科研最新Topic＆ニュース｜1｜「学術研究支援基盤形成生命科学4プラットフォーム」がリニューアルしました近年、生命科学研究の分野においては、オミクス解析、分子・生体イメージング、ゲノム編集、モデル動物作製、大規模生体試料バンク、データ/情報科学の導入などに代表される、新たな解析手法や技術が急速に発展するとともに、研究に必要な解析機器も高度化・大型化しており、研究者が個々人でこれらの全てに対応することが困難な状況が生まれています。この様な状況を打開し、我が国の生命科学研究を強力に推進するため、今年度から新たに学術変革領域研究の枠組みで「学術研究支援基盤形成」が創設されました。これは、科研費で実施されている研究課題に対し、先進的な技術支援やリソース支援等を行って、個々の研究を強力にサポートするとともに、異分野連携や人材育成を一体的に推進して、我が国の学術研究のさらなる発展に資することを目的とした制度です。全国の大学共同利用機関、共同利用・共同研究拠点を中核とする約80の研究機関が緊密に連携し分子シグナル制御分野武川睦寛教授TAKEKAWAMutsuhiroて４つの支援プラットフォーム（コホート生体試料支援、先端モデル動物支援、先端バイオイメージング支援、先進ゲノム解析研究推進）を形成しています（下組織図参照）。さらに、これら４つのプラットフォーム全体を統括する総括班組織として生命科学連携推進協議会を立ち上げ、その事務局を医科学研究所内に設置しています。協議会では、本事業で展開する70項目を越える支援機能の連携・調整や広報活動などを担っており、組織運営の効率化を図るとともに、全国の研究者にスムーズに支援を提供する体制を構築しています。加えて「社会との接点活動班」を設けて、研究を推（倫理的・法的・社会的課題）に関する相談・講習や、国民への情報発信やアウトリーチを主とした活動を実施しています。本事業の前身である新学術領域研究「学術研究支援基盤形成」では、6年間で計11,272件の支援を実施し、これを基に3,400報以上の学術論文が発表されました。今年度リニューアルされた本事業でも、この数に勝るとも劣らない支援を行って参りますので、生命科学・医科学に携わる研究者の皆様には、是非、本支援事業をご活用頂き、ご自身の研究の発展に役立てて頂けましたら幸いです。積極的なご利用をお待ちしています。｜2｜受賞者紹介清木元治東京大学名誉教授2022年春の叙勲瑞宝中綬章本研究所の元所長で、本学名誉教（令和4）年春の叙勲にて瑞宝中綬章を受章しました。がん細胞の増殖、浸潤、転移に関する研究の第一人者として、長年の研究・教育分野での功河岡義裕特任教授2022年第27回慶應医学賞ウイルス感染部門の河岡義裕特任教授（国立国際医療研究センター研究所国際ウイルス感染症研究センター長）が、「パンデミック感染症の制圧を目指したウイルス病原性の解明」において、第27回（2022）慶應医学賞を受賞しました。柴田龍弘教授2022年第16回小林がん学術賞附属ヒトゲノム解析センターゲノム医科学分野の柴田龍弘教授（国立がん研究センター研究所がんゲノミクス研究分野分野長兼任）が、「包括的ゲノム解析による胆道がんの創薬標的同定とトラン績が認められての受章となります。がん細胞の浸潤酵素MembraneType1MatirixMetalloproteinase(MT1-MMP）を発見するなど、がんの転移に関する研究に深く貢献されました。インフルエンザウイルスを人工合成する技術を世界で初めて開発したことをはじめ、最近では、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）のパンデミック制圧に向けて幅広く貢献したことなどが高く評価されました。スレーショナル研究」において、第16回小林がん学術賞を受賞しました。がんのゲノム解析研究をリードし、胆道がんにおいて治療法開発に貢献していることが評価されました。｜3｜「近未来ワクチンデザインプロジェクト」Yahoo！ネット基金にご協力ください！東京大学は、次のパンデミックに100日で安全な国産ワクチンを作るために、Yahoo！ネット基金を募集しています。詳細は下記URLをご覧ください。