Bookmark
Bookmark

鋼製防護柵更新のおすすめ鋼製防護柵協会

■本資料の作成にあたり鋼製防護柵は1950年代後半から設置が始まり、高度経済成長期において道路建設が進む中、道路交通の安全対策として設置が進められてきました。設置後半世紀以上が過ぎ、老朽化が進む設置区間もある中、道路交通の安全をになう防護柵を維持管理していくことが必要となります。道路付属物としては効率的な維持管理として、『付属物(標識、照明施設等)点検要領』等の策定がされる中、防護柵の腐食に対する維持管理の目安について、判断しにくいとの声もありました。そこで鋼製防護柵協会では、腐食による取替えの目安を中心に3つの項目について整理しました。本資料が鋼製防護柵維持管理の一助となり、道路交通の安心・安全に寄与することを願います。鋼製防護柵の腐食取替え目安鋼製防護柵の腐食度合いによる取替えの目安を表にまとめました。外観確認の項目として、防護柵全景、接続部、著しい腐食が見られる支柱地際部、ケーブルの腐食状況をピックアップして掲載しています。あわせて、腐食が進行した際に鋼材に生じる変状についても試験データを基に参考として掲載しました。旧型鋼製防護柵の取替え昭和47年10月、『防護柵設置要綱』が発刊され、防護柵の構造が統一されたものの、それ以前の形状による防護柵が現在も設置されています。旧型防護柵は現行の『防護柵の設置基準・同解説』を満たしていないとともに、メーカーでの製造を終了していることから、同一材での取替えも困難な状況にあります。このため、本資料において取替えにおける新旧の識別について掲載しました。防護柵の巡視・点検に着目すべき損傷内容令和3年3月、『防護柵の設置基準・同解説』の改訂により、防護柵の日常的な巡視・点検における解説が拡充されました。これを受けて、本資料では『防護柵の設置基準・同解説』を参考に、ガードレール、ガードパイプ、ボックスビームおよびガードケーブルについて、維持管理に関する巡視・点検時の基本的な留意点と着目すべき損傷内容を掲載しました。■設置後点検を重視する目安令和6年9月、『附属物(標識、照明施設等)点検要領』によると「照明柱、、標識柱の既往の点検結果において、経年劣化が原因で撤去される附属物の基数は設置後25年目以降に増加する傾向にあるため、設置後20年以上経過しているものについては点検を優先させることが望ましい」とされています。鋼製防護柵においても同様の経年劣化がすすんでいるものと推察されるため、点検を優先させる設置期間として「設置後20年以上」を提案します。■防護柵の取替えについて『防護柵の設置基準・同解説』では、維持管理における記録の項において、防護柵の維持管理を適切に行うため、設置時の必要事項や破損した場合の状況を記録し、当該区間に関わる適切な状況を把握することが重要と記されています。腐食による取替えや旧型防護柵の取替え等においても、処置後の維持管理における記録や管理のしやすさを考慮し、ある一定区間(延長)や工区ごとの取替え等を推奨します。


鋼製防護柵の腐食取替え目安鋼製防護柵の腐食取替え判定表処置腐食レベル腐食状況写真腐食外観支柱材腐食度試験※1参考データ腐食試験片外観写真板厚※2引張荷重※3伸び※4判定※5機械的性質3.9mm以下49.7kN(85.4%)20%×4.0mm程度55.7kN(96%)22%×取替え特大大ガードレール全景ガードパイプ接続部支柱地際ガードケーブルケーブル本体腐食状況が著しく、防護柵の機能に支障が生じる可能性が高く、速やかな措置が必要な状態。支柱地際は、全周に渡り錆が発生。錆による膨れやあばたが顕著な状態。腐食が進行していると判断され、防護柵の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置が必要な状態。支柱地際は、全周に渡り錆が発生。錆による膨れやあばた等が出はじめている状態。※1:複合サイクル試験JISK5600-7-9※2:板厚の規格値4.5mm±10%(JISG3444)※3:引張荷重の()内数値は初期値からの残存率※4:伸びの規格値23%以上(JISG3444)

