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加賀市美術館

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この度は明治の鍛金作家、山田宗美作のうさぎと彦十蒔絵が制作したうさぎ乾漆を並べて展示していただくことができて、とても嬉しく喜んでおります。並べて展示するとまだまだ至らないところばかりで恥ずかしい事もありますが、今後精度を上げて制作できればと思います。またそのほかにも数年間取り組んできた彦十蒔絵の変塗りの新作や未発表の作品なども今回発表する機会を頂き、国内7ヶ所の美術館で巡回された作品も含めて、今回加賀市美術館で発表できましたことはとてもありがたく心より感謝を申し上げます。展示に向けてご尽力頂きました皆様に心より感謝を申し上げます。彦十蒔絵若宮隆志

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「ごあいさつするうさぎ」置物W150×L280×H150mm天然漆、布、天然木、錫粉、炭粉

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「蓮図」壺φ450×H630mm天然漆、布、天然木、錫粉、炭粉

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「鉄瓶シリーズ」見立漆器各:W155×L175×H220mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、螺鈿、炭粉

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「486」見立漆器W400×L580×H300mm天然漆、和紙、金粉、銀粉、炭粉

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「捨てられない形」見立漆器W185×L160×H185mm天然漆、天然木、布、都市鉱山金箔、金粉、卵殻、炭粉、仕覆

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「金槌」見立漆器W123×L295×H27mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉「ぶったて」見立漆器W80×L310×H32mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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「突き鑿」見立漆器W42×L365×H29mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉「叩き鑿」見立漆器W26×L227×H25mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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「鉈」見立漆器W90×L415×H35mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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「斧」見立漆器W160×L580×H20mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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「ネジがはずれている」見立漆器スパナW95×L390×H20mmネジW26×L61mm工具箱W192×L437×H110mmスパナ:天然漆、布、銀粉、炭粉ネジ、工具箱:天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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「出刃包丁」見立漆器W50×L280×H20mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉「たい焼き」見立漆器W86×L154×H40mm天然漆、布、こくそ粉

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「鋏」見立漆器W115×L160×H25mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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乾漆変わり塗「ネジがはずれている」によせてセバスチャン高木世界BF値導入推進委員会事務局長彦十蒔絵東京支部芸大アートプラザ編集長スパナが軽い。それでいいのだまず最初に言わなくてはならないことがある。それはスパナが重かろうが軽かろうがどうでもいいということだ。ただし、このどうでもいいことに、己が持っているすべての知恵、技、そして途方もない時間をかけているものがある。それが乾漆変わり塗「ネジがはずれている」だ。この長年使われて、その後使われなくなって放置されて錆だらけになったように見えるスパナは乾漆変わり塗という技法でつくられている。実際のモンキースパナで型を取り、型に麻布と漆を何度も塗り固め、漆が乾いたら型から外して成形する。型はもちろん部品別に取っているためこのモンキースパナは金属製のスパナと同じ動きをする。ただし、麻布と漆でできたスパナは異常と言っていいほど軽い。異常な軽さを感じるのはなぜか?それはこのスパナが錆だらけの金属製のスパナそのものに見えるからだ。麻布と漆で成形されたスパナはここから、漆芸の技術を使って金属のように見せる変わり塗がほどこされていく。金属のような質感も長年放置されて金属の酸化によってできる錆もすべて蒔絵による加飾表現だ。その工程は気が遠くなるほど多く、極めて難易度が高い。このようにして錆まで写し取ったかのようにつくられたスパナだが実際はまるで役に立たない。そもそも漆芸の技術を使って金属でできたスパナと瓜二つのものをつくる必要性はまったくない。だが、そのたたずまいには得も言われぬ美しさがある。この美しさはどこから来ているのか?そう考えたとき思い至るのが岡倉天心が1906年にニューヨークで出版した”THEBOOKOFTEA”(「茶の本」)の第一章の最後に登場する“BeautifulFoolishness”という言葉だ。漆芸で金属の錆びた道具を写すことは「美しくて愚かな」行為なのだ。「ネジがはずれている」のモデルとなったモンキースパナは彦十蒔絵を主宰する若宮隆志の父が実際に使っていた大工道具のひとつだ。長年使われてその後放置され錆だらけになった大工道具に「もののあわれ」を感じ、父への思いを託す。漆芸で製作された大工道具は道具としてはなんの役にも立たないが、若宮の思いが託されている。日本の工芸が脈々と培ってきた技術は技を表現するためのものではなく「思い」を伝えるため、あるいは「思い」を表現するために存在している。「ネジがはずれている」を手にするとき、われわれは自分が思っていた重さでないことに驚嘆する。われわれはスパナは重いものという先入観に支配されているのだ。そして漆でできた大工道具を持ち上げるとき、われわれはこの現代社会に満ち溢れている先入観から一瞬というはかない時間だけでも解放されるという快感を味わうのだ。若宮はそんな思いをこの大工道具に託しているのかもしれない。そのためだけに途方もない時間をかけて「ネジがはずれている」を製作したのだとすればその行為は「美しい愚かさ」を持つ。だからこそ言おう「スパナが軽い。それでいいのだ」と。

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「犧尊」香炉本体W84×L180×H120mm香炉W76×L76×H108mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、炭粉

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「木の葉天目茶椀」椀φ147×H53mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、炭粉「油滴天目蒔絵茶椀」椀φ122×H75mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、炭粉

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「青銅塗り天目台」天目台φ168×H80mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、炭粉

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「曜変天目蒔絵茶椀」椀φ122×H72mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、炭粉

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「金魚」香合W71×D73×H28mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、螺鈿、炭粉

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「瀑布図」盤W108×L437×H110mm天然漆、天然木、銀粉、炭粉

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「雨音」卓W475×L275×H80mm天然漆、天然木、螺鈿、炭粉

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「鏡花本」香合W50×L65×H20mm天然漆、天然木、金粉、銀粉

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「化鳥傘の女」盃φ103×H20mm天然漆、天然木、金粉、銀粉

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「綺麗なお姉さん」重箱W208×L208×H295mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、螺鈿、炭粉

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「夜叉ヶ池白雪姫」「夜叉ヶ池焔」「夜叉ヶ池牛」お雪伝説中川学下絵盃各φ103×H25mm天然漆、天然木、金粉、銀粉

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「天守物語山本タカトコラボ」漆芸額W237×L310×H33mm天然漆、天然木、金粉、銀粉

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「草迷宮山本タカトコラボ」箱W195×L195×H105mm天然漆、天然木、金粉、銀粉、螺鈿、炭粉

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加賀市美術館学芸員の洞口寛様より、企画を成立させるにあたっての思いをご記述いただきました。次ページより記載させていただいております。改めまして、この度は「うるしで紡ぐ未来」展に向けてご尽力頂きました皆様に、心より感謝申し上げます。作品出品協力古美術鐘ヶ江和楽器バンド蜷川べに

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編集/彦十蒔絵撮影/曽又耕作(一部の写真を除く)デザイン/生田圭©2024彦十蒔絵

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