https://donation.yahoo.co.jp/detail/5446004/参考文献小高健『伝染病研究所―近代医学開拓の道のり』学会出版センター、1992三﨑裕子「明治女医の基礎資料」『日本医史学雑誌』54(3)、281-292、2008石原あえか『ドクトルたちの奮闘記－ゲーテが導く日独医学交流』慶應義塾大学出版会、2012＠Plus医科研トリビア医科研ものがたり｜Vol.5｜明治時代の伝染病研究所にいた女性医師型コロナウイルス感染拡大防止の観点から今新は休館中ですが、近代医科学記念館（右コラム参照）に、『明治32年以降大正5年3月末迄履歴書綴』という資料が展示されています。医科研の前身である伝染病研究所（以下伝研）が、内務省と文部省の所管だったこの期間に在籍した所員の履歴書を綴じたものです。初代所長の北里柴三郎や野口英世といった著名な人々の履歴書は、展示ケースでその複製を見ることができます。この履歴書綴をめくっていると、男性の名前が続く中、「平澤ふさ」という女性の名前が目に留まりました。履歴書によると、ふさは明治16（1883）年長野県に生まれ、高等女学校を卒業後、女子医学研修所を経て明治37年東京医学校に入学し、明治39年医術開業後期試験に合格、医術開業免状を取得しています。同年12月には伝研講習会（※）を修了し嘱託として伝研に入ります。このとき23歳。半年ほど病原の検索や予防方法の研究を行う部署に所属した後、抗血清やワクチン等の製造をうけもつ部署に移ります。最初は無給だったのが、月15円の手当も支給されるようになります。彼女の在籍期間中に刊行された『細菌学雑誌』を調べると、業務の傍ら、明治40年の伝研研究会で結核菌培養基に関する講演を行い、翌年には結核に関する論文を2本発表していたこともわかりました。ふさは2年余りで伝研を離れます。その後の消息を『日本杏林要覧』や『日本医籍録』といった医師名簿でたどってみました。退職後、現在の愛知県刈谷市の病院を経て、現西尾市に移り、姓は田中となり、昭和に入って小児科内科の田中医院を開業、高等女学校の校医や小児健康相談所相談医も務めていたことがわかります。筆者が調べた限りでは、昭和42年（1967）刊行の『日本医籍録』を最後にふさの名前は確認できなくなります。なお、この履歴書綴には含まれていませんが、伝うらたただ研にはふさの前にも、宇良田唯という女医が助手として在籍したことがわかっています。ふさが医師となったのは、日本初の女姓医師誕生から約20年後のことで、その頃には120人以上の女性が資格を得ていました。とはいえまだまだ女医が少なかった時代に、伝研が女医を受け入れていたことや、ふさのように研究発表をしたことは珍しかったのではないでしょうか。また、伝研での経験は、のちのふさの医師としての活躍にもつながったことでしょう。（管理課図書情報チーム図書室中谷実邦子）（※）医師や獣医師らを対象とし、細菌学や伝染病学等の講義が行われた。公衆衛生の啓蒙や衛生行政の向上に貢献した。近代医科学記念館は、医科研構内にあります近代医科学記念館は、東京大学医科学所の構内にあります。医科研が1892年（明治25年）、伝染病研究所として設立されてから半世紀以上にわたり、日本の伝染病研究の中心として活躍した時代の貴重な歴史資料が保存されています。開館の再開は、医科研のウェブサイトでお知らせします。『医学図書館』に紹介されます近代医科学記念館の紹介記事が、日本医学図書館協会の機関誌『医学図書館』70巻1号（2023年3月刊）に掲載される予定です。『医学図書館』＝日本医学図書館協会HPよりPLATINUMSTREETTIMES第5号2022/12発行｜東京大学医科学研究所東京都港区白金台4-6-1https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/責任編集企画｜中西真教授東京大学医科学研究所「広報・図書・情報処理委員会」委員長渋谷哲朗教授東京大学医科学研究所「広報・図書・情報処理委員会」広報誌ワーキンググループ長取材／編集｜清水麻子国際学術連携室（広報）、鈴木麻純（管理課総務チーム）アートディレクション｜細山田光宣（細山田デザイン）デザイン｜グスクマ・クリスチャン（細山田デザイン）撮影｜貝塚純一（P2,3,6,7,12）、鈴木愛子（P3,4,5,8,9,10,12）イラスト｜平田利之（P1）、細山田曜（P9）印刷｜株式会社テンプリント発行｜2022年12月1日※本誌へのご意見・ご感想はkoho@ims.u-tokyo.ac.jpまでお寄せください。