4.2mm程度56.0kN(96%)23%〇4.3mm程度54.5kN(93.6%)26%〇4.5mm(初期値)58.2kN(初期値)27%〇点検を密に実施日常点検範囲中小設置初期腐食が緩やかに進行していると判断され、将来的に防護柵の機能に支障が生じる可能性があり、適切な時期に措置を行うことが望ましい状態。支柱地際は、全周に渡って錆が薄く表面に発生している状態。腐食があるが、防護柵の機能に支障は生じておらず、腐食の進行を継続的に監視する必要がある状態。支柱地際は、ところどころに錆が発生している状態。ー※5:判定は支柱素材の腐食度試験結果において、規格値から外れる項目があるものを×とする

旧型鋼製防護柵の取替え以下の写真は、全て昭和47年に「防護柵設置要綱」が発刊される以前の防護柵です。これらの防護柵は現行『防護柵の設置基準・同解説』の性能がありません。また、現在はメーカーで製造していないため、旧型のまま取替えが必要となった場合、部材の調達ができない状況にあります。これらの防護柵につきましては、現行の基準に合致する防護柵へ取替えることで、安全性が向上します。現行基準に合致したガードレール構造継手構造を見ることにより、現行・旧型を判別可能です。■現行B種・C種|継手部平面写真■現行B種・C種|継手部正面写真支柱とビームはブラケット連結支柱外径φ114.3mm200mm350mm

鋼製防護柵の巡視・点検に着目すべき損傷内容令和3年3月、『防護柵の設置基準・同解説』の改訂により、防護柵の日常的な巡視・点検における解説が拡充されました。これを受けて、本資料では『防護柵の設置基準・同解説』に記載されている中で、主にガードレール、ガードパイプ、ボックスビーム及びガードケーブルについて、維持管理に関する巡視・点検時の基本的な留意点と着目すべき損傷内容について抜粋し、記載しました。1点検において特に留意すべき点たわみ性防護柵において、点検時に特に留意すべき点について記します。❶支柱と水平材との固定状況❷支柱の沈下、傾斜、わん曲状況,支柱定着部の状況❸汚染の程度および塗装の状況❹ガードレール、ガードパイプの水平材の変形および破損状況❺ボックスビームのビーム継手部およびパドルの破損状況❻ケーブルのたわみの程度2巡視・点検時の基本的な留意点たわみ性防護柵の各形式において、基本的に留意すべき点を記します。たわみ性鋼製防護柵の形式ガードレールガードパイプボックスビームガードケーブル一定の高さおよびとおりを保持するための留意点高さの保持連結・連続性の保持ブロックアウト量の保持●●●●●ー●ー●各形式固有の部材が車両の衝突に抵抗するための留意点●支柱曲げに抵抗できること●ビーム引張に抵抗できること●支柱曲げに抵抗できること●ビーム曲げに抵抗できること●支柱曲げに抵抗できること●ケーブル張力を保持していること●端末支柱が健全であること3巡視・点検時に着目すべき損傷内容たわみ性防護柵の各形式において、着目すべき損傷内容について記します。たわみ性鋼製防護柵の形式ガードレールガードパイプ一般的な区間海岸に近接する区間凍結防止剤を散布する区間●車両衝突による変形(ビーム、そでビーム、支柱等)●連結部(ボルト・ナット)のゆるみ・脱落●支柱蓋の腐食●防護柵全体(支柱、ビーム、ブラケット)の腐食●支柱地際部、そでビームの腐食●車両衝突による変形(ビーム、端末部等)●連結部(ボルト・ナット)のゆるみ・脱落ボックスビーム●ビームの腐食●防護柵全体(ビーム、端末部、支柱等)の腐食●端末部地際部、支柱地際部の腐食ガードケーブル●車両衝突による変形(支柱等)●ケーブルのゆるみ●支柱蓋の腐食●支柱、索端金具の腐食●支柱地際部の腐食上記各項目内容は、『防護柵の設置基準・同解説』に記載されている内容を引用しました。防護柵の維持管理における定期的な点検実施内容につきましては、『防護柵の設置基準・同解説』(令和3年3月)(公益社団法人日本道路協会)の4-2維持管理をご覧ください。鋼製防護柵協会〒103-0025東京都中央区日本橋茅場町3-2-10(鉄鋼会館5階)TEL.03-5640-1848FAX.03-5640-0535https://sba-japan.com/会員会社:JFE建材株式会社株式会社ダイクレ東京製綱株式会社日鉄神鋼建材株式会社
